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チベット紀行 北大山の会チベット調査隊(編著) - 同時代社
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チベット紀行 (チベットキコウ) トランスヒマラヤを巡る (トランスヒマラヤヲメグル)

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発行:同時代社
A5判
価格 3,500円+税
ISBN
978-4-88683-982-4   COPY
ISBN 13
9784886839824   COPY
ISBN 10h
4-88683-982-7   COPY
ISBN 10
4886839827   COPY
出版者記号
88683   COPY
Cコード
C0026  
0:一般 0:単行本 26:旅行
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2024年12月16日
最終更新日
2025年2月13日
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紹介

 チベットが近代史の中に登場したのは18世紀、英・露・清国間のグレートゲームの場としてであった。また、当時は中央アジア探検の隆盛した時代であり、中でもスウェン・ヘディンのチベット探検は出色であり、彼は探検の成果として「トランスヒマラヤ」の存在を提唱した。
 ヘディンは、チベット高原のヤルツァンポ河の北側に全長800キロに及ぶ長大な山系を発見し、その規模から「トランスヒマラヤ」と名付けたのである。ちなみにトランスヒマラヤは「ヒマラヤの彼方」を意味する。ヘディンは、内陸アジアの気候条件におよぼすトランスヒマラヤの地形条件の重要性も指摘していた。ちょっと学術的・専門的になるが、ヘディンの提唱したトランスヒマラヤは、地質学的にはラサブロックの南部に東西に伸びる山地の総称で、地質構造としては「ラサブロックに含まれる、ヒマラヤ山脈形成前に隆起した花崗岩類を主体とする山脈」ということになる。
 河口慧海や大谷探検隊の日本人によるチベット仏教に関する調査も特筆される。
 また、日常の気象予報に「チベット高気圧」の名が登場し始めて久しい。チベット高原を通じての地球規模の気候変動と自然環境の変化、地質構造と氷河の形成についても感心が寄せられている。
 本書では現在のチベットの状況をビビッドに記述した旅行記「チベット紀行」に加え、チベット探検史や日本人のチベット潜入の記録などの社会科学的考察、さらに地質学鉱物学、気候学、雪氷学、動物学といった自然科学的考察など先端の「チベット研究」の一端を網羅した。
「チベット学」の研究者や、チベットを旅行しようとする人たちにとって大いに参考になるものと自負している。


チベット高原はその大部分が標高4,000メートルを超え、第三の極地と呼ばれている。2015年の1年間、竹のカーテンに覆われた彼の地が外国人に向けて開かれた。チベット高原の何たるかを探るべく、我々調査隊は8,000メートル級の峰々を擁する「ヒマラヤ山脈」の“向こうに連なる”「トランスヒマラヤ」の周囲を巡った。本書は全行程3,500㎞に及ぶ貴重な探査行の記録である。


 「チベット」――18世紀初頭から始まる地理的、仏教史探検の時代、独特の風習を持ち、ヤクを主な家畜とする人々、近世に訪れた政治的混乱、東南~東アジアの気候に支配的な「チベット高気圧」の発現地等々、人々の想いは様々である。
 「ヒマラヤ山脈」を前衛に、その北に拡がる「チベット高原」がその全容を人々の視界に晒されることはない。本書はその「チベット高原」を探るべく現地に踏み込んだ探査行記である。「トランスヒマラヤ」の周囲を巡ることによって「チベット高原」の何たるかを探る旅であったが、その成果はどうであったか。
 調査隊は旅に先立つ数年間、「チベット学」の一端を学び準備したが、旅の道すがらその知識を確かめつつ進み、「チベット」の理解を深めたつもりである。その成果も旅行記の一端に含まれている。(渡辺興亜)

著者プロフィール

北大山の会チベット調査隊  (ホクダイヤマノカイチベットチョウサタイ)  (編著

「広大で神秘的な空白域」であるチベットに長年にわたって憧憬を抱く人間たちがいた。ヒマラヤ登山や学術調査を通して、ヒマラヤ山脈の北方にあるチベット高原に思いを馳せた面々である。2015年、チベット高原への“入国”が可能になったのを機に調査行が実現し、夢がかなった。その隊員や関係者が今回の著者である。AACH(北大山岳部・北大山の会)、AACK(京都大学学士山岳会)、それにジャーナリストである。具体的には
住吉幸彦 北大工学部 工学博士 元建設省土木研究所所長 
渡辺興亜 北大理学部 理学博士 元南極観測隊隊長 越冬隊長 元国立極地研究所所長
石本惠生 北大獣医学部 OAFIC会長 元南極越冬隊員
佐藤和秀 京都大学理学部 理学博士 元長岡高専教授 元南極越冬隊員
浜名 純 北大農学部 元毎日新聞記者 北大ダウラギリ冬期登攀隊員
古川幹夫 北大農学部 元花王(株)開発部長 
貫田宗男 旅行エージェント(株)ウェック・トレック前社長、エベレスト登頂者
横山宏太郎 京都大学理学部 理学博士 元中央農業総合研究センター、元南極観測越冬隊長
在田一則 北大理学部 理学博士 北大理学部教授 北海道自然保護協会長
月原敏博 京都大学文学部 福井大学地理学教授
田口章利 上智大学 元読売新聞記者 元南極観測隊報道記者

上記内容は本書刊行時のものです。