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何も起きない夜日記
- 初版年月日
- 2026年5月15日
- 発売予定日
- 2026年5月15日
- 登録日
- 2026年4月2日
- 最終更新日
- 2026年4月20日
紹介
平凡な夜の、切実な話――自分と向き合う17人が、平日終わりに思うこと
誰かにとっての日常は、誰かにとっての安らぎになる。版元としてその思いに至ったのは、1年前に出版したエッセイ・アンソロジー『私の孤独な日曜日』が多くの人に読まれていることがきっかけです。本書はその姉妹本として「平日の夜」をテーマに企画しました。
心が躍るような特別な出来事も、大きなトラブルもなく過ぎた平日の夜、何を思い、どのように過ごしていますか?
本書は、介護ヘルパー、カフェ店主、会社員、ミュージシャン、大学院生、農業従事者、デザイナー、ヘアメイク、書店店主、出版社経営者など、さまざまな人生を送る17人が「平常運転の1日の夜」に思うことを、日記をまじえて綴ったエッセイ・アンソロジーです。
憂鬱になったり、小さな喜びを味わったりしながら、明日もなんとか生きていけるように自分をなだめすかして夜を過ごしているのは、私だけじゃない。
そう思えたら、何も起きない平凡な夜を少しだけ愛せるかもしれません。
目次
【目次】
主婦ときどきヘルパーの平和な夜…伊部璃子
ただの生活じゃないか…かんのゆうや
二十四歳会社員、絶望を栄養素にして生きる…ちらし寿司
春一番のち、めぐみの雨…葉野かほ(果歩)
サッカー選手ではないぼく…主題犬豆
〈友〉についての書簡…米とお花
夜の訪問者たち…小尾章子
北陸の夜の哲学ごっこ…むえき
〝いい子〟の私を脱ぎ捨てて…味噌袴
日記で遅くなりたい…oheso
三十代、子ども部屋の現在…田貫
苦さと甘さの金曜日…今井さしみ
ホテルの湯舟で思うこと…大室愛
「ここで訂正があります」…なゆた蟷螂
一人の世界に逃げる夜…井上よしお
「生活のある世界」を味わう…中村道子
無事に生きてる今日のこと…藤川明日香
前書きなど
誰かにとっての日常は、誰かにとっての安らぎになる。
そう考えるようになったのは、一年前に『私の孤独な日曜日』というエッセイ・アンソロジーを出版したことがきっかけでした。十七人の無名の書き手がひとりで過ごす休日について綴ったその本は、思いがけず多くの人に読まれています。
ハレではないケの時間、映えないけれど心地いい休日の過ごし方は、「これでいいんだ」と読み手を安堵させたようで、感想とともに自分の休日について書きつらねる人も少なくありません。
地味だけれど個性が出る日常の時間といえば、平日の夜です。仕事などその日のタスクを終えた夜の時間。飲み会や会食の予定もなく、ひとりで、または家族と夜ごはんを食べる。しっかり自炊する人、買ってきた惣菜やお弁当を食べる人もいれば、お酒とおつまみだけで晩酌する人もいるでしょう。
寝るまでの数時間は、平日に許されたわずかな自由時間かもしれません。好きなエンタメを観たり、本を読んだり、ゲームをしたり、筋トレをしたり、SNSで何かを発信したり。限られた時間の過ごし方には、その人が何を大切にしているかが表れている気がします。(中略)
楽しい日も悲しい日も退屈な日も、私たちは生活していかなければなりません。泣きはらしてもお腹は空くし、社会生活を送るには入浴や身だしなみも必要だし、そこそこ機嫌のいい状態でいないと人間関係も築けません。どんな日であっても「今日も自分なりに生活できた」と実感したくて、人は日記を書くのではないでしょうか。
本書『何も起きない夜日記』は、知人やnoteで見つけた人たちに、「平常運転の一日の夜」に思うことを、日記をまじえて書いてほしいと依頼したエッセイ・アンソロジーです。文章に独自の視点や味わいがある人、今の自分への道のりとやるせなさを率直に綴ってくれそうな人に声をかけています。
それぞれの書き手から寄せられた文章には、日常の描写とともに、切実な思いが見え隠れしていました。同時にその思いを吹き飛ばすような、ささやかな日々の営みや自分との向き合い方が描かれています。生活すること、自問自答することは、思いもよらないほどの強さを人に与えるのだと感じました。
さえない平日の夜や、闇落ちしそうな日々を乗り切りたいとき、本書を手に取っていただければ幸いです。
版元から一言
2025年5月に出版した無名の書き手17人によるエッセイ・アンソロジー『私の孤独な日曜日』は、SNSでの評判や、書店の店頭で気になって買う方の多さに後押しされ、発売から1年弱で4刷1万部を発行。いまだに書店からの注文が途切れません。第2弾を待ち望む声が多いなか、今回は「さえない平日の夜に思うこと」をテーマに、新たな17人によるエッセイ・アンソロジーをつくりました。平凡な日の夜、過去や将来に思いを馳せながら、鬱々とした気持ちを乗り越えて前を向こうとする人たちの等身大の言葉が胸に迫ります。
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。
