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海のアイヌの丸木舟 青柳絵梨子(著) - 寿郎社
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海のアイヌの丸木舟 (ウミノアイヌノルリキブネ) ラポロアイヌネイションの闘い (ラポロアイヌネイションノタタカイ)

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発行:寿郎社
四六判
重さ 432g
360ページ
並製
価格 2,400円+税
ISBN
978-4-909281-53-1   COPY
ISBN 13
9784909281531   COPY
ISBN 10h
4-909281-53-3   COPY
ISBN 10
4909281533   COPY
出版者記号
909281   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年6月30日
書店発売日
登録日
2023年7月10日
最終更新日
2023年7月11日
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紹介

アイヌにとって川で捕るサケは神の魚(カムイチェプ)であり、主食(シエペ=本当の食べ物)であった。その川サケ漁を明治政府は一方的に禁じ今日に至っている。先住権としての川サケ漁の権限を求めて丸木舟を作り、明治以来の日本の不正義に立ち向かうアイヌ民族団体の激動の日々と、先住権問題の核心を追った渾身のルポルタージュ。

目次

はじめに
プロローグ 丸木舟の出航
第1章 カムイチェプ
  1 丸木舟を作る
  2 米国のサーモンピープルから学ぶ
  3 コタンの再生に向けて
第2章 ウポポイvs丸木舟
  1 アイヌ新法が成立するまで
  2 先住権外し
  3 ウポポイの開業と丸木舟の完成
第3章 墓標
  1 アイヌ遺骨発掘の歴史
  2 コタンへの返還と新たな問題の発生
  3 先住権の行使
エピローグ 新しい社会を求めて
関連年表
あとがき
参考文献・資料

前書きなど

北海道浦幌町(うらほろちょう)で活動する浦幌アイヌ協会は、2020年6月から7月にかけて、その50年の歴史の中で初めて丸木舟(アイヌ語で「チプ」)を作った。同年9月に浦幌十勝川で刺し網を仕掛け、伝統的サケ漁を実施するためである。だが目的はそれだけではなかった。浦幌アイヌ協会の人々がその先に見据えるのは、かつて先祖がそうであったように、生計を立てるための川サケ漁をすることだった。つまり、国連先住民族権利宣言に明記された先住民族の集団の資源に対する権利を回復させるということである。丸木舟作りは先祖のサケ漁を文化的側面から証明するためのものだった。
丸木舟が完成すると浦幌アイヌ協会は、先住権回復を目的とする「ラポロアイヌネイション」に名前を変え、2020年8月、日本初の先住権訴訟に踏み切った。その内容は、江戸時代まで浦幌十勝川の流域に存在し、サケ漁を営んでいた各アイヌコタン(地域集団)の子孫でつくる団体であるラポロアイヌネイションが、今なおサケ捕獲権を保持しており、川サケ漁を禁じた水産資源保護法や北海道内水面漁業調整規則が適用されないことを国と北海道に確認するものだった。(略)本書は“海のアイヌ”ラポロアイヌネイションの激動の日々を記録するとともに、これまで詳しく語られてこなかった日本における先住権の検討過程や、コタン再生のきっかけとなる遺骨返還訴訟に焦点を当てた。徳川家康の蝦夷地政策などを含むアイヌと和人の400年に及ぶ歴史を振り返りつつ、これまでのアイヌ政策の不正義を明らかにしていこうとするものである。

版元から一言

なぜ、いつから、アイヌは川でサケを捕ってはいけなくなったのか? ウポポイ(民族共生象徴空間)をオープンさせたアイヌ施策推進法とはいったい何か? アイヌ政策をめぐるすべての疑問が解けると同時に、日本の姑息な先住民政策が分かる衝撃と感動のノンフィクションです。

著者プロフィール

青柳絵梨子  (アオヤギエリコ)  (

1984年東京生まれ。大学卒業後、共同通信社に入社。大阪支社、社会部、さいたま支局、東京エンタメ取材チームなどを経て、2013ー2015年釧路支局、2015ー2020年札幌支社に勤務(うち2年間休職してモスクワへ)。著書に、東京エンタメ取材チーム時代の新聞連載をまとめた『〈ルポ〉かわいい!――竹久夢二からキティちゃんまで』(寿郎社)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。