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〈宮沢賢治〉を生きた人びと
- 初版年月日
- 2026年12月1日
- 発売予定日
- 2026年11月20日
- 登録日
- 2026年10月25日
- 最終更新日
- 2026年10月25日
紹介
「小作人たれ、農村劇をやれ」という賢治の訓えを真っ正直に実践した新庄の義農・松田甚次郎、賢治の弟・清六とともに柳行李から賢治の遺稿をサルベージし『宮澤賢治名作選』を編集した山形の女学生・吉田コトらの生きざまを中心に、飢餓と戦争の時代に理想のムラ創造に関わった女性たちの群像を描き、それによって「野の聖人」「農村救済の実践者」と見做されてきた賢治の実像を反照する意欲的な著作。特高の弾圧を受けた山形・岩手など各地の「賢治の会」の動向も叙述。後半は、賢治の魂のひびわれに着目し、「ほんとうの幸い」を求める賢治文学の本質を探求する著者の宮沢賢治論が展開される。もはや本書を読まずして宮沢賢治を語ることはできない。
目次
序 章
一 宮沢賢治の理想を実現させた人物
二 新庄最上の風土と文学
第一章 〈宮沢賢治〉を生きた人びと
一 〈宮沢賢治〉を実践した男 松田甚次郎
(一)賢治との出会い
(二)実践のスタート
(三)甚次郎に訓示を与えた賢治の実情
(四)〈宮沢賢治〉を越えてゆく実践
(五)『土に叫ぶ』と『賢治名作選』の出版
(六)松田甚次郎の最期
(七)松田甚次郎の評価をめぐって
(八)まとめに
二 〈宮沢賢治〉を編集した女 吉田コト
(一)松田甚次郎を支えた女性たち
(二)目覚めた女学生
(三)行李のなかから〈宮沢賢治〉を発掘
(四)真壁仁と「山形賢治の会」をつくり高村光太郎と出会う
(五)晩年まで旺盛だった探求心
第二章 〈宮沢賢治〉と山形
一 賢治二〇歳、山形への旅
(一)山形で歌を詠む
(二)奥州連合共進会
(三)工藤祐吉への絵葉書
(四)「焼ぐひの柵」が意味するもの
(五)山形が賢治に残したもの
二 賢治の恩師・関豊太郎について
(一)庄内農学校の初代校長として赴任
(二)盛岡高等農林学校の教授となる
(三)賢治への指導
(四)賢治との交流
(五)関をめぐる賢治と山形の絆
三 昭和十年代における各地「宮沢賢治の会」動向
(一)山形賢治の会
(二)荘内宮澤賢治の会
(三)新庄鳥越賢治の会
(四)花巻賢治の会
(五)盛岡賢治の会
四 〈宮沢賢治〉と真壁仁 ―「野」の思想―
(一)真壁仁との出会い
(二)真壁仁における「回帰」と「道」
(三)松田甚次郎を語る真壁仁
(四)「新庄宮沢賢治を読む会」と大滝十二郎
(五)「山形県第五次山形県教育振興計画」と星寛治
第三章 内なる〈宮沢賢治〉への旅
一 「風」とはなにか
(一)風の伝承
(二)賢治にとっての「風」の意味
二 光の目録(カタログ) ~宮沢賢治詩集『春と修羅』について
三 「ほんたうのたべもの」を求めて
(一)生存の修羅性
(二)「すきとほるたべもの」
(三)「石パン」のかなしみ
(四)魂の闘い
四 たったひとりのみちづれ
(一)「春と修羅」
(二)妹トシの死
(三)オホーツクの旅から
(四)たった一人のみちづれを得て
五 魂のひびわれ~賢治の抱えた病~
(一)はじめに
(二)「修羅のなぎさ」
(三)賢治の絵と童話の中の「ひび」
(四)「ひび」の意識の発生~賢治の病
(五)「ひび」と異の空間
(六)『銀河鉄道の夜』の成立
(七)異土への出発
六 「ほんたうの幸い」を探す旅へ ~「銀河鉄道の夜」再考・『青い鳥』との比較を通して~
(一)「銀河鉄道の夜」の構想の始まり
(二)メーテルリンク作『青い鳥』との関連
(三)幸福という絶対矛盾
松田甚次郎関係年譜
結びにかえて ~甚次郎との出会いから賢治への旅~
著者略歴
上記内容は本書刊行時のものです。
