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土民生活流動体書簡集(二)
ケガレ上等ッ!
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年3月30日
- 書店発売日
- 2025年3月30日
- 登録日
- 2025年8月19日
- 最終更新日
- 2025年8月22日
紹介
好評既刊『土民生活流動体書簡集』の第2弾。第1集『バックレ可(笑)』は、芥川賞作家・山下澄人さんから「この本おもしろい」 とコメントをいただいたほか、「今後の私の人生の参考書にしたい一冊」「言語化できない自分に寄り添ってくれる文章」「大きな消費相撲から距離を取って《生きている》のチューニングを手元に置くための1つの実践例」など SNS で反響があり、小野寺伝助さん著「続・クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書」では 「パンクのエッセンスが詰まりまくった名著」と評された一冊。
この第二集では土民生活流動体による書簡に加えて、「よしのももこノート」が始まります。内容も厚さもボリュームアップ!
前作に引き続きmoineauさんによるとっても素晴らしい装画でお届けいたします。
「「上/下」「貴/賤」「浄/穢」の付箋を見てもピンと来ない、ピンと来てないから脅されても怖くない、ちゃんと怖がることができない、ずっと動いているからピラミッドにおさまれない、全然別のかたちに見えているからそもそもピラミッドなんてそこにない、バックレるつもりもないのにうっかりバックレ状態になってるプレイヤーのふるまいが公の記録に残ることはほとんどないだろう。たとえ記録の外でその痕跡に出会えたとしても、動きを完コピすることはできないだろう。同じものには決してならない。だけど肝心なのはたぶん同じふるまいをすることじゃない。うっかりバックレ状態になってるプレイヤーが確かにいた、今もいる、ずっといることをわたしが知ってさえいればいい。その声を聞きながら動き続ければいい。」
*本書は当初、虹霓社の「虹ブックスレーベル」として自主刊行されましたが、このほどISBNを取得し、改めての販売となりますので、本体は同じものです。
目次
・1通目 主食をどうするか
・2通目 娘身売り
・3通目 オフサイド/オンサイド
・よしのももこの《生きている》は、
・星の数ほどいる名も知らぬ野良プレイヤーたち、
・4通目 思い込みの手
・5通目 《食べる》のデザイン
・6通目 うごいている状態
・農民福音学校の跡地に「立体農業研究所」という手書きの看板があって、
・7通目 自転車操業
・8通目 フコドン
・9通目 フコドン誕生物語
・10通目 盛るゲーム
・11通目 お金の単作
・12通目 米アゲ
・毎日毎日変化し続けている鶏たちと関わりあうことは、
・13通目 肉サゲ
・朝、目が覚めると隣で寝ているはずの連れ合いはもういなくて、
・14通目 付箋
・東京から遠く離れたこの島へ移動するとき、
・私は幼い頃から曲をつくることが好きだったようで、
前書きなど
「わたしが今この人体を介して《生きている》をやっている日本と呼ばれるこのエリアでは人間が餓死に至る確率はとても低いということになっているらしい。確かに栄養状態も衛生状態も向上して、医学だって目覚ましい進歩を遂げたのだろうし、いつでもどこでもいろんなものが買えるし、お金を稼ぐ手段だっていろいろある。「なまけ者かよっぽど運が悪い人でもない限り、食べるものがスッカラカンになるなんてことはさすがにあり得ないでしょ笑」という設定を多くの人が採用しているようにも見える。そうかな? 「庶民」と呼ばれるプレイヤーの胃の腑の鍵は今だってやっぱりどこかの誰かの手に握られているし、むしろ「食べていけなさ」の中身が90年前よりももっとずっと複雑でわかりにくいものにバージョンアップしているとすら思える。90年前のおかしなしくみと、そのしくみが生み出す「まずしさ」は、わたしの足元にまだある。」
「 首都にいたときはものすごくたくさんの人間がいて、それぞれが多種多様な仕事をしているかのように見えていたけど、よく考えたらあれは「お金を稼ぐ」っていう単一の仕事だったんじゃないか。使ってる道具や扱うものや見え方が違うだけでやってることはどれも同じ「お金稼ぎ」。あれはお金の単作だったのか。わたしたちが脱出した土俵はお金栽培のプランテーションだったのか。たしかにお金は便利だし、お金がないと手に入らないものだらけだったから生活を成り立たせるには「お金稼ぎ」をするしかなかった。いや、するしかないかのように見えていた。だけど、いざというときにお金は食べられない。トイレが使えなくなって野糞したとして、尻を紙幣で拭こうにもゴワゴワしててイマイチだろう。お尻拭きにはだんぜんやわらかい雑草だろう。お金稼ぎのすぺしゃりすとをやっているうちに《生きている》をやっていく力はどんどん削がれてしまう。」
上記内容は本書刊行時のものです。
