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さまざまな戦後
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2014年4月
- 書店発売日
- 2014年4月17日
- 登録日
- 2014年3月7日
- 最終更新日
- 2025年5月7日
紹介
日本の敗戦と冷戦の開始は、東アジア地域とそこに生きる人々に何をもたらし、知識人たちの思想はその状況にどう対峙したのか。「廃墟のなかの民主化」から紡ぎ出された日本の戦後思想、解放から一転して南北分断という新たな苦難に直面した朝鮮知識人の苦悩と挑戦、抗日戦争から国共内戦、そして中華人民共和国成立期に展開された革命思想とリベラル思想の相克・葛藤、さらに戦後世界の新たな激動に直面した台湾やチベットの知識人の選択も描き出し、現代の「とば口」に立った東アジア知識人たちの思想と精神を明らかにする。
目次
総論 さまざまな戦後 趙 景 達・原田敬一・村田雄二郎・安田常雄
Ⅰ 戦後改革と戦後構想
ハーバート・ノーマン――忘れられた歴史家・外交官―― 中野利子
都留重人――リベラルなマルクス主義という問い―― 安田常雄
張 君 勱――民主・憲政を追い求める闘い―― 中村元哉
二・二八事件の人々――国家に抗う台湾知識人―― 何 義 麟
Ⅱ 戦後思想
丸山眞男―イタリアとの比較に見るラディカル・デモクラット像―― 石田 憲
竹内 好―「中国」という夢―― 山田 賢
雑誌『観察』と羅隆基―自由主義と社会主義の狭間で 中村元哉
安在鴻――その民族運動と政治思想―― 朴賛勝(訳 伊藤俊介)
Ⅲ 文学とジャーナリズム
エドガー・スノー――現代中国を見つめたアメリカ人ジャーナリスト―― 江田憲治
儲安平――「忠実な野党」の夢と挫折―― 水羽信男
金達寿と『民主朝鮮』――日本敗戦直後における在日朝鮮人作家の役割― 宮本正明
中野重治――〈日本歴史の問題〉としての東アジア―― 林 淑 美
武田泰淳と堀田善衛――戦争からの出発―― 渡邊一民
Ⅳ 生活思想
花森安治――〈くに〉をみかえす暮しの美学―― 天野正子
鶴見俊輔――思考方法の組み替えの実験―― 安田常雄
費孝通――その志・学問と人生―― 聶 莉 莉
Ⅴ 権力と思想
梁漱溟と毛沢東――反近代の夢のゆくえ―― 砂山幸雄
金九と李承晩――保守派の二人の巨人―― 李 景 珉
石橋湛山と吉田茂――友情と確執―― 姜 克 実
プンツォク・ワンギェル――チベット「周縁部」における共産主義と民族主義――
小林亮介
座談会 近現代東アジアのなかの知識人
上記内容は本書刊行時のものです。