書影データ、自由に使ってください&提供します
「【図書館のみなさまへ】ウェブサイトや広報誌で当社書籍の書影をお使いになる場合、事前の許諾申請は必要ありません。書影の直近に、著者名・書名・出版社名を明記していただければけっこうです。書影データが必要な方は、版元ドットコムの個別ページからとってください。よろしくお願いします」
先日、自社のツイッターでこれをつぶやいたところ、リツイートしてくださったり好意的なコメントをいただいたりと、思いのほか反応がありました。ありがとうございます。
そこで、このつぶやきをした背景や当社の考えなどをご紹介します。
【図書館のみなさまへ】ウェブサイトや広報誌で当社書籍の書影をお使いになる場合、事前の許諾申請は必要ありません。書影の直近に、著者名・書名・出版社名を明記していただければけっこうです。書影データが必要な方は、版元ドットコムの個別ページからとってください。よろしくお願いします。
— 青弓社 (@seikyusha) 2014, 3月 13
あのツイートの背景には次のような状況がありました。
年度末で編集の進行は詰まっているし、営業面では業界全体の新刊点数が多くて搬入日が遅れるしで、もろもろの対応でバタバタとしていました。そこに図書館から「書影をウェブサイトなどで使いたい」という許諾申請がある日、立て続けに届きました。当社は原則、すぐに「OK」で対応・回答するようにしています。1件目は電話、2件はファクス、くらいまでは穏やかに対応できたのですが、3件目はファクス、4件目は電話、5件目は……となったところでさすがに手間になったので、書影の使用に関して当社のスタンスを少しでも知っていただきたいと思ってつぶやきました。
図書館からの「書影を使用したい」「本文の一部を引用したい」という問い合わせは、体感的には年々増加していると思います。問い合わせや許諾願を受け取るたびに「図書館の方も煩雑で大変だろうな」「めんどくさいだろうな」という思いが拭えませんでした。
というのも、文章の引用であれば、著作権にまつわるルールを守りさえすれば、事前の許諾はそもそも必要ありません。また、宣伝にもつながりますし、書影(やその他の書誌)も積極的に使ってほしいというのが当社の考え方だったからです。
とはいえ、「事前許諾は必要ない」という「否定」だけではわかりづらいとも思ったので、引用のルールどおり、(文章は当然として)書影であっても直近に「著者名・書名・出版社名」を明記していただくという方針を記しました。
当社としては、図書館からみた煩雑な事務作業を、少なくとも私たちのできる範囲では減らすことが、自分たちの仕事の軽減にもなると思っています。また、図書館のみなさまには、事務作業から少しでも手を離して、図書の管理・整備や企画棚の設置、館内イベントの充実といった、図書館をよりよくおもしろくすることに力を注いでほしいとも思っています。
あと、ツイート内で「書影データが必要な方は、版元ドットコムの個別ページからとってください」としたのは、版元ドットコムが次のような方針だからでした。
「本サイトに掲載されている書影・書誌・内容紹介などすべての情報は、販売・紹介目的の場合にはご自由に使用できます。印刷物用の画像データ、より詳細な内容紹介が必要な方は、各版元、または事務局へご依頼ください」
というわけで図書館のみなさま(や書店ほか小売のみなさま、そして読者のみなさま)、版元ドットコム内にある書影や書誌は、当社の出版物にかぎらずドンドン使ってください。そのさい、著者名・書名・出版社名がわかるように明記したり出版物の個別ページのURLを示せば、読者や利用者もわかりやすいと思います。
また、版元ドットコムはAPI提供もおこなっています。「版元ドットコムのAPI」。活用したい方はご自由にぜひどうぞ。
事前の使用許諾や問い合わせは、諸権利との関係で必要なときに、必要なところには出すべきです。とはいえ、業界で合理化できることはまだまだありそうです。自社にできることを考えていこうと思います。
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