鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台
4月9日から弊社主催の「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」がスタートした。「一水会」顧問の鈴木邦男さんがホストで、2ヶ月に1回ゲストを招いて講演と鈴木さんとの対談をしていただく企画だ。統一テーマは“「日本の分」を考える。”シンポジウムを通して「日本の分」、日本のあるべき姿を考えていこうという試みだ。
弊社では今年の1月に、鈴木邦男さんの『秘めてこそ力』を刊行させていただいた。3年前に『日本の品格』を刊行させていただいてから2冊目だ。今回の出版を機に、札幌の観光スポット札幌時計台の中にある「時計台ホール」で定期的に開催させていただくことになった。
第1回は4月9日に、新党大地代表の鈴木宗男さんをゲストにお招きして、「北方領土問題」について語っていただいた。ソ連時代の状況から、現在の情勢にいたるまで、歴代の首脳会談の様子などを交えて臨場感たっぷりに語っていただき、面白くてとても勉強になった。
第2回は6月11日に、北海道大学准教授の中島岳志さんをお招きして、「愛国・革新・アジア」というテーマでお話いただいた。右翼の思想史をわかりやすく、熱く教えていただき、今まで断片的に齧っていた知識がすっきりと整理された。
こんな授業は他では受けられないだろう。主催者ながら、夢中になって聞き入ってしまう。18時から21時までという長丁場だが、会場に集まった150名のみなさんも真剣そのもの、質問もさかんだ。札幌市内だけでなく道内各地、いや本州から毎回飛行機に乗って来られる方もいる。年齢層も幅広い。女性の姿も思ったよりもずっと多い。札幌ではなかなかこのようなイベントは少ない。2回とも、「来てよかった!」「面白かった」「また参加したい」という声をいただいている。
なんと言っても、このようなイベントができるのは、鈴木邦男さんの懐の深さがあるからだろう。『秘めてこそ力』の帯には、こう書いてある。
「君の意見には反対だが、それを言う権利は命にかえても守る」(ヴォルテール)
2度のシンポジウムを終えてみて、鈴木邦男さんがまさに、このヴォルテールの言葉を実践しておられるのがよくわかる。鈴木さんと対峙すると、どんな意見も受け止めてもらえるような気持ちになる。ゲストの方々も思う存分、ご自身の考えを述べられて、参加者も充分にお二人の意見を聞くことができ、とても有意義な会になっている。
弊社のような札幌の一弱小出版社が、鈴木邦男さんのシンポジウムを開催させていただけるなんて、本当に身に余る光栄だ。運営ではいろいろと不手際が目立つし、ご迷惑もかけていることと思うが、少しずつ良くしていきたいと思う。
第3回は8月13日(火)北海道大学教授 山口二郎さんをお招きして「民主主義の危機を乗り越える」をテーマに、第4回は11月19日(火)釧路公立大学前学長 小磯修二氏をお招きして「地方の論理」をテーマに語っていただくことが決まっている。
北海道にはもっともっとお話を聞いてみたい方がたくさんいる。鈴木さんにはどんなゲストをぶつけても大丈夫。これからどんなゲストに来ていただけるか楽しみだ。
そして、この秋からはシンポジウムをまとめた書籍も順次刊行していく予定だ。
お近くの方はぜひ、参加してみませんか?
8月13日(火)第3回鈴木邦男シンポジウム 詳細ページ
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