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日本の英語教育をどう変えるか
AI時代の英語教育改革 その条件と道筋
- 出版社在庫情報
- 不明
- 初版年月日
- 2026年11月10日
- 書店発売日
- 2026年11月6日
- 登録日
- 2026年10月16日
- 最終更新日
- 2026年10月23日
紹介
社会生活のあらゆる場面をAIが席巻するこの時代に、真の「英語が使える日本人」を育てる――子どもたちが日本といういわば「金魚鉢」の中から「大海」へと出ていくために、英語教育のあるべき姿とは?
これはもはや学校現場の努力だけでは対処しきれない社会課題となっていることは明白です。
現状を根本から問い直し、持続可能で実効性のある条件整備を目指すために。全国英語科教員への実態調査・実践者の声に基づく現場のリアルから、教育行政・政策担当者が描く「次の一手」、さらには未来への提言まで! さまざまな局面で日本の英語教育を牽引する知性、実践家が集結しました。教育・行政関係者のみならず、大海へと向かう子どもたちの保護者も必読の書です。
目次
はじめに
序章 今、英語教育を問い直す
1 明治以降の英語教育
2 第二次大戦後の英語教育
3 金魚鉢モデルと大海モデル
4 大海で活躍できるグローバル人材の必要性
5 金魚鉢の外国語教育と大海に向けての外国語教育
6 学習指導要領はどのように策定されてきたか
7 現行の学習指導要領 のポイント
8 「目標」と「言語活動及び言語の働きに関する事項」
〈第1部〉英語教育の現状と課題
第1章 英語教育実態調査
1 調査の概要と問題意識
2 英語教育の現状評価
3 学校間・教員間の連携の課題
4 英語教育が子どもに与える影響
5 個別最適な学びの現状と限界
6 ICT 活用の実態と新たな負担
7 オンライン英会話・外部資源の実態
8 現場の声からみえる政策課題
9 自由記述にみる現場のリアル
10 構造的課題の整理
11 英語教育改革の現在地
第2章 現職英語教員が伝える英語授業のリアル1(小学校実践)
1 AI 時代だからこそ問い直したい英語教育
2 「教師」が主役の授業から、「子ども」が主役の授業へ
3 アプローチ1:子どもの心に火種を点す( 本物の目的)
4 アプローチ2:学びを自己調整する環境をつくる
5 アプローチ3:教室を飛び出した出会いが子どもを変える(多様な他者との協働)
6 子どもと向き合う時間を生み出すICT 活用
7 未来につなぐ英語教育のために
第3 章 現職英語教員が伝える英語授業のリアル2(中学校実践)
1 よりよい⼈間関係を築くための英語授業
2 ⽣徒が⾃らの学びをデザインする授業づくり、単元構想
3 ⽣徒の学ぶ意欲を引き出すためのオーセンティックな場⾯設定
4 AI にできることと教室で育つ学び
5 実践を通してみえてきた難しさや限界
6 質の⾼い英語教育を実現するために
第4章 教育長の視点から見る「英語教育の未来への展望」
1 英語教育とのかかわりを振り返って
2 教育委員会として英語教育改革にどう取り組むか
3 池田市における取組みとその考察について
4 今後の取組みの推進にあたって
〈第2 部〉改善と充実への道筋
第5章 政策現場・教育現場・家庭を巻き込む改革の構想
1 次期学習指導要領の改訂に向けて
2 AI 時代に外国語を学ぶ「本質的意義」の再整理
3 AI を含むデジタル学習基盤の活用
4 語彙や文法事項、話題などの点からの負担軽減
5 「言語活動を通した指導」の整理
6 多様な外国語の指導の改善
7 小学校の外国語教育の指導体制に応じた教員研修
8 本章における提案、その他
終章 近未来の英語教育のあり方(AI はどこまで入ってくるか)
1 AI とどう付き合うか
2 AI と個人
3 認知活動とAI
4 LOTS とAI
5 HOTS とAI
6 人間のコミュニケーションとAI の違い
7 語用論の大切さ
8 発話行為
9 協調原理と会話的含意
10 クララとお日さま
11 終わりに
版元から一言
この本には6名の著者がいて、各章を一人ずつ執筆しています。
全員が英語教育に関わっていますが年齢も立場も大きく異なり、政策決定に関わる人も小中学校で教える教師もいます。
立場が違う人間が集まると、目的が微妙にずれていたり温度差があったりしがちですが、
本書では目指す子どもの姿が気持ちいいほど一致しており、そこに向かう道筋について各著者が語る内容がすっと頭に入ります。
――こうであってほしい姿はずっと見えているのに、そうなっていないのはなぜ?
序章では英検協会理事長でもある吉田先生が、日本が長年英語教育に取り組んでいるにも関わらずいまだに実践的な英語力が身についていない理由を、歴史的・地理的条件、そしてイメージしやすいモデル(金魚鉢と大海)を使い明らかにしています。また、現状から脱却しようとする現行以降の学習指導要領のポイントも解説されています。
――そうなんだ。いい方向に向かおうとしているなら安心だね。
いいえ、そう簡単にはいきません。戦後80年の間に構築された教育システムを変える難しさに加え、AIという黒船が到来しました。
AIがあれば英語なんて学ばなくても済むじゃない。そんなことを囁く声もあります。
しかし、自分と違う人を受け入れて自分のことも受け入れてもらう、そんな人間同士の確かな関係を築くには、何かを介してではなく自ら相手の言葉を聞き取り、自分の言葉で思いを語れる力が必要です。その力をつけることに成功していない日本の英語教育は改革が必須、そしてそれはAIの良さと欠点を踏まえた上で進められるべきものです。
日本は資源が少なく、自国だけで豊かに暮らせる国ではありません。仲間が必要です。
大海に出ていける英語力を持った子どもたちが仲間とより良い社会を実現し、個人生活においても多様な人たちと良好な人間関係を築き幸せに暮らす。
このあり姿を実現するための有効な手段がたくさんつまった本です。教育行政を改革する、英語教育の現在地点を確認する、授業づくりに生かす、さまざまにご活用ください。
上記内容は本書刊行時のものです。
