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あり
オリンピア
A5変
248ページ
並製
価格
2,500円+税
- 初版年月日
- 2023年12月15日
- 発売予定日
- 2023年12月5日
- 登録日
- 2023年8月25日
- 最終更新日
- 2023年10月13日
紹介
記憶と鎮魂のファミリー・ヒストリー
第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く連作短編集。静かで平和に見える一族の生と死が詩情豊かに語られる。点景としてのオリンピック、断片としての家族の歴史。
――レニ・リーフェンシュタールが編集したあとの映像から、この話を語ることはできないだろう。何マイルにも及ぶサブプロットや暗示的な映像が切り刻まれて黒いリボンに何度もまとめられ、忘れ去られた。
――ぼくたち家族の才能は永遠のものだと思っていた。
装釘 宗利淳一
目次
Ⅰ 結婚式
Ⅱ オリンピア
Ⅲ ゴーレム
Ⅳ ルビー
Ⅴ 荒天
Ⅵ スペイン
Ⅶ マドリード上水道
謝辞
訳者あとがき
前書きなど
越前敏弥「訳者あとがき」より
デニス・ボック『オリンピア』を日本のみなさんにようやくお届けすることができて、うれしく思う。二十世紀の終わりにカナダで出版されたこの作品が、四半世紀を経て翻訳刊行されるに至った事情は後述するとして、まずは内容の――
と、客観的かつ冷静にはじめようと思ったのだが、やはり無理だ。一九九八年にこの作品を原書で読んだとき、なんと美しく、なんと豊かなイメージに満ちあふれ、なんと静かに力強く心を打つ文章かと思った。すっかり虜になった。いつの日か、これを日本語で紹介できたらどんなにうれしいかと思った。まだ文芸翻訳の仕事を本格的にはじめてはいなかったころのことだ。
上記内容は本書刊行時のものです。