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日本の医療崩壊をくい止める 本田 宏(著) - 泉町書房
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書店員向け情報

在庫ステータス

在庫あり

取次情報

取次: 八木
直接取引: あり(トランスビュー扱い)

日本の医療崩壊をくい止める コロナ禍の医療現場からの警鐘と提言

社会一般
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発行:泉町書房
四六判
重さ 290g
272ページ
並製
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-910457-00-0   COPY
ISBN 13
9784910457000   COPY
ISBN 10h
4-910457-00-3   COPY
ISBN 10
4910457003   COPY
出版者記号
910457   COPY
 
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年2月12日
書店発売日
登録日
2021年1月19日
最終更新日
2021年2月17日
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書評掲載情報

2021-04-24 毎日新聞  朝刊
2021-04-24 毎日新聞  朝刊  全国版
評者: 毎日新聞記者

紹介

行き過ぎた資本主義と新自由主義的な政策は、医療現場をも蝕んできた。勤務医として約20年間、絶対的な医師数不足などの医療危機を訴えてきた本田宏が、新型コロナ禍で崩壊しつつある日本医療の、根本的問題を豊富なデータで解き明かす。
医療や福祉の予算を抑制する新自由主義的な「医療費亡国論」の呪縛を解き、日本を安心して生きられる社会にするために欠かせない1冊。北海道、東京、千葉、大阪、兵庫、徳島などコロナ禍の医療従事者17人が訴える「医療崩壊」現場の実態も取材。それら医療従事者と本田宏がコロナ後の医療再生の方策を提言する。『人新世の「資本論」』の医療版。

目次

はじめに 新型コロナ禍で可視化された日本医療の貧困  
序章 医療崩壊のツケを国民が払わされる  
第1章 ルポ 新型コロナで崩壊していく医療現場  
第2章 繰り返されてきた医療崩壊 
第3章 医師を追い込み、患者を危険にさらす「医師の過酷な働き方」  
第4章 「日本の少ない医療費が患者を、医師を苦しめる」 
第5章 切り捨てられる地域医療と患者たち 
第6章 公立・公的病院の独法化で起きること   
第7章 医療再生のための提言 第1部医療関係者からの提言  第2部  医療・福祉を削減するこれまでの大きな流れを変えるために 

前書きなど

この本では、新型コロナウイルスでなぜ日本の医療が危機に瀕しているのか、その本当の理由を解き明かしていきます。日本で連綿と続く医療費抑制や医師数の削減の歴史とその背景。そこには、個人を大切にしない日本国の本質が表れています。本の中でも紹介しますが、コロナ禍の危機に瀕してもなお、日本政府は全国の病床数や医師数を削減する政策を進めています。これはマスメディアでは全くと言っていいほど報道されませんが、とんでもないことです。
 いっぽうで国民の負担は増えていきます。新型コロナ第3波が猛威を振るっている時期にまさかの決定でしたが、75歳以上で年収200万円以上の人の窓口負担が1割から2割に変更されることに。年収が多い人の健康保険料には上限があり、月収139万円を超える人はたとえ年収が1億でも2億でも保険料が一定であるという応能負担になっていない部分は見直さずに、です。
後者のお金持ちは低負担で、応能負担がなされていないというところは、まったく報道されません。

 医師の奮闘ぶりは毎日のように報道されますが、日本の医師は以前から過労死寸前で働いてきました。
「若手の研修医に過労死ラインの2倍働けっていう制度、本当にふざけんなと思います」
この心の叫びは、大学卒業後まだ2年目の研修医が、 2020年5月に著者の本田宏が主催したシンポジウムで語った言葉です。
 安倍前首相の下、残業時間を規制するなどの「働き方改革」が進められてきましたが、医師の世界でもようやくその中身が見えてきました。
 この件に関しては、本文中でも詳しく紹介しますが、そこには、ある条件に当てはまる病院の勤務医や、若手の研修医には年間の残業を1860時間まで認めるという驚くべき内容が含まれています。「過労死ライン」である、月の残業 80時間(年間960時間)の倍近くの残業を認めるという報告書を、厚労省が発表しました。
〝改革〞してもこの程度ですから、いかに現状の医師の働き方がひどい状況かということが、うかがい知れると思います。

 なぜ、そんなことになるのか。ひと言でいうと日本における医師の絶対数不足に原因が あります。OECD諸国の医師の単純平均数と比較 すると、日本の医師は 13万人も不足しているのです。本田宏は 36年間、外科医として働き、最後の25年は日本で人口当たりの医師数がもっとも少ない埼玉県の病院に勤務しました。その経験から長年、医師不足の解消について訴えてきましたが、その問題は今も解決されていません。
そのしわ寄せが一気に現れたのが、今回の新型コロナウイルスにおける医療崩壊です。医師の絶対数が足りないので、病床を増やそうにも増やせないのです。結果、入院できずに亡くなってしまう患者さんが全国で続出していますが、医療がひっ迫すると困るのは国民です。

医療や福祉をないがしろにすることは、国民の命をないがしろにすることと一緒です。そのような国に未来はありません。
 今こそ、読者の皆さんも力を合わせて、日本の医療・福祉を変えていきましょう。




 

版元から一言

新型コロナ禍で連日のように医療のひっ迫が伝えられる日々。欧米とひとケタ、感染者数が違うにも関わらず、なぜそうなってしまうのか。モヤっとしている方、不安に思う方も多いと思います。著者の本田宏が、その根本にある問題を豊富なデータで解き明かします。感染症の病床数を5分の1にするなど医療・福祉をないがしろにしてきたこれまでの流れを変えるべく、17人の医療従事者とともにその解決策を提言。本当に安心できる社会を作るために必読の書です。

著者プロフィール

本田 宏  (ホンダヒロシ)  (

1954年福島県郡山市生まれ。医師(外科医)。1979年弘前大学医学部卒業後、同大学第一外科入局。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、1989年埼玉県済生会栗橋病院外科部長に。2001年同病院副院長を経て、前埼玉県済生会栗橋病院院長補佐。NPO法人医療制度研究会副理事長。医療現場での経験から長年、医師不足や医療費抑制の問題を訴えてきた。著書に『本当の医療崩壊はこれからやってくる!』(2015年洋泉社刊)、『高齢期社会保障改革を読み解く』(共著、2017年自治体研究社刊)、『Dr.本田の社会保障切り捨て日本への処方せん』(2018年自治体研究社刊)など。

和田秀子  (ワダヒデコ)  (

一般社団法人ままれぼ出版局代表。出版社やWeb制作会社を経て2010年よりフリーランスライターに。以後、人物ルポや、移民労働問題、食、基地問題、原発事故、医療などの問題を中心に取材を重ね、週刊誌などで執筆。2019年に「一般社団法人ままれぼ出版局」を起ち上げ、被ばく問題などを扱う雑誌やブックレットを発刊している。

上記内容は本書刊行時のものです。