島唄レコード百花繚乱
小浜司
発行:ボーダーインク この版元の本一覧
新書 176ページ 並製
定価:900円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-89982-166-3 C0273
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年10月 書店発売日:2009年10月13日
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紹介

沖縄では、戦後の「民謡ブーム」の中、数多くの民謡レコードが制作された。日本の一地方で、これほどのレコードが生産され消費された所はない。歴史的名盤から珍盤まで、稀代の島唄レコードコレクターが語る、豊穣な島唄の世界。〝島唄の神様〟の足跡をたどる「スケッチ・嘉手苅林昌小伝」も収録。

目次

A面
1 島唄名盤・珍盤
2 還らぬあの日の沖縄民謡
3 沖縄レコードに刻まれた伝説

B面
1 嘉手苅林昌のあしあと
2 にんげん・嘉手苅林昌
3 嘉手苅林昌がのこしたもの


前書きなど

前書き

 戦後沖縄音楽レコード産業の復興は1952年、大阪のマルフクレコードが沖縄民謡のSPレコード(78回転)制作を再開することに始まる。地元沖縄に於いても、高良時計店(創業者・高良次郎)が1955年、マルタカレコードを設立し、レコード制作を手掛けたことにより需要が増えていく。59年、大阪から帰ってきた普久原恒勇は沖縄を拠点にマルフクレコードを立ち上げ、マルタカとマルフクは沖縄音楽業界に2大レーベルとして勢力を二分した。時は沖縄の中での民謡ブーム真っ只中であった。生活の中には島唄があふれていた。60年代後半にはレーベルが乱立していく。主なもので、66年マルテルレコード、67年ゴモンレコードに沖縄レコード、68年RBCレコードなどのレーベルが立ち上がり、盛んに新作を世に出していった。「ちんぬくじゅうしい」、「ハイサイおじさん」や「うんじゅが情ど頼まりる」など、時はヒット曲の時代へと流れていく。1972年、日本復帰から海洋博(75)にかけて民謡ブームはピークを迎える。ところが海洋博が開催されたとたん、どういうわけか沖縄での民謡ブームの火は萎んでいくのである。
 そして90年代に入って、今度は日本の中での沖縄音楽ブームが起こり、今では一つのジャンルとして、沖縄音楽は市民権を得られたといってもよさそうだ。
 さて、レコードに話を戻すと、日本の一地方で一地方の音楽がこれほど生産され消費されるところは沖縄以外にない。市場規模を日本全体の100分の1とすると、沖縄で1万枚売れたとすると、いわゆるミリオンセラーである。先に挙げた3曲などは3万枚以上売れたのでそれは相当なヒット曲といえた。レーベルの数も20以上もあり、2000アイテム程のシングルレコード(EP盤=45回転)が生産された。これだけみても我々の先輩たちがウチナー音楽に対していかに情熱的であったかわかる。
 私の場合、ひょんなことからレコード収集が始まったのだが、それが島唄カフェを経営したり、まして沖縄音楽のレコードについて文章を書いたりするなど思いもよらなかったことだ。ここに載せたのは数年前からインターネットのryuQなどに連載したり、他の雑誌や新聞などに書いたものに加筆修正したものである。ネット連載では桑村ヒロシにいつも尻を叩かれて書いたが、今となれば感謝の念しか浮かばない。本書の中で色々教えて頂いた方々にはいちいち名前を挙げないが、感謝の意を述べたい。また今回、ボーダー新書に連ねたいという新城和博の厚意にはお礼を申し上げたい。
 嘉手苅林昌没後10年目の年に。                   小浜司

版元から一言

唄ハカセ 小浜司がおくる決定版! 沖縄 島唄レコードの名盤・珍盤紹介です。
なにしろおもしろい一冊です。
島唄、沖縄音楽に興味があるマニア必見の一冊。

著者プロフィール

小浜司(コハマ ツカサ)

1959年、本部町出身。那覇市と宜野湾市に育ち、大学を卒業して季節工しながら東南アジアなどを放浪。1988年クリーニング屋に従事する傍ら大城美佐子のリサイタルを手掛け、以後、嘉手苅林昌や津波恒徳など数多くのアーティストのCDやステージをプロデュース。現在、島唄カフェ「いーやーぐゎー」店主。

上記内容は本書刊行時のものです。
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