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戦争と向き合って
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2014年3月
- 書店発売日
- 2014年3月1日
- 登録日
- 2014年1月23日
- 最終更新日
- 2025年5月7日
紹介
1930年代以降、満洲事変から満洲国建国、日中戦争、アジア太平洋戦争へと東アジアは激動の時代を迎える。そのなかで東アジアの知識人たちは、それぞれに戦争への向き合い方を模索していき、ファシズム思想や社会主義思想、東亜協同体論など様々な思想が交錯する。そして、転向して戦争協力へと進む者、戦争や植民地支配に反対し抵抗の道を選ぶ者、あるいは日本への戦争協力を民族のためだと自己欺瞞していく者など、知識人たちは複雑な軌跡を描いていく。様々な「知」の交錯と対立・融合を描き出す戦時下の思想史。
目次
総論 戦争と向き合って 安田常雄
Ⅰ 昭和維新と農本主義
橘孝三郎――日本の〈救済〉を追求しつづけた農本主義者―― 岩崎正弥
北 一輝――「中国」そして「亜細亜」―― 萩原 稔
朝鮮農民社の知識人たち――その多面性―― 松本武祝
晏陽初と陶行知――平民教育から農村改良へ―― 山本 真
Ⅱ 社会主義の思想
陳独秀――永遠なる反対派―― 緒形 康
白南雲――普遍としての〈民族=主体〉―― 洪 宗 郁
戸坂 潤――ジャーナリズム論の先駆者―― 根津朝彦
人民戦線の人々――中井正一と仲間たち―― 後藤嘉弘
ホー・チ・ミン――民族と階級の相克の中で―― 古田元夫
Ⅲ 転向・協力・抵抗
市川房枝――「帝国のフェミニズム」の陥穽―― 加納実紀代
崔 麟――ある「モダンボーイ」の肖像―― 川瀬貴也
汪精衛――対日協力を選んだ「革命家」―― 劉 傑
林献堂――台湾人良心の体現者―― 許 雪 姫
Ⅳ 満洲建国と東亜協同体論
三木清と尾崎秀実――孤立する知識人と「東亜協同体論」 太田亮吾
石原莞爾――ドイツ軍事史研究から最終戦争論へ―― ティノ・シェルツ
橘 樸――日中そしてアジアと世界のありうべき途を求めて―― 山室信一
東亜聯盟運動に参加した朝鮮人――曺寧柱と姜永錫―― 松田利彦
朴錫胤――植民地期最高の朝鮮人エリート―― 水野直樹
Ⅴ 非転向と粛正
明石順三――知識人の信仰と責任―― 趙 景 達
金天海――在日朝鮮人大衆と共に生きた社会運動家―― 樋口雄一
国崎定洞――亡命知識人の悲劇―― 加藤哲郎
上記内容は本書刊行時のものです。