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サバイバーになれるか?

2017年10月、1年6ヵ月ぶりに新刊を世に放ちます。
題して『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』(Create Media編)

、親からの虐待を生き延びたサバイバーたちが書いた「親への手紙」100通をまとめたものです。
  
なぜ新刊がこんなに長く出せなかったのか、長く出せなかったのになぜ出せたか――これが本稿のテーマです。 (さらに…)

『珍出版社名ベスト21位~40位』

以前、『珍出版社名ベスト20』という記事をこの版元日誌で書いた。「東京金玉出版社」や「チョウタリィ文庫」など面白可笑しい出版社名を数多く発見していたので、それらを紹介したのである。

末尾には予選で脱落してしまったとして「うなぎ書房」や「ねこじゃらしプランニング」等の社名を挙げている。しかし何度か見返してみると、他にも候補として挙がっていた出版社名の方が、面白いのではないかと感じた。

やはり珍出版社名を20位にまで制限するのは勿体無いので、今回は『珍出版社名21~40位』として紹介しよう。 (さらに…)

「夫レ美術ハ國ノ精華ナリ」

『光琳百図』を手に入れた。これは酒井抱一が鈴木其一などと自宅で尾形光琳の百回忌を行ったときにあわせて自身で企画出版した江戸時代の美術図録。作者の熱い思いを感じる出版物に触れることほど嬉しいことはない。
琳派の作品を美術館で見てから40年が経過したが、未だに分からないことがたくさんある。たとえば、江戸琳派とは何か。何故、京都を舞台としていた琳派が京都では途絶え、光琳から百年後の東京下町に突然現れたのか。 (さらに…)

夢は世界へ、なんか少し扉が開いたような気がする

来年の4月を迎えると、創業17年目に入ります。
西日本出版社のテーマは「西日本のことを西日本の人間の手で、西日本から全国に発信すること」基本これでやってきました。
著者は、概ね飲む中で出会った人たち、僕が人に嵌ったらそこからが本作りのスタート、すごい人たちがほんといらっしゃるんですよね。
ある種順風満帆にきていたのですが、あれっと思ったのは、忘れもしない一昨年の、あれいつやったかな・・・、忘れとるがな!! (さらに…)

頑ななクニはどこ?

中国が南シナ海にある岩礁や小島の周辺を埋め立てたりして港湾施設や軍事施設を作って、「自国領に何をしようと勝手だ」という態度をとっている。国際司法裁判所の占領不当という判決が出ても態度を変えない。ベトナムやマレーシア、フィリピンなど周辺国がいくら抗議しても、頑なに自国領と言い張って動じない。世界中でここが中国領だと認めているのは中国一国だけ、という現状は見っとも無いものである。
 ところが、ちょっと目をずらすと、それとよく似た主張を言い張っている国が近くにある。一連の島々を自国領だと言い張っているが、周辺国はいずれもその国の領土とは全く認めていない。アメリカもヨーロッパ諸国も世界中が認めていなくて、その国一国だけが声高に自国領を主張している。
 お分かりいただけただろうか。その頑なな国は日本であり、その島々は尖閣諸島なのである。 (さらに…)

「ひとりアウトサイダー出版社」を目指して

 はじめまして。神田錦町で一人出版社「旅と思索社」をやっております、廣岡一昭と申します。
 極小出版社の経営者が自らを形容するとき、「いちばん小さな」と皆さんおっしゃいます。わたしもその一人ですが、何か差別化を図ろうと、それなら「本の街、神田でいちばん小さなひとり出版社」と勝手に言わせていただいています。
 高校卒業後、親が苦労して捻出してくれた学費をどぶに捨てるように音楽の専門学校を中退。フリーターを経て、25歳で御茶ノ水の某取次子会社で印刷紙器の版元営業としてこの業界に足を踏み入れ、一時はタクシー運転士、路線バス運転士、その後、自動車業界紙記者、零細版元の「何でも屋」と、まあ……自分でもなんといってよいか分からないほど、あちこち渡り歩いてきました。
 そして43歳、入社して10年で会社が大きくなり、すれ違いの多くなった版元を飛び出しました。<なんとかなるだろう!>昔と全く変わらない悪い癖がまた出てしまいました。 (さらに…)

「知っていますか」に込めた思い

 パンダの名前を聞かれて「シンシンとリーリー」と答える人は若者。私などは反射的に「ランランとカンカン」と叫んでしまいます。もちろん、「日中国交正常化」を記念して中国から贈られた2頭、日本人の中国に対するイメージを一変させた、極めて優秀な外交官です。
 では、パンダ以前の中国はどうだったかというと、一言で表せば「謎」の国でした。謎ゆえに憧れる人もいましたし、忌み嫌う人もいました。そして、この正反対の評価するいずれもが、本当の中国の姿をほとんど知らなかったのです。
 チャーをさすまたで捕まえる物語は何でしょう? はい、魯迅の「故郷」です。あの小説を中学生に学ばせるのが妥当なのかどうかはさておき、私がまず驚いたのは、「竹内好訳」となっていたことでした。漢文というのは「書き下し」で自動的に翻訳できるものじゃなかったのか…というのが恥ずかしながら当時の私の認識でしたから。それほど「現代中国」は日本人には知られていなかったという話。 (さらに…)

版元のかたち

去る6月8日に版元ドットコムの会員集会があり,どんなものかと気になっていたのと,ジュンク堂書店の工藤恭孝社長の特別講演もぜひ聞いてみたいと思い,参加してみました。
会員集会の少し前に版元日誌に記事を寄せられていた某版元のかたと懇親会の場で話をしていて,「版元日誌の記事,面白かったです。あれは版元ドットコムから依頼があるのですか?」「そうそう。興味ある? 今度なにか書いてみる?」「いやいや,無理です無理ですー」というやりとりがあり。
それから10日ほどたったある日,版元ドットコムから「版元日誌」を書いてみませんか,というメールをいただく。
「……こ,これは!」
私も版元のはしくれ。執筆依頼をして断られるつらさも知っている。断れない……!
(話があったのかどうかは聞いておらず,たまたまの可能性も多分にあります) (さらに…)

しずけさとユーモアを大切にする本づくり

はじめまして。
センジュ出版という名の出版社を、2015年に東京・千住で立ち上げました吉満です。
今回はこちらに初めて寄稿させていただきますので、センジュ出版について少しだけご紹介させていただきます。

 
*設立のきっかけは震災と出産

それまで私は都内の出版社に勤めていましたが、退職を決めた理由は他でもなく、3歳になろうとしていた息子の育児でした。
仕事と子育てとのバランスを考えて職住接近を意識するようになり、当時の通勤時間はドアツードアで45分、今は自転車で5分です。
また、東日本大震災もひとつのきっかけとなりました。
あの日、職場から4時間半かけて徒歩で自宅まで帰りつき、ご近所含め地域とのつながりを深めたいと痛感したこと、さらには被災地に送り込まれる毛布や食料の映像をテレビで目にし、
「本は飢えを満たすことも、寒さからしのぐこともできない。ではいったい、私は何のために本を作っているんだろう」
と、仕事の手が何度となく止まってしまったこと。
それらが心の奥底に少しずつ澱を生んだように思います。
(さらに…)