書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
サブカルチャーのこころ
オタクなカウンセラーがまじめに語ってみた
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年5月30日
- 書店発売日
- 2023年5月27日
- 登録日
- 2023年4月17日
- 最終更新日
- 2024年11月6日
書評掲載情報
2024-04-30 |
心理臨床学研究
Vol42 No.1 評者: 川部哲也 |
2023-09-17 |
産經新聞
朝刊 評者: 吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー) |
2023-09-17 |
産經新聞
朝刊 評者: 吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー) |
MORE | |
LESS |
重版情報
3刷 | 出来予定日: 2023-11-10 |
2刷 | 出来予定日: 2023-07-10 |
MORE | |
LESS |
紹介
心理カウンセラーとともに、漫画・アニメ・ゲーム・映画・アイドル・ファッション・インターネット・ボードゲームなどの現代日本のサブカルチャーをめぐって、そこに潜むこころ、好きになる人のこころを味わいます。――①みんながハマるのはなぜ?/②長く楽しまれているのはなぜ?/③憧れ応援するのはなぜ?/④創り表現するのはなぜ?/⑤仲間と集まるのはなぜ?――この本では、これら五つの“ワケ”を読み解き、社会や時代のこころ模様に光をあてます。わたしたちの“好き”の謎にせまる33テーマ×264キーワード。
目次
第1章 みんながハマるのは、なぜ?
01 折れないこころ、つながる想い――鬼滅の刃
02 言葉がもたらす希望と呪い――呪術廻戦
03 眠らない夜の居場所――フォートナイト
04 コロナ禍だから、あつまろう――あつまれどうぶつの森
05 スマホのなかの英雄たち――Fate/Grand Order
06 凍りつき、溶けだす姉妹――アナと雪の女王
第2章 長く楽しまれているのは、なぜ?
07 仮面の下は光か影か――仮面ライダー
08 宇宙で抗う、思春期のこころ――機動戦士ガンダム
09 「生き直し」の終着点――タイムリープもの
10 アイドルの発達段階――ジャニーズ
11 傷と血と痛みによる美しき世界――ヴィジュアル系
12 「闇落ち」する子どものこころ――STAR WARS
13 私も隊士になれますか?――新選組もの
14 怖い話はお好きですか?――ホラー映画
15 現実と空想のあいだに遊ぶ――二・五次元舞台
第3章 憧れるのは、応援するのは、なぜ?
16 今週末も現場です! ――アイドル
17 好きな色は、推しの色――メンバーカラー
18 声を愛する――声優
19 海を超えても愛したい――K-POP
20 接触という深い沼――若手俳優
21 活動休止という優しいピリオド――嵐
22 好きなものの終い方――宝塚歌劇
第4章 創るのは、表現するのは、なぜ?
23 知らない誰かが認めてくれる――SNSでの自己表現
24 女性が紡ぐ、もしもの世界――二次創作
25 描いて読んで、育て合う――育児絵日記
26 画面の向こうに手を伸ばす――動画配信サービス
27 お洋服のなかのわたし――ゴスロリ
28 異性を纏って境界を超える――異性装
第5章 仲間と集まるは、なぜ?
29 伝える・伝わる・こころ通わす――オンライン・コミュニティ
30 たとえ燃えても、つながりたい――炎上
31 シナリオを生きる人びと――TRPG
32 すぐそばにある嘘と裏切り――人狼ゲーム
33 ここに居ること、そこに在ること――ボードゲーム
前書きなど
著者からのメッセージ その1
サブカルチャーのこころの世界へ、ようこそ!
この本のことが気になって、興味を抱いてくださったあなた。
あなたは今、この本にどのような内容を期待されているでしょうか。「サブカルチャーが好きなので」「心理学の本棚に並んでいたから」「なんとなく表紙が気になって」……さまざまなきっかけがあってのことだと思いますが、まずは本書の中身について、簡単にご紹介します。
本書は、現役の心理カウンセラー12名が、漫画・アニメ・ゲーム・映画・アイドル・ファッション・インターネット・ボードゲームなどなど、数々の現代日本のサブカルチャーについて、そこに潜むこころ、あるいは表現されたこころを読み解いたものです。その数なんと、264項目! 「流行しているジャンル」や「長年にわたり楽しまれているジャンル」から、「誰かを応援する(推す)こと」「創作・表現すること」「仲間と集まること」まで、五つの章で構成されています。
この本との出会いによって、あなたのこころに“サブカルチャー”に対する新たな理解や視点が芽生え、日々の「人との関わり」が豊かになること、あるいは専門的な対人援助において活かされること、あるいはあなたのこころが弾むことがあるなら、書き手としてそれに増して嬉しいことはありません。
ここで出会えたのもきっと、なにかのご縁。
ぜひ、お手にとってご覧ください!
版元から一言
著者からのメッセージ その2
おかえりなさい。
サブカルチャーのこころの世界はいかがだったでしょうか。
初めから最後まで通して読まれた方、興味のあるところを選んで読まれた方、もしかしたら今、あとがきから読んでいる方もおられるかもしれません。索引を見て、気になるキーワードを拾い読みした方もいらっしゃるでしょうか。
そのように、いろいろな読み方をしていただけているとすれば、この本を作るにあたって自由な読み方をしていただけるといいなと考えていたので、たいへん嬉しく思います。
この本を作るにあたっては、「サブカルチャー(ポップカルチャー)が好きで楽しんでいるけど、ただ楽しむだけではなくて、もう少し深掘りして考えたい」という一般の方を七割……、カウンセリングなどの仕事でサブカルチャーの話題に触れることがあるけれども、もう少しいろいろなサブカルチャーのことを知って仕事に活かしたいという心理職(対人援助職)の方を三割……、そのように読者の皆さまを想定してきました。皆さんのお役に立てていたり、みなさんの知的好奇心をくすぐることができていたなら、幸いです。
読み進めるなかで、よく出てくるキーワードに関心を寄せられた方もいらっしゃると思います。「コミュニケーション」「アイデンティティ」「カタルシス」「関係性」「エンパワメント」「喪失」「共有」……これらは、さまざまなサブカルチャーに通底するテーマとして顔を出します。そして、これらはサブカルチャーだけではなく、私たちにとって生きる上で大切なテーマでもあります。サブカルチャーとはまさに「人生」なのだ、とこの本を作って改めて思ったところでもあります。
上記内容は本書刊行時のものです。