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光聴 岡田一実(著) - 素粒社
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光聴

文芸
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発行:素粒社
B6変型判
縦175mm 横110mm 厚さ15mm
重さ 178g
168ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-910413-02-0   COPY
ISBN 13
9784910413020   COPY
ISBN 10h
4-910413-02-2   COPY
ISBN 10
4910413022   COPY
出版者記号
910413   COPY
 
Cコード
C0092
一般 単行本 日本文学詩歌
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年3月25日
書店発売日
登録日
2021年1月21日
最終更新日
2021年3月24日
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重版情報

2刷 出来予定日: 2021-04-10

紹介

感染症拡大という疫禍のなか、持病の幻聴とたたかいながらも、世界を感受しつづけた「私の標」――第11回小野市詩歌文学賞受賞の前句集『記憶における沼とその他の在処』より、約3年ぶりの著者新句集。



この作者は、目に映り、耳に聞えるものを、ふつうの感受のしかた以上に克明かつ分析的に捉え、それをやや理屈っぽくも見える、解像度の高い言葉遣いで再構成する。だが、決して「言葉だけで遊んだ俳句」ではない。
生身で受け止めた世界の手応えを、徒労すれすれの誠実さと、いくぶんかの不器用さと生硬さをもって一句に仕上げる。その句はしばしば、今まで見たことがなかったような物事の相貌を見せてくれる。
--岸本尚毅(本書帯文より)



疎に椿咲かせて暗き木なりけり
空に日の移るを怖れ石鹼玉
闇を瞠るや冷房の幻聴に
可笑しいと思ふそれから初笑
菊吸や茎に微塵のひかり入れ
人と舟秋解纜にひとつ影
返り花川は巌の段に急
仮初に涼しと詠みて徐々に情
鵯の山雨をこゑに私す

目次

描線
解纜
こゑ

あとがき

前書きなど

 本作は第4句集です。
 前作『記憶における沼とその他の在処』上梓以降、現場の理想化前の僅かな驚きを書き留めること、些末を恐れず分明判断を超えてものを見ること、形而下の経験的認識が普遍性に近づくその瞬間を捉えること、イメージを具象的言語表現で伝えることなどは山険しけれど古い方法ではなく、現代の俳句を切り開く方法の一つになり得ると思うようになりました。
 「描線」は2018年、「解纜」は2019年、「こゑ」は2020年作です。この間、新型コロナウイルスが世界中に蔓延し、自分がどう向かい合うべきかを考える日々でした。加えて、持病の幻聴がもたらす生きることの困難さと闘う日々でした。古今の俳句などに親しむことによって自分の俳句観が大きく変わっていくのを実感した時期でもありました。前作までは採らなかった編年体を、若干の構成も入れつつ、今作で採ったのは、この疫禍を挟み俳句をどう書いたのかの「私」の標が要るように思ったからです。「記録」ではなく「書くことを書く」という俳句を記せていたら幸いです。

(「あとがき」より)

著者プロフィール

岡田一実  (オカダ カズミ)  (

1976年富山市生まれ。愛媛県松山市在住。2010年第3回芝不器男俳句新人賞にて城戸朱理奨励賞受賞。2014年第32回現代俳句新人賞受賞。2015年「らん」同人。2019年句集『記憶における沼とその他の在処』(青磁社、2018年)にて第11回小野市詩歌文学賞。現代俳句協会会員。
そのほかの句集に、『境界-border-』(マルコボ.コム、2014年)、『新装丁版 小鳥』(マルコボ.コム、2015年)。

上記内容は本書刊行時のものです。