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ネルヴァルの新生 原 宏之(著) - 書肆水月
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ネルヴァルの新生 (ネルヴァルノシンセイ) ファンタスムとしてのエクリチュールと自伝的エクリチュール (ファンタスムトシテノエクリチュールトジデンテキエクリチュール)

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発行:書肆水月
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ23mm
496ページ
並製
価格 2,800 円+税   3,080 円(税込)
ISBN
978-4-9911402-4-2   COPY
ISBN 13
9784991140242   COPY
ISBN 10h
4-9911402-4-2   COPY
ISBN 10
4991140242   COPY
出版者記号
9911402   COPY
Cコード
C1098  
1:教養 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2026年2月14日
書店発売日
登録日
2025年9月2日
最終更新日
2026年1月18日
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紹介

「原宏之とネルヴァルについて語りあう機会を持てなかったことが口惜しくてならない」。ネルヴァル研究の第一人者である野崎歓が語る本書は、原が1996年に著した修士論文である。テーマは、生きることが書くことにほかならなかった19世紀の詩人、ジェラール・ド・ネルヴァルの作品と人生。記憶とエクリチュールの関係について、実証的な文学研究の手法により作品群、資料を精読して仮説の証明を試み、哲学・思想の立場からネルヴァル晩年の人生と作品の関係を分析した力作。難解と言われる絶筆『オーレリア』を主たる対象とした若き著者の、熱情溢れるひたむきな学究の書。

目次

序論 ファンタスムから自伝へ
 一 『オーレリア』読解のために
  ⅰ 『オーレリア』研究の検討
  ⅱ 『オーレリア』の声
  ⅲ 「初稿」の問題
   A 初稿
   B 「初稿」説の信憑性について、その否定
   C 自伝的エクリチュールへ
   D 「初稿」が語るもの

 二 ネルヴァルの「新生」を考えるために
  ⅰ ネルヴァルのエクリチュール
  ⅱ 断絶と新生(バルトの老いの文学論)
  ⅲ 文学の共同体

本論 

 第1章 ファンタスムとエクリチュール
  ⅰ エクリチュールの源泉(「花」と「星」)
  ⅱ エクリチュールの誓い
  ⅲ 「母」(喪の病について)
  ⅳ ナルシシスム
  ⅴ ファンタスムとしてのエクリチュール/記念碑としてのエクリチュール
   A ファンタスムとエクリチュール
   B ファンタスム(知覚同一性)
   C 想起とエクリチュール
   D クリステヴァのメランコリー論
   E 自伝的エクリチュール(クリステヴァの記憶論からデリダの書物論へ)
  ⅵ 記憶とエクリチュール

 第2章 エクリチュールのシナリオ
  ⅰ 詩人の城
  ⅱ 詩人の養成(恋と読書)
  ⅲ 失われた文字/手紙
  ⅳ 円環の時間
  ⅴ 新生の計画「シルヴィ」

 第3章 ネルヴァルの新生
  ⅰ 黒い太陽
  ⅱ 廃嫡者(新生の赤いエクリチュール)
  ⅲ 断絶
  ⅳ 「作品」に向けて
  ⅴ 執筆の動機について

 第4章 『オーレリア』1 構成の問題
  ⅰ フィクションとしての作者
  ⅱ 断絶
  ⅲ 分身について
  ⅳ フェルマンの意見
  ⅴ 自伝的エクリチュール(分離-回収され得ない「わたし」)
  ⅵ レエクリチュール
  ⅶ 体験の一般化
  ⅷ イロニー

 第5章 『オーレリア』2 記念碑としての「メモラブル」
  ⅰ 最後の行程
  ⅱ 「作品」の遺贈としての「メモラブル」
  ⅲ 「メモラブル」読解のための三つの記号

結論 
  ⅰ 総括(最後の行程)
  ⅱ ムネモシュネーへの祈り
  ⅲ 作家の死

〈引用文の日本語訳〉  

Bibliographie

「作品」の高みをめざして--『オーレリア』への挑戦 野崎 歓

版元から一言

2025年に没後170年を迎えたロマン派詩人ジェラール・ド・ネルヴァルは、文学表現の美しさ、独特の作品世界で今なお読む人を魅了し続けています。全集全6巻が2003年筑摩書房より新たに出版され、2024年にはクロード・ピショワ、ミシェル・ブリックスによる『ネルヴァル伝』の翻訳が水声社より刊行されました。
そのような中、ネルヴァル研究の泰斗である野崎歓さんの「決してアクチュアリテを失っていない力作」との一言に力を得て、原の東京大学大学院総合文化研究科時代の修士論文の刊行にいたりました。
2002年発表(2025年4月新装刊)の『〈新生〉の風景--ロラン・バルト、コレージュ・ド・フランス講義』からさらに遡る1996年の著作である本書は、文学--エクリチュールへの果てしない愛をもって作家の実人生と作品の結びつき、「新生」を希求し続けた、原の原点ともいうべき学究の書です。
「ネルヴァルが最も活発に論じられた一季節の熱気に鼓舞された点において、われらは共通している」と語る野崎歓さんの、胸の高鳴りまでが感じられる解説文も必読です。
ネルヴァル最後の作品である『オーレリア』を正面からとり上げた研究は現在に至っても稀であると野崎さんは言います。『〈新生〉の風景--ロラン・バルト、コレージュ・ド・フランス講義』の姉妹本として、フランス文学、またネルヴァルの作品に親しむ多くの方がたにお届けします。

著者プロフィール

原 宏之  (ハラ ヒロユキ)  (

1969-2021。学者・教育者(哲学)
『バブル文化論』(慶應義塾大学出版会)、『世直し教養論』(ちくま新書)など著書多数。『デリダ伝』(白水社)共訳。ポンピドゥー・センター付属研究所客員研究員、明治学院大学教養教育センター教授、東京大学教養学部非常勤講師、早稲田大学教育学部及び文化構想学部非常勤講師等を歴任。

野崎 歓  (ノザキ カン)  (解説

フランス文学者。東京大学文学部教授を経て、放送大学教養学部教授。東京大学名誉教授。専門はフランス文学研究・翻訳、映画論。主な著書に『異邦の香り―ネルヴァル『東方紀行』論』(講談社、読売文学賞受賞)、『フランス小説の扉』(白水社)、『夢の共有―文学と翻訳と映画のはざまで』(岩波書店)など。トゥーサン『浴室』(集英社)、ネルヴァル『火の娘たち』、サン=テグジュペリ『夜間飛行・人間の大地』(ともに岩波文庫)など翻訳書多数。

上記内容は本書刊行時のものです。