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大人を本気にさせる子どもたち 福田 晃(著/文) - さくら社
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大人を本気にさせる子どもたち (オトナヲホンキニサセルコドモタチ) 社会とつながるリアル・プロジェクト学習 (シャカイトツナガル リアルプロジェクトガクシュウ)

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発行:さくら社
A5判
160ページ
並製
価格 1,700円+税
ISBN
978-4-908983-54-2   COPY
ISBN 13
9784908983542   COPY
ISBN 10h
4-908983-54-2   COPY
ISBN 10
4908983542   COPY
出版者記号
908983   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年8月5日
書店発売日
登録日
2021年7月5日
最終更新日
2021年7月27日
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紹介

これぞ、本物の探究学習!
地域とのネットワーク構築から社会を巻き込む話題づくり、予想外の展開があったとしても確実に成果を生み出す本物のPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)の手法を、古都・金沢で展開されたある授業の記録をもとに紹介します。
(あらすじ)
本書は、金沢大学附属小学校3・4年複式学級の「総合的な学習の時間」という授業における2年間の取組みと、それによって引き起こされた現象を記録したものです。
子どもたちは、授業の一環として、金沢市にも存在する「空き家問題」解決をテーマに定め、町家で新たな体験事業を提案します。活動をすすめるうち、彼らは地域ならではの伝統技法ながら埋もれている「金沢からかみ」に出合います。その存在を広めるためクラウドファンディングが行われ、販売するECサイトがつくられ、ついにはオリンピック関連推進事業室と協働し……金沢からかみを海外へと伝え、国際交流へきっかけをつくるに至ります。

目次

はじめに

第1章 学習をはじめる前に
◇カリキュラムに縛られない
◇探究に耐えうる題材の選定
◇ヒューマンネットワークの素地づくり
◇「点」を置く指導計画から「線」を引く指導計画へ

第2章 探究に向かう集団の素地づくりと大目標の設定
◇インパクトのある事象から題材への興味をもたせる
◇荒廃した空き家に出合う 
◇ハテナでつながる授業
◇探究することの価値を確認する
◇学習の大目標設定
◇空き家の活用方法の提案
◇大目標からさらに目標を設定する

第3章 金沢町家にどっぷりつかる
◇人の思い・願いにふれる
◇ゲストティーチャーを教室に招くしかけ
◇ついに見つかった実践パートナー
◇自発的な学びを促すために
◇見学にかける思いを高めるために
◇見学に必要な視点づくり
◇町家見学に行こう!
◇見学で得られた知見の整理
◇教科横断的な視点で実践を構築する
◇活動に変化を与える新たな視点
◇結果を受け入れるために

第4章 町家での事業内容の検討、そして提案
◇新たな学習のスタート
◇もどきではないホンモノ体験からの学び
◇金沢町家での体験事業を考える①~グループ進度に応じた学びの展開~
◇金沢町家での体験事業を考える②~各グループへの関わり~
◇これまでの学びをふり返って
◇「転ばぬ先の杖」にならない

第5章 水面下の取り組み
◇共有すべきは展開ではなく理念
◇授業のふり返り
◇教室外思考と言語の翻訳
◇自分の言語能力の低さを実感
◇視野を狭めないための他者
◇ゼロベースで考える大切さ
◇授業者が抱え込まない仕組みづくり
◇チームワーク
◇クラウドファンディングに至った経緯
◇実践パートナーのアイデアにのっかる

第6章 金沢からかみのさらなる発展
◇フランスに金沢からかみを届ける
◇子どもと相談する価値
◇STEAM教育と総合的な学習の時間
◇意図的な試行錯誤
◇それぞれの立場でできることを
◇届け、金沢からかみ
◇生み出される新たな社会的ムーブメント

第7章 子どもの探究を支える仕掛け
◇授業と授業をつなぐ
◇情報端末の積極的活用①~つながらなかったものをつなぐ~
◇自己調整的な学びを促すふり返り
◇話し合いの質の向上をねらう
◇情報端末の積極的活用②~汎用的能力の育成を意図したNHK for Schoolの活用~
◇情報端末の積極的活用③~活用状況を子どもに評価させる~

第8章 学びの越境を生み出すヒューマンネットワーク
◇ラッキーパンチは続かない
◇学校を飛び出てみる
◇授業に参画してくれた方の心をつかむ
◇仲間を増やす
◇社会的認知を高める

9章 パートナーからの異なる視点
◆「子どもたちとの協働から生まれる未来のかけはし」――やまだのりこさん(建築士)
◆「社会との関わり」――岡部 彩さん(株式会社こはく)
◆「誰一人取り残さない学び」――阿部竹虎さん(北陸中日新聞)
◆「否定しないことがクリエイティビティの第1歩」――灰屋英成さん(金沢市オリンピック関連推進事業室)
◆「ホンモノから学ぶことの可能性」――西川智久さん(近江町市場振興組合 お!のある暮らし編集部)
◆「余白を与える「教え」」――永嶋明さん(表具職人)
◆「子どもは天才」――山田滋彦さん(株式会社こはく)

おわりに

版元から一言

プロジェクト型学習を学級で行う上で教師に求められるスキルと授業の進め方について、従来の教え方と何が違い何が共通しているのかが、とてもよくわかります。
印象的だった言葉は「実践パートナーと長期間にわたって授業をしていく際に、教員がすべきことは、ずばり翻訳です。」。教師は社会と子どもたちをつなぎ、リアルな課題から自発的な学びを引き出すという役割を果たします。第8章では著者の福田先生が人とつながりを作るために取り組んできたことが4つのパートに分けて整理されており、これからの教師の姿が見えて必読です。
両著者によるプロフェッショナルな視点に基づいた本文の他に、子どもたちとパートナーのコメントも多数収録されています。その熱量からプロジェクトの疾走感が伝わり、読み物としてもワクワクする楽しい本です。

著者プロフィール

福田 晃  (フクダ コウ)  (著/文

金沢大学附属小学校教諭
石川県金沢市出身。星稜高等学校卒業、金沢大学教育学部人間環境過程情報教育コース卒業、金沢大学大学院教育学研究科教育実践高度化専攻修了。石川県公立小学校教諭を経て、2017年より現職。「社会とつながるリアルな学び」の実現に向け、子どもが本気で取り組む授業を目指している。JAPET&CEC主催ICT夢コンテスト2016において文部科学大臣賞(学校)を受賞。NHK for School「もやモ屋」、「ツクランカー」番組編成委員など。

山田 滋彦  (ヤマダ シゲヒコ)  (著/文

株式会社こはく代表
京都府京都市出身。立命館大学卒業後、2005年に豊田通商(株)に入社。新興国の物流改善や事業開発に関わり、2011年アクセンチュアに入社。グローバルサプライチェーン、マーケティング戦略、新規事業企画立案等様々なプロジェクトに従事。2018年に株式会社こはくを創業し、古民家再生、着地型体験、お取り寄せグルメ事業等に関わる。古民家好きで、町家の保全・継承を推進する(一社)金澤町家推進機構の理事も務める。

上記内容は本書刊行時のものです。