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森林サービス産業白書
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2026年3月31日
- 書店発売日
- 2026年4月30日
- 登録日
- 2026年4月24日
- 最終更新日
- 2026年4月28日
紹介
森林を訪問して楽しめる全国各地のフィールドと事業運営の知見や関連データを専門研究者が網羅した初めての本です!
目次
刊行に寄せて(公益社団法人国土緑化推進機構専務理事 織田央)
第1章 森林サービス産業の概要
第1節 新たな森と人との関わり「Forest Style」の創造(矢島万理) 2
1.森林サービス産業とその背景 2
2.施策としての森林サービス産業の展開 4
3.本書の位置づけと概要 8
第2節 森林サービス産業をめぐる社会動向(土屋俊幸) 10
1.森林サービス産業を社会動向として捉える理由 10
2.日本における観光レクリエーションの変遷・前史 10
3.戦後高度経済成長期の観光レクリエーション:マスツーリズムとソーシャルツーリズム 11
4.リゾート開発とサステイナブルツーリズム 12
5.2000年代以降の新たな動向 14
第3節 森林サービス産業の関連利用活動・フィールド・関係主体(平野悠一郎) 16
1.「外部からの森林の訪問・体感利用」を前提とした森林サービス産業 16
2.森林サービス産業の関連利用活動 16
3.森林サービス産業のフィールド 18
4.森林サービス産業の関係主体 21
5.事業としての森林サービス産業 22
第4節 森林サービス産業をめぐる動向 24
1.健康(高山範理) 24
2.観光(八巻一成) 29
3.教育(井上真理子) 36
第2章 森林サービス産業の事例集
丸瀬布森林公園いこいの森(北海道遠軽町)(八巻一成) 46
一般財団法人北海道札幌南高等学校林(北海道札幌市)(井上真理子) 50
北こぶしリゾート「クマ活」(北海道斜里町)(神宮翔真) 54
鶴居どさんこ牧場/鶴居村の森林空間利用(北海道鶴居村)(松浦俊也) 58
道東のロングトレイル(北海道東トレイル/摩周・屈斜路トレイル/屈斜路カルデラトレイル/裏摩周外輪山・神の子池トレイル)(北海道道東地方)(平原俊・井上遥) 62
川又林業/特定非営利活動法人日本メイプル協会(岩手県盛岡市)(井上真理子) 66
健康の森/秋田森の会・風のハーモニー(秋田県秋田市)(井上真理子) 70
小国町の観光わらび園(山形県小国町)(林雅秀) 74
上山型温泉クアオルト(山形県上山市)(高山範理) 78
特定非営利活動法人小野自然倶楽部(福島県小野町)(平野悠一郎) 82
牛久自然観察の森(茨城県牛久市)(神宮翔真) 86
常陸国ロングトレイル(茨城県水戸市、日立市、常陸太田市、常陸大宮市、高萩市、北茨城市、大子町)(松浦俊也) 90
株式会社フォレスト―リー(栃木県壬生町等)(平野悠一郎) 94
群馬県立ぐんま昆虫の森(群馬県桐生市)(平野悠一郎) 98
有限会社きたもっく(群馬県長野原町)(平野悠一郎) 102
Tomaru(群馬県みなかみ町)(高山範理) 106
北本市の森林セラピー事業/特定非営利活動法人北本市観光協会(埼玉県北本市)(高山範理) 110
おもちゃ美術館/特定非営利活動法人芸術と遊び創造協会(東京都新宿区等)(井上真理子) 114
多摩森林科学園(国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所)(東京都八王子市)(井上真理子) 118
株式会社T-FORESTRY(神奈川県小田原市)(平野悠一郎) 122
独立行政法人国立青少年教育振興機構(富山県立山町、奈良県曽爾村等)(北見靖直・井上真理子) 126
木望の森100年プロジェクト(福井県池田町)(平野悠一郎) 130
小菅村/特定非営利活動法人多摩源流こすげ(山梨県小菅村)(矢島万理) 134
南都留森林組合(山梨県都留市、上野原市秋山地区、道志村、西桂町)(平原俊・佐野翔梧) 138
富士山麓の入山鑑札(富士吉田市外二ヶ村恩賜県有財産保護組合:山梨県富士吉田市/鳴沢・富士河口湖恩賜県有財産保護組合:山梨県南都留郡鳴沢村)(齋藤暖生) 142
公益財団法人キープ協会(山梨県北杜市)(大石康彦) 146
特定非営利活動法人国際自然大学校(山梨県北杜市等)(大石康彦) 150
株式会社森へ(山梨県山中湖村等)(高山範理) 154
赤沢自然休養林(長野県上松町)(高山範理) 158
株式会社Trail Cutter(長野県伊那市等)(平野悠一郎) 162
株式会社ピッキオ/特定非営利活動法人ピッキオ(長野県軽井沢町)(高山範理) 166
株式会社ライジング・フィールド(長野県軽井沢町等)(平野悠一郎) 170
一般社団法人おんたけウェルネスラボ(長野県木曽町)(矢島万理) 174
憩うまちこうみ事務局/株式会社MIYAMOTO(長野県小海町)(矢島万理) 178
信州・信濃町「癒しの森?」(長野県信濃町)(高山範理) 182
東急リゾートタウン蓼科(長野県茅野市)(平野悠一郎) 186
笠置山クライミングエリア(岐阜県恵那市)(泉桂子) 190
株式会社シシガミカンパニー/forenta(岐阜県東白川村等)(大塚啓太) 194
IZU TRAIL Journey(静岡県伊豆市、松崎町、西伊豆町)(平野悠一郎) 198
株式会社Base Tres/西伊豆古道再生プロジェクト(静岡県西伊豆町、松崎町)(平野悠一郎) 202
泊まれる公園「INN THE PARK」(静岡県沼津市)(平野悠一郎) 206
株式会社ふもとっぱら(静岡県富士宮市)(平野悠一郎) 210
特定非営利活動法人ホールアース自然学校(静岡県富士宮市等)(平野悠一郎) 214
三栄林産株式会社/かぶとの森テラス(三重県亀山市)(八巻一成) 218
吉田本家山林部(三重県大紀町)(吉田正木・井上真理子) 222
東近江市エコツーリズム推進協議会(滋賀県東近江市)(山下直子) 226
公益財団法人しそう森林王国観光協会(兵庫県宍粟市)(矢島万理) 230
谷林業株式会社/陽楽の森(奈良県王寺町)(平野悠一郎) 234
智頭町の森のようちえん(特定非営利活動法人智頭の森こそだち舎/特定非営利活動法人自然体験まるたんぼう/空のしたひろばすぎぼっくり)(鳥取県智頭町)(井上真理子) 238
株式会社たなべたたらの里(島根県雲南市)(平野悠一郎) 242
フォレストアドベンチャー・糸島(福岡県糸島市)(平野悠一郎) 246
ABURAYAMA FUKUOKA(福岡県福岡市)(神宮翔真) 250
田島山業株式会社(大分県日田市)(平野悠一郎) 254
ヤクスギランド/白谷雲水峡(鹿児島県屋久島町)(土屋俊幸) 258
対象事例一覧表 262
第3章 森林サービス産業の関連データ集
第1節 森林サービス産業の利用活動に関するデータ(松浦俊也・平野悠一郎・高山範理・矢島万理・神宮翔真・小田龍聖) 272
1.はじめに 272
2.線(山道・トレイル等)での活動 273
3.点(小面積の林地、特定のスポット等)での活動 287
4.面(比較的大面積の林地、森林空間・景観等)での活動 294
5.外部(関連施設・製品等)での活動 299
6.森林サービス産業推進地域 301
第2節 森林サービス産業のフィールドに関するデータ(松浦俊也・八巻一成・平野悠一郎・神宮翔真) 305
第3節 森林サービス産業へのニーズに関するデータ 312
1.人々の森林への関心・訪問を促す森林サービス産業:東京都区民へのアンケート調査からの考察(小田龍聖) 312
2.「牛久自然観察の森」へのソーシャルメディア投稿画像に基づく利用実態データの解析(神宮翔真) 317
3.森林レンタルサービスforentaの利用実態データからの社会ニーズ考察(大塚啓太) 323
4.森林サービス産業に対する森林所有者の関心とニーズの考察(八巻一成) 330
第4章 森林サービス産業の発展に向けての課題
第1節 森林サービス産業をめぐる「公」と「民」の役割(八巻一成) 336
1.森林の多面的機能、生態系サービスと森林空間利用 336
2.森林サービス産業に期待されるものとは 338
第2節 森林サービス産業におけるフィールドの地理的特性把握の重要性(松浦俊也) 341
1.はじめに 341
2.地理的視点の重要性 341
3.地理情報の活用 345
第3節 森林サービス産業を事業として運営するには(岡裕泰・平野悠一郎) 349
1.森林サービス産業の事業としての特性 349
2.訪問・体感に付随する森林サービス事業の類型 350
3.森林サービス産業の発展に向けて 359
第4節 地域の自然と社会に寄り添った持続的な組織づくり・体制づくり(平原俊) 364
1.はじめに 364
2.組織経営の骨格 364
3.経営資源 365
4.複数主体によるプロジェクト 367
5.課題と展望 368
第5節 森林サービス産業をめぐる安全・リスク管理という課題(平野悠一郎・土屋俊幸) 371
1.森林サービス産業における安全・リスク管理の位相 371
2.森林というフィールドの特性とリスクの所在 371
3.日本の安全・リスク管理をめぐる制度的な課題 373
4.森林サービス産業に求められる安全・リスク管理 376
5.制度としての安全・リスク管理の再設計の必要性 381
編集後記・編著者一覧 383
前書きなど
わが国の国土の約3分の2を占める森林は、木材生産のみならず、水源涵養や国土の保全、保健休養の場の提供など、人々の暮らしを支えてきました。しかし、近年の急激な人口減少や少子高齢化、それに伴う地方の疲弊は、森林管理の担い手不足を深刻化させ、豊かな森林を次世代に引き継ぐための大きな壁となっています。
こうした中、森林を木材の供給源としてだけでなく、健康、観光、教育といった様々な分野での体験プログラムのフィールドとして位置づけ、山村地域に収入・雇用の機会を生み出す「森林サービス産業」が提唱されました。森林空間が持つ癒しの効果や、五感を刺激する教育的な価値は、ストレス社会に生きる現代人にとって、まさに求められているものと言えます。一方、山村地域にとっても、都市住民が森林を訪れ、多様なサービスを享受することは、関係人口の創出や、地域経済の活性化にもつながるものです。これこそが、都市と地方が互いに支え合い、持続可能な社会を構築するために必要な循環の鍵となり、山村振興・地方創生にも寄与するものと考えます。
国土緑化推進機構では、森林サービス産業が提唱された当初から、林野庁をはじめ様々な関係機関・団体とともに実際に取り組みを行う地域の支援などを行い、森林サービス産業の推進に取り組んできました。そのような背景から、今後、森林所有者をはじめ、新規参入者や地域が森林サービス産業に取り組みやすいように、専門研究者の知見に基づき、関連情報やノウハウを整理して提供するガイドブック/ハンドブックを制作したいという想いに至った次第です。
この度、刊行する『森林サービス産業白書』は、この新しい産業の現在地を明らかにするとともに、将来の発展に向けた指針を示す一冊になるものと考えています。様々な事例や関連データなどにより、森林活用の可能性が凝縮され、すでに森林に携っている方々のみならず、新たな価値創造を模索する企業や自治体の関係者の皆さまにも幅広くご活用いただけると幸いです。
結びに、本書の刊行にあたり、多大なるご尽力をいただいた執筆者のみなさま、調査にご協力いただいた地域のみなさま、関係各位に対し、深く敬意と感謝の意を表する次第です。本書が広く活用され、今また、林野庁が打ち出した「森業」の推進にも大きく寄与することを切に願っています。
2026年3月
公益社団法人 国土緑化推進機構
専務理事 織田 央
上記内容は本書刊行時のものです。
