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こんど、いつ会える? ほようかんさい(編著) - 石風社
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こんど、いつ会える? (コンドイツアエル) 原発事故後の子どもたちと、関西の保養の10年 (ゲンパツジコゴノコドモタチトカンサイホヨウノジュウネン)

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発行:石風社
A5判
270ページ
並製
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-88344-308-6   COPY
ISBN 13
9784883443086   COPY
ISBN 10h
4-88344-308-6   COPY
ISBN 10
4883443086   COPY
出版者記号
88344   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年11月30日
書店発売日
登録日
2021年11月5日
最終更新日
2021年11月26日
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紹介

他人ごとやない!
ほっとかれへん!

2011年3月11日
東日本大震災
福島第一原発事故

被災した子どもたちと過ごす「保養」の活動が全国で始まった。子どもたちを受け入れ、泣き笑いを共にした、関西各地の〈おせっかいな〉人々の10年の記録である。

目次

 はじめに 保養にこめられた意味、そして願い

第1章 原発事故直後の混乱の中で

 吹夢キャンプ
  さまざまな思いを込めた「コミュニティ」
 ゴー! ゴー! ワクワクキャンプ
  傍観者ではいられない
 のびのびキャンプ〈モモの家〉
  誰かが困っていたら助けられる人が助ける、ないものは自分たちでつくる
  ――あのキャンプは「モモの家」の活動の延長線上にあった
 心援隊
  常に出来る事を手探りで、でもとにかく動いた……そして保養へと

 【コラム】チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西
  チェルノブイリ原発事故の経験を東電福島第一原発事故の被災地で活かす

第2章 子どもも大人も共に育っていく
 たこ焼きキャンプ《福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト》
  キャンプのかなめは「子どもが決める」
 びわこ☆1・2・3キャンプ
  泣いた! 笑った! 育ちあった! びわこ☆1・2・3キャンプの373日
 宝塚保養キャンプ
  「大切な場」としての保養キャンプ
 どろんこキャラバン☆たんば
  「大丈夫、さわっていいよ」――あたりまえに、自然の中で友とすごす
 絆キャンプin京都
  必要な人にとっての、必要な場 ――「いっしょに」「互いに」を大切にしながら
 東はりま ゆるわくキャンプ
  保養キャンプへのチャレンジ

 【座談会】 みんなとすごす「またね!」の場所から
       ――若手スタッフが語る 保養キャンプへの想い

第3章 保養がひらく新たなつながり

 関西きんじょすくいの会
  離れていても、ご近所のように気楽に助け合う関係を
  ――ペシャワール会にちなんだ人のつながり
 たかつき保養キャンプ
  保養でつながるご縁 ~地域と現地、そして人
 福島ハーメルン・プロジェクトジョイントチーム
  たずねた場所はどこも我が家と思いたい
 おこしやすキャンプ
  心の居場所「のらねこ軒」を舞台に ――座談会的インタビュー
 笑顔つながるささやまステイ
  『つづける』から『つながる』へ
 保養の旅えんむすび
  ここに来て、こころもからだもゆっくり休ませてほしい
  ――食べもの、手仕事、自然と歴史……奈良で縁を結ぶ
  
第4章 保養の形は一つじゃない

 ゆっくりすっぺin関西
  障害のある人もない人も「ゆっくりすっぺ」――未来の扉を開く歩み
 公益財団法人 京都YWCA
  京都YWCAの東日本大震災被災者支援
 ふくしま・こどもキャンプ 丹後の海
  福島の児童養護施設の子どもたちと丹後の人びと・若者をつなぐ
 ミンナソラノシタ
  幼稚園留学
 公益財団法人 神戸YWCA
  福島の人たちの「もうひとつの家」
 福島⇄田辺サマーキャンプ
  保養と自然体験 ――福島出身の私が和歌山で考えたこと
 よつば関西保養キャンプ
  自然のなかで共に過ごす――遊び、考え、学びながら心身をリフレッシュ

 おわりに 「分かち合い」という希望

 資料 いろんなことをもっとよく知るために
  ほようかんさい・保養開催地マップ
  保養に関する統計・実態調査から
  東京電力福島第一原発事故がもたらした被害
   ――繰り返さないために、知ってほしいこと
  地震国・日本で次々に原発が建てられてから
   廃炉の時代に至るまでのおもなできごと
  日本の原発の稼働状況と地震の危険性
  用語解説
  書籍紹介
  ほようかんさいについて

前書きなど

 一つひとつの保養キャンプを実現するため、年齢も、職業も、立場も、何もかも違う多くの人たちが集まりました。安全な食品を生産・流通させる仕事をする人、フリースクール関係者、大学生、医療従事者、子育て中の人、福祉関係者、労働組合の人などなど、震災と原発事故に突き動かされたさまざまな人々が集まりました。
 資金を集め、宿舎を確保し、食材を集めて、ボランティアを募り、参加者の子どもたちを関西へ招き、何十人分もの食事を調理して提供し、楽しいプログラムをたてて、子どもたちを見守り、保護者と関係をつくりました。子どもたちのけんかの仲裁をして、参加者一人一人と向き合って、仲間同士ぶつかり合って泣いて、新しい出会いや子どもの成長に感動して喜んでまた泣いて。
 そんな活動が10年間続いてきたというこの事実が、いずれ忘れられてしまって、なかったことになってしまったら大変だ、と思いました。(「はじめに」より)

版元から一言

「保養」という活動があります。
東京電力福島第一原子力発電所で起きた原発事故後、その周辺に住む子どもたちを一時的に受け入れ、ひとときでも放射線による不安を忘れて心身の疲れを癒してもらうために避難の手助けをすることです。
本書では、主に関西地域二十三のボランティア団体の、十年にわたる保養活動をまとめています。
「ほっとかれへん!」という思いから始まった行動は、長期休暇を利用したキャンプ場での恒例行事となって定着し、毎年参加していた福島の子どもがやがて大学生になって運営側として参加、さらなる保養の輪を広げていく――そんな出会いがあったのだという記録と記憶が本書には綴られています。

著者プロフィール

ほようかんさい  (ホヨウカンサイ)  (編著

 正式名称は「保養をすすめる関西ネットワーク」。2011年の東京電力福島第一原子力発電所の深刻な事故を受けて、たとえ短い期間だけでも子どもたちを放射線の不安から遠ざけたいと、関西でも様々な地域で自発的な保養団体の活動が生まれました。やがて経験を共有し、困難を分かち合う場として大阪と神戸で年数回の交流会が持たれるようになり、その両者にかかわってきた団体に呼びかけて、2014年に発足したのが「ほようかんさい」です。
 この間、関西の保養に来てもらうための窓口としてホームページとリーフレットの作成をメインに、勉強会や交流会、有志による福島へのスタディツアーの実施、2018年には福島の有機農家による人形劇団を関西に招いての神戸・大阪・京都での公演を支えるなど、被災地の現状を多くの人に伝えることができました。
 残念ながら2020年、2021年はほとんどの団体が保養プログラムの実施を断念せざるを得なくなりましたが、関西における保養団体や人をむすんでの「ほようかんさい」の活動は、オンラインなどさまざまな形で継続中です。
*ホームページ:hoyoukansai.net/

上記内容は本書刊行時のものです。