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ほんとに検事の奥さんですか?
妻の目から見た「検察庁調活裏金事件」
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2007年12月
- 書店発売日
- 2007年12月17日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2010年10月21日
紹介
夫の大阪高検公安部長三井環が口封じ逮捕されたころ、妻の私は「狸が一匹コスモス畑で眠っている絵」を描いていた……検察庁裏金事件の余波を生き抜いた妻の手記
目次
まえがき/5
第一章 大阪高検公安部長検事の現職逮捕/7
検事はそれではいかん7
三井逮捕と報道11
光武帝26
我が家の裏事情31
優しい風43
拘置所48
第二章 “不動産趣味”の日々にひそんでいた陥穽/54
三井不動産54
手放した物件63
播磨山荘70
松山のマンション83
娘とお父さん92
枚方の合同宿舎の頃97
松原市の公団住宅100
住吉川向コーポラス105
名古屋にて115
メイ120
伯母野山の家のこと127
伯母野山での生活131
不動産143
第三章 三井環だから出来たこと、三井環にしか出来なかったこと/147
「三井」と「三井のお母さん」のこと147
ペットの話160
姑の死165
再び光武帝のこと180
大塚検事のこと182
告発185
三井の講演から187
奥様は掃除婦206
最後に214
あとがき/216
前書きなど
まえがき
夫が逮捕され、その長い拘留中たびたび電話をかけてこられたあるジャーナリストの方に、
「あなたはほんとに検事の奥さんですか」
と厳しい口調で言われてしまったことがある。
何を聞いてもわからないもどかしさからかもしれない。何を伝えてもピンと反応しないはがゆさだったかもしれない。
夫は家庭に仕事を持ち込まないので、夫の立場ややっていることはなんとなく察してはいたがなにも知らされていなかった。
「夫が逮捕される」ということについて、私には何の心の準備もできてなかったけれど、検察は夫を何らかの形でやめさせようとしているとは感じていた。
夫から退職の話を直接聞かされてはいなかったが、私は現実問題として夫の退職を感じていた。
何かを自慢できるということなどない我が家なのだが、少しでも検察が流した嫌がらせのための嘘の報道からの誤解を解いて頂けるならば、という思いで「悪徳検事と言われ、“三井不動産”などとも言われて世間の人を驚かせた我が家の生活」の一端を、恥をしのんでお話してみようと思って書き始めた。
ここ(逮捕)に至まで夫の悩みを全く知らなかったわけではなく、何となく察してはいたが突然の逮捕で我が家の生活は急転直下した。
しかし、周りの多くの人たちは私たち家族にとても親切で、暖かく見守ってくださった。
その感謝の気持ちも込めて私たち家族の日々の暮らしを書いてみようと思った。
皆さんには、最高の捜査権を持つ検察という国家機関の組織悪が内部告発によって暴かれそうになった時、この国のとった態度を、裁判も含めてしっかりと見ていて欲しいと思う。
上記内容は本書刊行時のものです。