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そして私も音楽になった 小西 公大(編) - うつつ堂
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そして私も音楽になった (ソシテワタシモオンガクニナッタ) サウンド・アッサンブラージュの人類学 (サウンド・アッサンブラージュノジンルイガク)

社会科学
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発行:うつつ堂
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ15mm
312ページ
並製
価格 3,000円+税
ISBN
978-4-910855-01-1   COPY
ISBN 13
9784910855011   COPY
ISBN 10h
4-910855-01-7   COPY
ISBN 10
4910855017   COPY
出版者記号
910855   COPY
Cコード
C0039  
0:一般 0:単行本 39:民族・風習
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年2月9日
書店発売日
登録日
2024年2月2日
最終更新日
2024年2月16日
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紹介

「音楽」は、一つの楽曲を意味する言葉にとどまらないだろう。
「音楽」には、作品そのものに本来備わる特質・構造・意味/メッセージだけでなく、それがあらゆるアクター(表現者・オーディエンス・空間や環境・音楽プレイヤーや音響機材・人間の身体/心情や音をめぐるコンテクストなど)をつなぎ合わせ、一つの塊のように統合させようとする力があるからだ。
本書では、このようにさまざまなものを編み込んでいく音楽の力(=サウンド・アッサンブラージュ)を包括的に表現し、「音楽」の持つ意味を大きく拡張していく。
世界各所で音楽や芸能に向き合ってきた人類学者、音楽教育の実践者や作曲家らが、「音が生み出される場」の豊かな描出を通じて、「音楽の力とは何か」という問いに言葉を与えようと模索する、新たな音楽の民族誌。

目次

〈序章〉「音楽の力」を取り戻すための試論
          小西公大


第1部 つながる(媒介)

   〈第一章〉音が編み込む力
        ―インド・タール沙漠の芸能世界が教えてくれたこと 
          小西公大 

   〈第二章〉「見せる場」から「音楽とともにいる場」へ
        ―ウガンダの学校と盛り場で
          大門碧 

   〈第三章〉音を継ぎ合わせる「視線」 
        ―インドの歌舞踊ラーワニーの舞台実践から
          飯田玲子


第2部 うみだす(創造)

   〈第四章〉醸される島の音の力
        ―三宅の声と太鼓が生み出すアッサンブラージュ
          小林史子

   〈第五章〉つながりを手繰り寄せる/選り分ける
        ―社会的存在としてのチベタン・ポップ
          山本達也

   〈第六章〉調を外れて響き合うトーンチャイム
        ―サウンド・アッサンブラージュの授業風景
          石上則子


第3部 つたえる(継承)

   〈第七章〉制度と情動をめぐる相剋
        ―東北タイのモーラム芸能にみる暴力・性・死
          平田晶子
 
   〈第八章〉一切をつむぎ、交感するアッサンブラージュの力
        ―高知におけるガムランプロジェクトの実践を通して
          宮内康乃

   〈第九章〉媒介、愛着、継承
        ―ソロモン諸島アレアレにおける在来楽器アウをめぐって
         佐本英規

   〈補論〉  仮想空間で音楽になること
         小西公大

    おわりに

前書きなど

「音楽の力」ってなんだろう?
 本書は、世界各所で音楽・芸能世界に向き合ってきた人類学者たち、音楽教育の実践者たち、作曲家などによる「音が生み出される場」の豊かな描出を通じて、上記の問いに言葉を与えようともがく、そんな本である。

版元から一言

「音楽」は、日に日に身近になり、”デジタルデータとして”気軽に消費されるようになってきました。携帯電話一つで、誰もが再生でき、1億曲以上もの楽曲をいつでも聴くことができます。一方で、イヤホンから聴くのとライブで聴くのとでは、同じ曲でも全く異なります。これは誰もが経験的に理解できることではないでしょうか。では、この「違い」とはいったい何なのか?
本書はこのような小さな問いから始まります。そして「音楽」の持つ豊かさや、その多岐にわたる力について、世界各地のフィールドから言語化を試みる実験的な民族誌になっています。

著者プロフィール

小西 公大  (コニシ コウダイ)  (

1975年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科修了。博士(社会人類学)。東京学芸大学教育学部人文科学講座准教授。編著に、『インドを旅する55章』(2021年、共編、明石書店)、『人類学者たちのフィールド教育:自己変容に向けた学びのデザイン』(2021年、共編、ナカニシヤ出版)、『萌える人類学者』(2021年、共編、東京外国語大学出版会)など。

大門 碧  (ダイモン ミドリ)  (

1982年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了。博士(地域研究)。北海道大学国際連携機構特任助教/留学コーディネーター。主著に『ショー・パフォーマンスが立ち上がる:現代アフリカの若者たちがむすぶ社会関係』(2015年、春風社)。

飯田 玲子  (イイダ レイコ)  (

1982年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了。博士(地域研究)。金沢大学国際基幹教育院講師。主著に『インドにおける大衆芸能と都市文化―タマーシャーの踊り子による模倣と欲望の上演』(2020年、ナカニシヤ出版)。

小林 史子  (コバヤシ フミコ)  (

1976年生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科修了。修士。玉川大学芸術学部非常勤講師。

山本 達也  (ヤマモト タツヤ)  (

1979年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。博士(人間・環境学)。静岡大学人文社会科学部社会学科教授。主著に『舞台の上の難民―チベット難民芸能集団の民族誌』(2013年、法蔵館)など。

石上 則子  (イシガミ ノリコ)  (

1952年生まれ。編著に『小学校音楽あそび70』(2017年、明治図書出版)、『「音楽づくり•創作」の授業デザイン:あすの授業に生かせるアイディアと授業展開』(2016年、教育芸術社)監修など。

平田 晶子  (ヒラタ アキコ)  (

1983年生まれ。東京外国語大学大学院修了。博士(学術)。東洋大学アジア文化研究所客員研究員。主著に『ラオス山地民とラム歌謡: 内戦を生き抜いた宗教・芸能実践の民族誌』(2023年、風響社)。

宮内 康乃  (ミヤウチ ヤスノ)  (

1980年生まれ。作曲家、音楽パフォーマンスグループ「つむぎね」主宰。第6回JFC作曲賞、Experimental sound art and performance festival 2008 最優秀賞、Prix Ars Electronica 2008 Honorary Mention 受賞など。

佐本 英規  (サモト ヒデノリ)  (

1985年生まれ。筑波大学大学院修了。博士(国際政治経済学)。筑波大学人文社会系助教。主著に『森の中のレコーディング・スタジオ:混淆する民族音楽と周縁からのグローバリゼーション』(2021年、昭和堂)。

上記内容は本書刊行時のものです。