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政権ラプソディー
安倍・福田・麻生から鳩山へ
- 初版年月日
- 2010年5月
- 書店発売日
- 2010年5月31日
- 登録日
- 2010年6月1日
- 最終更新日
- 2010年7月2日
紹介
とんちんかんでこっけいで、ひとりよがりで場違いで、笑うより泣けてくる政治的狂詩曲─おれたちはどこからきてどこへ行くんだ! 朝日新聞「ポリティカにっぽん」の名コラムニストが、激動の四政権のクロニクルを俎上にのせます。日刊スポーツ連載の「政治の時間」を一冊に。
目次
序章 日本の民主主義の新しい朝は来るか
1 安倍政権──崩壊劇の始まり
解説・ぼっちゃん安倍の挫折
けっこう怖いぜ、安倍首相
外交仮面を外せない安倍首相
核は絶対持たぬと発信すべき
「沖縄の青春」は、もっとしたたかに
児童手当の見返りが「防衛省」とは
文科省のなんたる怠慢・不誠実
理想を感じられない教育基本法改正
「フラガール」を生んだ傑物に見る民の力
田中角栄は「政治は生活である」と言った
事務所費で「独身寮を建てた」小沢一郎
柳沢厚労相「産む機械」発言は憲法24条違反
「お子さん、まだ?」と聞くのはマナー違反
東京都知事選に「浅野的」選択肢の必然性
従軍慰安婦問題、安倍首相の否認は責任逃れ
亀井久興が訴える、中流層で平〝等〟復活へ
時代の空気が生んだテロ
生き生き行進、フリーターのメーデー
国民投票法、あす参院本会議で成立へ
松岡農水相の自殺は何だったのか
防衛省・自衛隊がスパイ活動
河野衆院議長は議会政治の砦になれるか
安倍総裁、若者の心に遠く
「ぼくちゃん」気質とふがいない自民党
主導権は安倍「官軍」から小沢「薩長」へ
臨時国会終盤に政権最大の危機
しゃべりすぎの麻生か、沈黙の福田か
与謝野節に内閣改造後1カ月が凝縮
2 福田政権──衆参ねじれ国会
解説・へそまがり福田の限界
福田新総理は「状況対応型」の戦略家
「教科書検定見直し」が福田政権の命綱
自民の小泉改革終結宣言
福田・小沢の「大連立」は政治的チョンボ
「涙目の小沢」よりしたたか「軽口福田」
守屋喚問で見えた防衛利権の深い闇
12年かけて「人間の国」に近づいたか
福田内閣、存在の耐えられない軽さ
「いのち守る」をまっとうし山本孝史は天国へ
福田政権初の臨時国会は天国と地獄
事件続出で政府の危機管理意識欠如浮き彫り
空回り続きのクリスチャン・石破防衛相
「読み甘い」じゃなく「読みがない」福田首相
「事前試写会」=「事前検閲」だ
小沢の権力闘争に翻弄される福田
イラク派兵、なぜ引き揚げない?
秘密交渉合意、出し抜かれた亀井・町村
中国・インドがへそ曲げた「温室ガス半減」
秋の国会はまず派遣法改正を
「低迷の安定」……奇妙な自民の挙党態勢
「FA体制」は密約で生まれたのか
小沢のしっぺ返しが怖いのか
自民総裁選、この大はしゃぎは何なんだ
3 麻生政権──総選挙大敗北
解説・べらんめえ麻生の断崖
変人小泉元首相まで世襲とは困ったものだ
飲み過ぎ麻生首相は、心構えに疑問符
ばらまきより「強欲資本主義」から庶民を守れ
オバマ氏に学ぶ民主主義の信念
読み間違いより酷い、麻生首相の出まかせ癖
上田、筑紫…故人から「自由」のバトン受け継ぐ
麻生サン、「年越し派遣村」に来てみたら
連帯を求めて孤立恐れず、渡辺喜美の「義」
ヒバクシャの苦しみ、ガザの悲劇を訴えよ
『酔っぱらい王子』おかげさまで野党350議席
尾辻参院会長の期待に麻生首相の反応は……
次の衆院選は「逆郵政選挙」になるかも
16年前にキッテンさんが追及した疑惑
闘う力足りぬ小沢一郎と議論足りぬ民主党
自殺、不況、派遣切り……マルクスに立ち返るべき
日米元兵士の「戦争と平和」
鳩山新代表の意外なしたたかさ
大奇人をまっとうした鳩山邦夫
そのまんま発言で安っぽくなった総裁の座
麻生首相に「すまない」の一言あれば……
8・30までに風は変わるのか
政権選択する「有権者の力量」も問われてる
独り歩きした議席予想、結果は……
4 鳩山政権──政権交代スタート
解説・宇宙人鳩山の未来
小沢一郎に嵐の予感
連立合意で社民粘り勝ちの裏に忍者・辻元清美
民主両院議員総会は426人
ぼっちゃん宰相、しばらくはガンバレ!
鳩山の「友愛」か、谷垣の「絆」か
中川父子2代を見送る
松下幸之助チルドレンの「国家経営」
バラエティー番組的な事業仕分け
鳩山よ、ジュゴンをして生かしめよ
総理官邸がおかしい
政権交代わずか100日、されど100日
連立は7月まで? 失礼千万な小沢発言
藤井財務相辞任で重みなくなる鳩山内閣
鳩山サン、ここまでお人よしだったとは……
生ぬるすぎた党首対決
問題は鳩山首相の存在の軽さ
河野衆院議長が代弁する国民のイライラ
「政治とカネ」の先に、普天間問題がある
鳩山首相の言葉は、シュールだ!
参院選までは、谷垣とやろうぜ!
金脈スキャンダルの退勢挽回へ
田英夫の遺志、平和への意志
あとがき
前書きなど
序章 日本の民主主義の新しい朝は来るか
だれが言い出したのか、夜明け前はいちばん暗いという言葉がある。月明かりもなく、ろうそくのわずかな光を頼りに手探りで歩く。どっちに何があるのかわからない。どっちに行けばいいのかわからない。でも、朝の来ない夜はない。必ず朝は来る。ここ足掛け5年、日本政治は闇のなかに光を求めた「政治の時間」だった。
イギリスの歴史家E・H・カーに「危機の二十年」という作品がある。第1次大戦と第2次大戦の間のヨーロッパを描いて、こうした「戦間期」にこそ歴史の含意が刻まれることを書き残した。
それとは歴史スケールは違うけれども、2006年から2010年にわたる安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、そして鳩山由紀夫の4代の政権もまた、戦後にっぽんを半世紀にわたって率いた自民党政権の時代と、「政権交代」後のもはや戦後ならざる日本政治の新時代の間をつなぐ、いわば「戦間期」の意味を持っている。であればこそ、自分たちがどこにいるのだかわかっていない、とんちんかんでこっけいで、ひとりよがりで場違いで、笑うより泣けてくる、さまざまな政治的狂詩曲が繰り広げられた。いったい、おれたちはどこからきてどこへ行くんだ! 二流の政権というなかれ、4代の政権には政治の真実がぎゅうぎゅう詰めに詰まっている。
名付けて、政権ラプソディー。
上記内容は本書刊行時のものです。
