オバマ氏と小浜市とエチゼンクラゲ
2009年1月20日、オバマ新大統領が就任した。
全世界が注目したこの就任式、日本では深夜2時過ぎにもかかわらず、テレビでその瞬間を共有した方も多いはず。私もその一人だった・・・眠気をこらえて。マスコミも「歴史的な就任式!」と高揚度を高めるので、せめてその演説だけは聴きたい、と思っていた。しかし、その実況生中継の内容は・・・正直に言って同時通訳を介しては、「あれっ・・」という内容で、アメリカ国民のような感動は直接伝わらなかった。期待をしていたが、語学力が無いだけに残念。「これは明日の新聞でその内容を理解しよう」と、演説後のパレードを見ずに就寝。オバマ新大統領の前途は多難、これからの“舵取り”に注目したい。
水産の問題に取組んでいる出版社、『北斗書房』。
水産業、こちらも抱えている問題は多種多難だ。それこそこの“舵取り”、右に90度旋回したと思ったら左に180度旋回、荒波を乗り越えていく大変な時代だ。
そこで今回は、チョッとホットなネタになりそうな・・・ここだけの(?)内緒話を。
まず、オバマ新大統領にちなんで、福井県小浜市に広がる日本海の話。(・・・あまりにも無理がありますが)新聞記事によると『-エチゼンクラゲが日本海から消えた!被害激減も深まる謎-ここ数年、夏から冬にかけて日本海側に大量出現し、漁業に深刻な被害を与えてきたエチゼンクラゲが、今年はほとんど確認されていない。研究者の間では「中国沿岸の環境変化説」「食害説」などが浮上しているが、いずれも決め手を欠き、謎は深まるばかり。』(産経新聞)
年々被害の増大に頭を悩まされていたこの問題、今年に限ってなぜか急に・・・。傘が1mを越す大きなものもある厄介なクラゲ、来るべきものが来なくて喜んでいるのは漁師だけだが、被害対策に動いていた国や企業にとっては“肩透かし”。エチゼンクラゲを商業ベースに乗せようと開発していた企業など、逆に資源枯渇と嘆いている。今のところ確かな原因は解っていない。「昨年は北京オリンピックが開催されたから、中国の沿岸域が・・」は、もっぱら漁師さん達の噂である。科学で解明できない謎(・・実際に中国へ調査に行けないとのことで)、あながち信憑性のある・・・ここだけの話。
そして燃油高騰。この問題、昨年の夏にピークを迎え世界的に深刻な問題だった。水産業界では、漁船の燃料費が高騰し、出漁しても採算が取れなくなっていることから、休漁で急場をしのいだり廃業したりする漁業者が相次いだ。昨年7月15日に、全国の漁業者が東京日比谷公園に集まって抗議集会を開いたのは、国を挙げてのそれこそ「歴史的」な出来事だった。がっ、今は・・・。あれは何だったのだろう。漁船の燃料は石油に依存する。「代替エネルギーを云々・・・」とにわかに騒いだ気もするが、遠い記憶になりつつある。
一昨年より出版活動を再開した感のある『北斗書房』、今年も精力的に新刊を出すべく編集に励んでいます。今年の第1弾は、『日本の漁村・水産業の多面的機能』。先週、表紙のデザインも決りあとは刷りを待つばかりです。
姉妹会社『漁協経営センター』ともども、今年もよろしくお願いいたします。