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カイゼン全開!~とても小さい出版社の場合~

3月中旬、さくら社は、にわかカイゼン週間となりました。
発売を間近に控えたソフト商品1,000本分のアッセンブル作業を5人で行った際のことでした。

その作業工程は、以下のとおりです。

1 DVDトールケースのジャケットカバーにジャケットを挿入
2 マニュアルをケースの左内側のツメに挟み込む
3 CD-ROMをケースの右側にはめ込む
4 ケースをOPP袋に入れる
5 OPP袋の封をする
6 セキュリティーシールを貼る

みなさんは、この6つの工程のうち、どれが一番難しいと思いますか?
どれが一番時間がかかると思いますか? (さらに…)

春はなにかと忙しいけれど

株式会社SCICUS(サイカス)と申します。弊社はJR中央線沿線の西荻窪にある医療系専門書の出版社です。
春先はどこの出版社も繁忙期ではないかと思いますが、弊社の近況としては、MR研修専門情報誌『Medical Education for MR(2017年春号)
と、MR認定試験受験対策用の問題集シリーズ9冊の制作に忙殺されておりました。なんとか無事発刊の運びとなり、ひとまずはホッとしているところです。

問題集の編集を出版物として担当するのは私にとって初めての経験でした。同時刊行で9冊分合計2,800問という充分な問題量の質への担保もさることながら、読者が問題を解くことに集中できる紙面構成、使いやすいかどうかなど、限られた時間とフォーマットの中での工夫が課題となりました。手にしてくださった方々の試験合格の手助けとなることを願ってやみません。 (さらに…)

【たかが名前、されど名前】

「不思議だな」と思っていた現象に名前がつく。たったそれだけで安心感を得たという経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
自分の身体の不調にきちんとした病名がつくときなどは、それが顕著に感じられると思います。しかし、それが心の状態に起因する病気だったりすると、周囲からは単なる性格だとみなされてしまい、なかなか病気と認められず苦しい思いをしている人が多いという現状があります。
たとえば、「少しの汚れが気になって気になってしかたがない!」という場合、これは単なる「気にしすぎ」な性格か、あるいは、「強迫性障害」という心の病気かもしれません。
この場をお借りして、この病気に関する弊社刊行の書籍をご紹介させていただきます。

申し遅れました。私、彩図社編集部の栩兼紗代と申します。版元日誌上に登場するのは今回が初めてです。弊社について簡単にご説明しますと、サブカルチャーや歴史もの、旅行書、雑学本など幅広く刊行している総合出版社です。

ご紹介するのは、『ぼくは強迫性障害』

という文庫エッセイです。昨年10月に刊行され、ありがたくも多くの反響をいただき重版にいたりました。 (さらに…)

「重版にまつわるエトセトラ」

 2015年10月末に発売して以来、順調に版を重ねている『絵はすぐに上手くならない』(成冨ミヲリ・著)は、書評も出ていないのにTwitterなどで話題を呼び、毎月のように重版し、ただいま15刷りに到達しております。

 また、2016年末に刊行し、わずかひと月で重版が決定した『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』(嵯峨景子・著)や、2017年1月15日の「朝日新聞」の書評が効果てきめんで重版となった『メイキング・オブ・アメリカ』(阿部珠理・著)、さらには、こちらも発売ひと月足らずで重版が決定したばかりの『実験する小説たち』(木原善彦・著)と、弊社にしては珍しく(笑)、重版ラッシュが訪れております!

 そんな折だからこそ、今回は、小出版社における、「重版」について考えてみたいと思います。(ただし、弊社のように委託部数が多い場合の話になります。注文出荷制をとられている版元さんなどの場合は事情が異なること、最初にお断りしておきます) (さらに…)

相変わらず…

以前、3本目の「版元日誌」を寄稿したのは2011年5月だから、5年以上昔の話。その時「女房と二人だけの会社だし、まあ、出すべきものだけを出していくだけで、モトがとれるとはモトから思っていない、わけでもないけれど、こういうかたちでいつまでつづけられるかな」と書いた状態は依然としてそのままです。
昨年刊行できた書籍は3点。もっとも別に『季刊Collegio』という、口の悪い向きには「得体の知れない」小冊子を発行しているから2カ月に1点くらいは出したという勘定か。それもみなごく「少部数」出版に限られます。だから「会社」は実質休眠で個人事業。「事業」というのもおこがましい態。それも「気づけばいつの間にか高齢者」には相応しいと言えるでしょう。 (さらに…)

『ちつのトリセツ──劣化はとまる』……人生が変わる膣ケア

▼世界では常識、やっていないのは日本女性だけ!
 自分の指にオイルをつけ、その指を膣のなかに入れて、膣にオイルを塗りこむ──。
 これが、妊婦さんにはすでにおなじみの、「会陰マッサージ」の基本です。
 オイルでマッサージすると膣や会陰がやわらかくなり、うるおいも増すので、赤ちゃんにとってもお母さんにとっても、お産が楽になるのです。
 インドでは数千年も前から行われていて、最近、近代西洋医学でも効果が実証されたため、いまでは世界中の医療機関(日本では聖路加産科クリニックなど)が、妊婦さんたちに会陰マッサージを奨励しています。
 ところが、Be born助産院の医院長、たつのゆりこさんは、
「妊婦だけでなく、オトナの女性は全員、会陰マッサージをやったほうがいいんです。膣ケアをやっていないのは日本人女性だけ。世界中の女性が、すでに、あたりまえのこととして膣ケアを行っているのです」
 と、言うのです。 (さらに…)

「出版輸送の危機」への応答責任

「深刻さ増す出版輸送問題」
「流通改革の必要性強調」
「輸送問題『出口見えない』」
「取次社長が輸送問題語る訳」
 ——これらは、新年早々の業界紙『新文化』(1月19日号)の1〜2面に並んだ見出しの数々だ。
 最初の「深刻さ増す〜」が東京都トラック協会出版取次専門部会の瀧澤賢司会長にインタビューした1 面記事で、瀧澤氏は「発足時(昭和44年)72社いた部会店社は約半世紀を経て現在20店社となりました」として、「このままいくと早晩、出版輸送の崩壊がどんどん進む」と危機感を露わにしている。
 つぎの「流通改革の必要性〜」は業界会合で紀伊國屋書店の高井昌史社長が「取次会社による物流体制の維持が困難になっている」と発言したというもの。さらに「〜出口見えない」は日本出版取次協会(取協)の平林彰会長がドライバーの労働環境について「荷主として対応しないといけない」が「出口がまったく見えない」と語ったという。そして、最後の「〜輸送問題語る訳」は同紙の丸島基和社長によるコラムで「運送会社の悲痛な声が内在している」と指摘している。
 ひとつの号で、これだけ出版輸送の「危機」が語られることは珍しい。
 一方で、丸島社長が指摘するように、これらは昨日今日顕在化したのではなく「約20年にわたり、(略)深刻さを増している」問題だ。 (さらに…)

「本が売れない」という涙を、猫に見つけられないために。 〜すごく小さい出版社の場合〜

こんにちは。
犬が好きな虹有社(こうゆうしゃ)の中島です。

最近、Twitterで見かけて、1話分を試し読みして、amazonでポチった『夜廻り猫』という漫画にはまっています。
(最寄りの3書店には在庫がなかったので)

夜廻り猫』は、遠藤平蔵という猫が、「泣く子はいねが〜」と、夜の街をめぐり、心で泣く人のもとを訪れ、ともに呑み、笑い、励まし、見守ってくれるという漫画です。市井の人々(ときには犬や猫)に、そっと寄りそってくれる優しさがたまりません。

先日、受注データを見ていたとき、「本が売れない」という涙を、夜廻り猫の平蔵さんに気づかれてしまうのではないかと心配になりました。 (さらに…)

むかしばなし

皓星社の創業は1979年でそろそろ社歴も40年になり、世代交代も現実のものとなっている。それで、少し昔話をしてみたい。
僕がこの業界に関係したのは、村松武司という人の知遇を受けたことによる。村松は朝鮮植民者の三代目として「京城」に生まれ敗戦で引き上げてきた人で、戦後詩の出発点である「純粋詩」や「造形文学」の同人の詩人。小山書店を経て、その頃、虎ノ門にあったダイヤモンド社で『数理科学』という雑誌の編集をしていた。小山書店といっても、知る人は少ないかもしれないが「チャタレイ夫人の恋人」の版元といえば頷く人もいるかも知れない。村松の紹介で昼間は小山久二郎氏のもとで働き、夜は太宰治の従姉弟という夫人の手料理に釣られて小山書店の回想の聞き書きなどしていた。 (さらに…)

『レッド あかくてあおいクレヨンのはなし』

小社では、今回初めて翻訳出版に取り組みました。アメリカで発刊された『レッド』という絵本を見つけたとき、どうしても日本の子どもたちに届けたいと思ったからです。
レッドは赤いクレヨンなのに、赤い物がうまく描けません。先生や家族、友だちがアドバイスしてもだめです。「赤」というラベルを貼られていますが、本当は「青」クレヨンだからなのです。絵本を見れば、子どもたちはすぐにそのことに気づくでしょう。けれど周囲の大人や友だちは、ラベルの中身が見えずに様々なことを言い合います。 (さらに…)