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現代語訳 美味求真 木下 謙次郎(著) - 傍流堂
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現代語訳 美味求真 (ゲンダイゴヤクビミキュウシン)

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発行:傍流堂
四六判
760ページ
価格 7,000 円+税   7,700 円(税込)
ISBN
978-4-911641-01-9   COPY
ISBN 13
9784911641019   COPY
ISBN 10h
4-911641-01-0   COPY
ISBN 10
4911641010   COPY
出版者記号
911641   COPY
Cコード
C0077  
0:一般 0:単行本 77:家事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2025年11月15日
書店発売日
登録日
2025年10月8日
最終更新日
2025年10月27日
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紹介

美味とは何か――食の哲学と博物誌

食材に宿る命と、料理に込める思想。
食随筆の金字塔。
百年前の伝説のベストセラー、初の現代語訳!

食通としても知られた希代の政治家・木下謙次郎の長年にわたる食研究の集大成。古今東西の食材・調理法・食文化を縦横無尽に論じて「美味とは何か」という根源的な問いに迫ると同時に、人間の食を通して、動植物の生態から文化・歴史・科学・倫理までをも見渡して、飽食の現代に生きる我々に食べることの意味をあらためて問いかける。刊行から三か月で五十刷(初版含む)に達した、大正期の空前のベストセラーにして、ブリア=サヴァラン『美味礼讃』、袁枚『随園食単』と並び立つ食随筆の名著。

福岡伸一「食べることは生きること」(現代語版への序)を収録。

ケース付き。

目次

食べることは生きること 序にかえて 福岡伸一

凡例

序 北里柴三郎
緒言 木下謙次郎

第一章 美味の真
 美味求真―料理の哲学
 美味を好むことと、理解すること
 日本と中国の美食食材目録
 味の神は日常の皿にこそ宿る

第二章 人類と食の生活
 第一節 人間生活の中心は食にあり
 第二節 食に関する放蕩気分
 第三節 火食の起こり

第三章 料理の通則
 総論
 第一節 時ならざれば食わず
  第一項 食品のシュンを知るべし
  第二項 産地と味の関係および体の部位による味の相違
  第三項 品質の識別についての注意
 第二節 割く正しからざれば食わず
 第三節 その醤を得ざれば食わず

第四章 各国料理の概観
 第一節 西洋、中国、日本およびインド料理
     ――味の数、食器および食事の回数
 第二節 各料理の提供方法
 第三節 各料理の特質
 第四節 茶屋風会席料理について
  【附 日本の料理様式】
 第五節 日本料理に対する異議申し立て
  【附 豚肉の人乳蒸し】
 第六節 日本の食事の変遷
 第七節 日本の料理人および流派
  【厨人・坪内】
  【附 四条流、大草料理の一瞥】

第五章 栄養学研究 
    付録 中国王朝時代の模範食
 第一節 栄養学の範囲~栄養と味覚の行方
 第二節 カロリーメーターと人体標準食
 第三節 多食か小食か、菜食か肉食か
 第四節 国立栄養研究所の模範食
 第五節 食品栄養価表
 第六節 中国王朝時代の食物調理に関する官制とその模範食

第六章 善食類
 第一節 河豚
 第二節 鶏(Fowl)
  第一項 鶏の由来
  第二項 鶏の種類
   【附 鶏卵】
  第三項 鶏料理
 第三節 亀
 第四節 鼈
  第一項 スッポンの名産地、安心院郷
  第二項 スッポンの習性
  第三項 漁法
  第四項 スッポンの鑑別
  第五項 スッポンの割き方(捌き方)
  第六項 スッポンの調理法
  第七項 スッポンの養殖
 第五節 人魚と山椒魚

第七章 悪食篇
 総論
 第一節 虫類中の奇味
      蝤蠐/蠐螬/蜜蜂/螽/螽蟖/螳螂/白蟻/蛆/
      源五郎と孫太郎虫/蚕/蜻蛉/螻蛄/
      蛍/芋虫、毛虫/蟬/蚯蚓/沙蚕
 第二節 虫類の中の美味
      蛇/蜈蚣/蟇、蛙/蝸牛/田螺、蜷
 第三節 飛翔類の奇味(但し学問上の分類によらず)
      鶚/烏/鷹/鵜/ペリカン/鷲/鳶/
      鷗/梟/駝鳥、エミュー/啄木鳥/
      蝙蝠/杜鵑/燕/鵙
 第四節 獣類中の珍味
      犬/猫/鼠/モルモット/モグラ/獅子/虎/
      豹/河馬/駱駝/象/旄/狐/狸/猩々と猿/
      猅々
 第五節 土食と木食
 第六節 動物の陰茎および胞衣食 付・人肉食
      【附 人肉食について】

第八章 魚類篇
 第一節 わが国における魚族とのかかわり
  第一項 養魚の由来
  第二項 養魚と味
 第二節 アユ
  第一項 鮎の分布
  第二項 鮎の生涯
  第三項 鮎の養殖
  第四項 漁法
  第五項 鮎料理
 第三節 うなぎ
  第一項 鰻の分布
  第二項 鰻の生活
  第三項 鰻にまつわる疑問点
  第四項 鰻の種類
  第五項 鰻のシュン
  第六項 鰻料理
  第七項 鰻の漁法
  第八項 鰻の養殖
 第四節 鯉
  第一項 鯉の習性
  第二項 鯉の漁法
  第三項 鯉の料理
  第四項 鯉の養殖
 第五節 鮒
  第一項 鮒の習性
  第二項 漁法
  第三項 鮒料理
 第六節 川魚
      鯰/しら魚/いわな/やまめ/うぐい/
      ぎぎゆう/かますか/鈍九郎/蝶鮫/
      はえ/赤じん
 第七節 鯛
 第八節 蟹
 第九節 海魚
      鱸/鮫/烏賊/章魚/鯔

訳者あとがき
本書に現れる典籍・書名一覧
索引
著者・訳者略歴
     

著者プロフィール

木下 謙次郎  (キノシタ ケンジロウ)  (

一八六九年(明治二年)、現・大分県宇佐市安心院町に生まれる。一八九二年(明治二十五年)、東京法学院(現・中央大学)を卒業。一九〇二年(明治三十五年)衆議院議員に初選出され、通算九回当選。逓信省参政官、鉄道省参事官を経て関東庁長官、貴族院議員を歴任。政界では「キノケン」の愛称で親しまれ、また策士としても知られた。一方で食通としても名高く、庖技に長じた。一九二五年(大正十四年)一月には、長年の食研究の成果をまとめた『美味求真』(啓成社)を刊行し、同年三月までに第五十版に達する空前のベストセラーとなった。交流のあった北里柴三郎は序文に「(自然科学の道ではなく)政界に身を投じたのは一大損失」と記した。のちに続編二巻も刊行。一九四七年(昭和二十二年)没。

河田 容英  (カワダ ヤスヒデ)  (

一九六九年(昭和四十四年)生まれ。大学生向けの海外留学支援企業・株式会社ログワークス代表取締役。また社会人ビジネスパーソンがイギリス国立大学や欧州大学のMBA(経営管理学修士)およびDBA(経営管理学博士)を取得するための教育企業・エグゼジャパンビジネススクールの代表を務める。自然言語処理の研究にも従事し共著論文多数。イギリス長期滞在時に幾つもヨーロッパのレストランを訪ね、海外での食と文化に数多く触れる機会を得たことや、帰国後に海外諸国と日本の食文化の相違、類似、ありかたを思想的視点から捉えなおすようになったのを機に、二〇一六年より郷里の政治家・木下謙次郎の著書『美味求真』の現代語訳に着手しウェブサイトで公開を始める。その後、『美味求真』に注釈を付すという方法で食にまつわる文化、歴史、哲学に関する記事を発信し続けている。
https://www.bimikyushin.com/

上記内容は本書刊行時のものです。