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アントニウスとクレオパトラ(上)
発行:白水社
四六判
289ページ
定価
3,400円+税
- 書店発売日
- 2016年6月26日
- 登録日
- 2016年4月26日
- 最終更新日
- 2016年7月1日
書評掲載情報
2016-12-18 |
毎日新聞
朝刊 評者: 本村凌二(早稲田大学特任教授・西洋史) |
2016-08-21 |
毎日新聞
朝刊 評者: 木村凌二(早稲田大学特任教授・西洋史) |
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紹介
シェイクスピアの作品で知られるカップルの新しい姿
古代ローマ時代から現代まで、アントニウスの人物像は、野卑で自堕落、騎士道的な人物、優秀な軍人と変化し、エジプトの女王クレオパトラ7世も、ローマ軍人を堕落させた東方の女、野心に満ちたカリスマ的指導者、教養があり自立した強い女性と、さまざまに語られてきた。それらの見方は、アントニウスと戦い勝利した側によるプロパガンダをはじめ、その時々の社会や政治と切り離すことはできない。同時に、当時の東方諸国の君主は、ローマに何を求め、何を求められていたか、ローマの内乱期にどういう状況におかれていたかを抜きには語れないのだ。
混乱した時代と地域で、しかも骨肉相食む伝統のプトレマイオス王家において、クレオパトラが生き残り、女性ながら実質的にひとりで長期間統治したことは、それ自体が偉業だった。だが実のところ、クレオパトラが権力を持ちつづけていられたのは、個人の有能さや魅力だけでなく、ローマにとって政治的に有用で信頼がおけたからだったのである。
アントニウスは名将と言えるのか。クレオパトラはローマに反旗を翻したのか。軍事史の専門家による、通説をくつがえす新しい評伝。
上記内容は本書刊行時のものです。