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バルト三国⽂芸事情研修・視察ツアーの主観的レポート

――というタイトルそのままのことを以下に記すわけですが、わたしにはロハの原稿ほど⻑く書いてしまうという悪癖があり、そしてまた今回も書きはじめると蜿蜒と続けられるほどの情報量を抱えてしまいました。とりわけバルト三国についてはこのかん国際的な緊張関係が増幅しつつありますが、ここでは「版元⽇誌」にふさわしい話題に限定し、⼿短かに参ります。 (さらに…)

書物にとって税とはなにか、そして奥付とは ――だから消費税の総額表示義務化には反対なのだ

本来であれば昨年12月初旬には書き上げ、最速では年末には掲載予定だったのにもかかわらず、その年末が到来しても入稿できないまま越年し、さらに旬日を経過してようやく送稿する、という編集者としても出版社としても破廉恥きわまりない所業となりました。 (さらに…)

売人の愉しみ ——神保町ブックフェスティバル初参加の記

共和国のシモヒラオ氏は頭を抱えていた。ここでいう共和国とは一般名詞ではなく、2014年4月にこの元編集者がなけなしの100万円を投じて起業した極零細出版社のことだ。法人化してあるので正しくは株式会社共和国であるその出版社は、ほかに社員めいた存在もないようなので、かれが代表取締役兼奴隷ということになる。この4年足らずのあいだにもそもそと少部数の新刊を30点足らず刊行し、売れ行きこそタイトルによって波があるものの、なんとか法人を維持できているらしい。 (さらに…)

人を食って人を売るために

 共和国のシモヒラオ氏は頭を抱えていた。ここでいう共和国とは一般名詞ではなく、去る2014年4月に、このシモヒラオという元編集者がなけなしの100万円を投じて起業した極零細出版社のことだ。ほかに社員めいた存在もないようなので、かれが代表取締役兼奴隷ということになる。この3年足らずのあいだにもそもそと少部数の新刊20数点を刊行し、売れ行きこそタイトルによって波があるものの、なんとか2016年も法人を存続できる見通しらしい。 
 いま、そのシモヒラオ氏が、そうでなくても浮かない顔をいっそう歪ませているのはなぜか。かれの共和国に、またもや返答に窮する封書が投げ込まれていたからである。いわく、「給料はいらないので雇っていただけないでしょうか」うんぬん。極零細出版社の身ではないか。みずから無賃労働を志願してくれるこのありがたい書面に、なぜかれは顔を歪ませなければならないのだろうか? いやー、これがなかなか面と向かってお付き合いすると大変でして……。 (さらに…)

決算物語

 共和国のシモヒラオ氏は頭を抱えていた。ここでいう共和国とは一般名詞ではなく、昨2014年4月に、このシモヒラオという元編集者がなけなしの100万円を投じて起業した極零細出版社のことだ。ほかに社員めいた存在もないようなので、かれが代表取締役兼奴隷ということになる。この1年のあいだにもそもそと少部数の新刊を6点刊行し、売れ行きこそタイトルによって波があるものの、なんとか次年度も法人を存続できる見通しらしい。
(さらに…)