版元ドットコム

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「知っていますか」に込めた思い

 パンダの名前を聞かれて「シンシンとリーリー」と答える人は若者。私などは反射的に「ランランとカンカン」と叫んでしまいます。もちろん、「日中国交正常化」を記念して中国から贈られた2頭、日本人の中国に対するイメージを一変させた、極めて優秀な外交官です。
 では、パンダ以前の中国はどうだったかというと、一言で表せば「謎」の国でした。謎ゆえに憧れる人もいましたし、忌み嫌う人もいました。そして、この正反対の評価するいずれもが、本当の中国の姿をほとんど知らなかったのです。
 チャーをさすまたで捕まえる物語は何でしょう? はい、魯迅の「故郷」です。あの小説を中学生に学ばせるのが妥当なのかどうかはさておき、私がまず驚いたのは、「竹内好訳」となっていたことでした。漢文というのは「書き下し」で自動的に翻訳できるものじゃなかったのか…というのが恥ずかしながら当時の私の認識でしたから。それほど「現代中国」は日本人には知られていなかったという話。 (さらに…)

版元のかたち

去る6月8日に版元ドットコムの会員集会があり,どんなものかと気になっていたのと,ジュンク堂書店の工藤恭孝社長の特別講演もぜひ聞いてみたいと思い,参加してみました。
会員集会の少し前に版元日誌に記事を寄せられていた某版元のかたと懇親会の場で話をしていて,「版元日誌の記事,面白かったです。あれは版元ドットコムから依頼があるのですか?」「そうそう。興味ある? 今度なにか書いてみる?」「いやいや,無理です無理ですー」というやりとりがあり。
それから10日ほどたったある日,版元ドットコムから「版元日誌」を書いてみませんか,というメールをいただく。
「……こ,これは!」
私も版元のはしくれ。執筆依頼をして断られるつらさも知っている。断れない……!
(話があったのかどうかは聞いておらず,たまたまの可能性も多分にあります) (さらに…)

しずけさとユーモアを大切にする本づくり

はじめまして。
センジュ出版という名の出版社を、2015年に東京・千住で立ち上げました吉満です。
今回はこちらに初めて寄稿させていただきますので、センジュ出版について少しだけご紹介させていただきます。

 
*設立のきっかけは震災と出産

それまで私は都内の出版社に勤めていましたが、退職を決めた理由は他でもなく、3歳になろうとしていた息子の育児でした。
仕事と子育てとのバランスを考えて職住接近を意識するようになり、当時の通勤時間はドアツードアで45分、今は自転車で5分です。
また、東日本大震災もひとつのきっかけとなりました。
あの日、職場から4時間半かけて徒歩で自宅まで帰りつき、ご近所含め地域とのつながりを深めたいと痛感したこと、さらには被災地に送り込まれる毛布や食料の映像をテレビで目にし、
「本は飢えを満たすことも、寒さからしのぐこともできない。ではいったい、私は何のために本を作っているんだろう」
と、仕事の手が何度となく止まってしまったこと。
それらが心の奥底に少しずつ澱を生んだように思います。
(さらに…)

版元ドットコム西日本での活動

 空梅雨の初夏。季節ものと鮎を食べたが、滋賀県の鮎生け捕り漁「やな」は、この空梅雨のせいで鮎が上らず、川も干上がって不漁とのこと。自然界はままならない例が毎年のようにあるが、人間界もまたままならない。

さて、版元ドットコム西日本の活動を宣伝しておきたい。
6月28日(水)に新大阪丸ビル本館608号室で『書店営業、増刷判断、取次請求に役立つデータの作り方―「営業データ統合ツール」を活用して』の勉強会がある。
東京であった勉強会、私も聞きたかったがなかなか東京まで行くのは大変だと思っていたところ、こういう版元ドットコムの西日本であるという話しがあるお蔭で、今回内山氏の声かけから大阪で行っていただけることになった。しかし残念ながら、こういった場合、ほぼ関西にいる版元ばかりの集まりになり、更に遠方の版元には申し訳ないけれども、それでもその機会を作り、集まれる限りは集まって情報の共有をしたい。いつも会う顔ぶれは、それぞれにいろんな工夫をして活動し、版元のスタイルが様々なので、講師の方のお話される苦労もしのばれるが、ここはじっくり話しを聞いておきたい。 (さらに…)

ネット書店の近刊予約状況を調べてみた。 (最終報告 2017/07/11時点の調査にもとづいて)

添付資料:
20170522ネット書店新刊予約調査.PDF

版元ドットコムでは、6/8木から、ネット書店hontoでの近刊予約システムを稼働させた。
この近刊予約システムを、honto・MJ(丸善ジュンク)と半年以上の協議・準備をかさねてつくったのは、アマゾン以外のネット書店で近刊予約されない・予約を始めるのが遅い、という問題を解消したいからだ。
アマゾンは在庫数量の調整に際して出版社からの営業にほとんど対応しない。
アマゾンは「発注システムからの注文をまて」という考えのようで、新刊配本時に在庫がなかったり、メディアやSNSでの露出による注文急増にまったく対応できない。
したがって、在庫調整に協力可能なネット書店を拡げていこうと考えている。その第一歩が、このhontoとの協業なわけだ。

さらに、この近刊予約システムはほかのネット書店ともすでに利用の相談が始まっている。利用ネット書店の拡大も引き続き努めていく。
この近刊予約システムをさらに有効活用するために、ネット書店における新刊の近刊予約状況の調査を、版元ドットコム会員社の協力を得て調査した。 (さらに…)

大きくしなければいけないか

こんにちは、タバブックスです。とつぜんですが、昨年秋下北沢に引っ越しました。シェアオフィスに籍を置き、自宅近くの小さい作業場と行ったり来たりという半端な状態で約3年。ようやくひとところに落ち着いて、仕事はかどるわーとおどろいてます(遅い)。

下北沢といえば、音楽出版社Pヴァインさんがコンビニ&デリを作ったと話題になっていましたが、そのお店nu-STANDは事務所のすぐそば。いちばん近い店になったのでちょいちょいお世話になってます。近所ではたらく人がお弁当買いに来てたり、イートインスペースで夜飲んでる人がいたり(生ビールも売ってる!)、町になじんでいるふうです。言ってみれば多角化、異業種参入、ということなのでしょうが、これまでと違うお客さんに向けてお店を始めるって、かんじいいなと思いました。 (さらに…)

『わしの研究』出版余話

 こんにちは。愛媛県松山市で家内制手工業的出版をしている創風社出版と申します。
 この度、版元日誌に出稿の機会を頂いたので、小社がこの春出版した本、『わしの研究』のことを話したいと思います。

著者の神山恭昭さんは、私が出版社を始める前、仕事にしていた喫茶店時代からの客、かつ友人で、33年前、小社が初めて出版した本が、彼の『絵日記 丸山住宅物語』でした。『わしの研究』は彼の著になる6冊目の本。思えば長いつきあいで、人生のほぼ半分の時間を、創風社出版の歩みの傍らにいてくれた人物です。
 彼の本の特徴は、なんと言っても、オール手描きであること。いわゆる「ヘタウマ」の漫画タッチの絵に、とつとつとした松山弁で飄々とした文を、(これもはっきり言いますが)下手な字で添えています。これが何とも言えない味があって、当地では一部に熱狂的なフアンを持つ絵日記作家なのです。

 地元紙・誌に長年の連載コラムをもち、その一方で、年に一度はやってるかな、結構なペースでユニークな絵やオブジェの作品展を開催し、かつアート的イベントには腰軽く参加して朗読したり喋ったり・・・作品もですが、本人も、「飄々」を絵にしたような御仁です。 (さらに…)

紙芝居の本を出版しました。

紙芝居の出版を手がけながら、紙芝居の研究を続けてきました。それがやっと形になりました。国書刊行会から出版 していただくことになり、2016年7月に刊行することができました。タイトルは『教育紙芝居集成 高橋五山と「幼稚園紙芝居」』です。多くの方のご協力が得られ、良い本が出来上がったと思っています。探究する心を持ち続けていれば、資料は向こうからやってくる、と言いますが、本当にそうでした。偶然にも、五山の日記が見つかり、知られざる紙芝居の歴史について知ることができました。知人を探し当て、インタビューなどを積み上げて、9年目にして、カラー版の大型書にまとめることができました。こうして完成した本は、五山と全甲社の紙芝居史でもあります。五山のように絵、文、上演をこなし、自ら出版してきた人はいないため、後にも先にも類書が出ないというも、この本の売りです。
「幼稚園紙芝居シリーズ」全30作品の収録と解説を加え、全甲社の編集スタッフの紹介や絵本、漫画、アニメとの関わりについても触れています。川戸道昭先生、三浦祐之先生、米村佳樹先生からは論考を寄せていただきました。大村益夫先生には、お父様が全甲社の関係者だった、ということから、温かいお手紙やお言葉をいただきました。前橋の清心幼稚園(1895年創立)、杉並の井草幼稚園(1933年創立)、国書刊行会の永島さん、たくさんの方々にお世話になりました。2016年12月8日、毎日新聞の紙面にとりあげていただきました。出版文化を知る一冊として、多くの方に読んでいただけることを願っています。
画像は本のパンフレットです。
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博士論文を出版するための情報共有って必要でしょうか?

 青弓社の矢野未知生です。当社は学術書を刊行しています。入門書もありますが、入門書の次の段階以降の書籍が多く、博士論文の書籍化も手がけています。

 博士論文をもとにした書籍(以下、博論本と略記)について、以前、「博士論文を本にする」というエッセーを書きました。それとは別に、気になっていることを書きます。

 なお、以下では人文書系の博論本にまつわることですので、理系の実情はわかりません。

 まず、博論本はなかなか売り上げが伸びません。前提となる刷り部数が少ない、ということももちろんありますが、仮に800部を刷って半分を販売するためにも長い時間かかる場合もままあります(もちろん、増刷する書籍もたくさんあります)。そのため、博論本は日本学術振興会の研究成果公開促進費や各大学の助成を活用して、つまり、一定額の支援をもとに書籍に仕上げることも多くあります。

 例えば、日本学術振興会の研究成果公開促進費は毎年11月が申請時期です。それまでに完成稿と諸々の書類をそろえる必要があり、その書類のなかには出版社が作成する見積書などもあります。見積書を作るためには、完成稿に近いバージョンの原稿で文字数や図版点数などを確認する必要があり、また見積書や申請書類は9月・10月に研究者が所属大学に事前に提出することが多いため、夏休み期間が博士論文をリライトする大切な時期になります。極端に言えば、8月を制する者が博論本を制する、というわけです。 (さらに…)

1年3カ月ぶりに新刊を出しました。

介護と学参の本を中心に14年間少しずつ刊行を続けてきましたが、ここ数年は認知症の母の介護で、ケアマネさん向け自社本の内容を実践する日々を過ごしています。できることを奪わない、否定しない、がんばりすぎない、著者が本の中で教えてくれたことが、母と私達家族を支えています。
ただ、まとまった時間や先々の約束ができないために仕事は進まず、『小学生からの漢詩教室3

を昨年3月に出してから、時間ばかりがたってしまいました。
この『小学生からの漢詩教室』は、小学生にも難しくないように、なぞり書き、漢字の書き順のページまであります。そのために図書館にはほとんど入りませんでしたが、時折小学校からのご注文をいただくことはあり、本当に嬉しい気持ちになります。 (さらに…)