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旅する日本語 中川 成美(編著) - 松籟社
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旅する日本語 (タビスルニホンゴ) 方法としての外地巡礼 (ホウホウトシテノガイチジュンレイ)

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発行:松籟社
四六判
352ページ
上製
定価 2,600円+税
ISBN
978-4-87984-423-1   COPY
ISBN 13
9784879844231   COPY
ISBN 10h
4-87984-423-3   COPY
ISBN 10
4879844233   COPY
出版者記号
87984   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年3月4日
書店発売日
登録日
2022年3月7日
最終更新日
2022年4月6日
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紹介

朝鮮、台湾、沖縄、ブラジル――日本語が足跡を刻んだ「外地」。そこで生きた人々ひとりひとりの感情と記憶を、文学を通して喚起し、再現する試み。

目次

【対談】旅する日本語」の射程と可能性(中川成美×西成彦)

【日本と朝鮮】
帝国日本の監視・識別文化─「不逞鮮人」恐怖症─(アンドレ・ヘイグ/追田好章訳)
植民地体験と翻訳の政治学─『朝鮮詩集』に収録された鄭芝溶の作品を中心に(金東僖)
植民者二世と朝鮮─森崎和江の詩におけるダイアローグ、そして共振について(杉浦清文)

【日本と台湾、そして沖縄】
植民地台湾の内地人による石川啄木受容(劉怡臻)
一九三〇年代におけるアイルランド文学の越境と台湾新文学(呉佩珍)
〈聞き受け〉つつも〈再生〉できない声─目取真俊「マーの見た空」論(栗山雄佑)

【ボーダーレスの時代】
在日台湾人作家温又柔『空港時光』研究─「内なる外地」と自他表象の連動(謝惠貞)
戦争と「同志」叙事─大島渚『戦場のメリークリスマス』から明毓屛『再見、東京』へ(三須祐介)
コリアン・アメリカン文学と日本語の場所(西成彦)

著者プロフィール

中川 成美  (ナカガワ シゲミ)  (編著

立教大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。立命館大学文学部名誉教授。
専攻は日本近現代文学、比較文学。特に、日本近現代文学におけるモダニティーの問題をジェンダーや国民国家などの多面的な領域から考察している。
主な業績に『戦争をよむ―70冊の小説案内』(岩波新書、二〇一七年)、『モダニティの想像力―文学と視覚性』(新曜社、二〇〇九年)、『語りかける記憶―文学とジェンダー・スタディーズ』(小沢書店、一九九九年)、「フェミニズムの桎梏 : 家父長制と性暴力」(『日本文学』第六九号)、「トラベル・ライティングという機構:文学とツーリズム」(『昭和文学研究』第七五号)などがある。

西 成彦  (ニシ マサヒコ)  (編著

東京大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程中退。立命館大学先端総合学術研究科名誉教授。
専攻は比較文学。ポーランド文学、イディッシュ文学、日本植民地時代のマイノリティ文学、戦後の在日文学、日系移民の文学など、人々の「移動」に伴って生み出された文学を幅広く考察している。
主な業績に『声の文学―出来事から人間の言葉へ』(新曜社、二〇二一年)、『外地巡礼―「越境的」日本語文学論』(みすず書房、二〇一八年)、『バイリンガルな夢と憂鬱』(人文書院、二〇一四年)、『ターミナルライフ 終末期の風景』(作品社、二〇一一年)『世界文学のなかの『舞姫』』(みすず書房、二〇〇九)年、『エクストラテリトリアル 移動文学論Ⅱ』(作品社、二〇〇八年)などがある。

アンドレ・ヘイグ  (ヘイグ アンドレ)  (

二〇〇九年~一一年、国際交流基金フェローとして立命館大学で客員研究員。カリフォルニア州スタンフォード大学東アジア言語文化科において博士号取得。現在、ハワイ大学マノア校東アジア言語文学部准教授。
専攻は近代文学・文化史から見た大日本帝国。特に植民地朝鮮と「不逞鮮人」を書いた作家・文化人について研究。
主な業績に「中西伊之助と大正期日本の「不逞鮮人」へのまなざし―大衆ディスクールとコロニアル言説の転覆」(『立命館言語文化研究』第二二巻第三号)、「植民地朝鮮の国境および国境警備文化」(三上聡太編『「外地」日本語文学研究論集』、「外地」日本語文学研究会、二〇一九年)、「「どうして、まあ殺されたんでしょう」夏目漱石、帝国、そして(反)植民地的暴力の「公然たる秘密」」(安倍オースタッド玲子ほか編『漱石の居場所―日本文学と世界文学の交差』所収、岩波書店、二〇一九年)「Colonizing Genres on the Imperial “Gaichi” (Outer Lands) : Taxonomic Anxieties, Mysterious Media Ecologies, and Popular Empire Writing」(『立命館言語文化研究』第三三巻第一号)など。

金 東僖  (キム ドンヒ)  (

立命館大学大学院文学研究科修士課程修了、高麗大学校韓国語韓国文学科博士課程修了。立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員を経て、現在、高麗大学校民族文化硏究院硏究敎授及び立命館大学コリア研究センター客員研究員。
専攻は韓国の近現代詩文学。特に鄭芝溶・李箱など朝鮮語・日本語で創作した詩人を中心に研究。
主な業績に「植民地体験と翻訳の政治学―『朝鮮詩集』に収録された鄭芝溶の作品を中心に」(『立命館言語文化研究』第三三巻第一号)、「打破界線的人們―以李箱及「風車詩社」為中心」(黃亞歷・陳允元編『共時的星叢』所収、原點出版、二〇二〇年)、「朝鮮における「近代文学」と日本語詩」(『現代詩手帖』第六二巻第八号)、「鄭芝溶―日本で活動した朝鮮人詩人」(和田博文ほか編『〈異郷〉としての日本』所収、勉誠出版、二〇一七年)など。

杉浦 清文  (スギウラ キヨフミ)  (

立命館大学国際関係学部卒業。大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程単位取得満期退学、博士(言語文化学)。二〇一九年~二〇二〇年、英国リーズ大学大学院英語英文学研究科にて客員研究員。現在、中京大学国際学部准教授。
専攻は英語圏文学、比較文学。カリブ海諸島及び朝鮮半島における(旧)植民者の文学、特にジーン・リースや森崎和江を中心に研究。
主な業績に「少年時代の断片化された記憶、そして〈原体験〉―三木卓の『ほろびた国の旅』を読む―」(伊勢芳夫編『「近代化」の反復と多様性:「東と西」の知の考古学的解体』所収、溪水社、 二〇二一年)、「トリニダードの「ごろつき」と新植民地主義―アール・ラヴレイスの『ドラゴンは踊れない』にみるスラム住民たちの闘争の記録―」(森有礼・小原文衛編『路と異界の英語圏文学』所収、大阪教育図書、二〇一八年)、「(旧)植民地で生まれ育った植民者―ジーン・リースと森崎和江」(『立命館言語文化研究』第二四巻第四号)など。

劉 怡臻  (リュウ イチェン)  (

明治大学教養デザイン研究科博士後期課程。
専攻は日本統治期の台湾文学。特に日本詩歌との関わりを中心に研究する。
主な業績に「植民地台湾における啄木短歌の受容について」(池田功編『世界は啄木短歌をどう受容したか』所収、桜出版、二〇一九年)、『王白淵と日本大正詩壇との関わり―『蕀の道』の詩群における野口米次郎文学の受容』(『文史台灣學報』(第一一期)所収、国立台北教育大学)、「Taiwan’s literature received the world literature from the name of “surrealism” carried by the Windmill Poetry Society」(WEN-CHI LI 、PEI-YIN LIN共編 『Taiwanese Literature as World Literature』所収、Bloomsbury)などがある。

呉 佩珍  (ゴ ハイチン)  (

一九九六~一九九八年シカゴ大学留学。筑波大学大学院人文社会科学研究科文芸言語専攻修了。学術博士(文学)。現在、国立政治大学台湾文学研究所准教授兼所長。
専攻は日本近代文学、日本統治期日台比較文学、比較文化。日本女性文学、とくに田村俊子、真杉静枝、津島佑子を対象に研究。
主な業績に『帝国幻想と台湾 1871―1949』(共著、花鳥社、二〇二一年)、『我的日本:台湾作家が旅した日本』(共編訳、白水社、二〇一八年)、『真杉静枝與殖民地台灣』(聯經出版、二〇一三年)、「「青鞜」同人をめぐるセクシュアリティー言説」(『立命館言語文化研究』第二八巻第二号)など。

栗山 雄佑  (クリヤマ ユウスケ)  (

立命館大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、立命館大学文学研究科初任研究員。
専攻は近現代日本文学、特に目取真俊を中心とした近現代沖縄文学を中心に研究。
主な業績に「暴力の記憶を〈語る〉ために―目取真俊「眼の奥の森」論」(『立命館文学』第六六九号)、「眼前のフェンスを〈撹乱〉するために―又吉栄喜「ジョージが射殺した猪」論」(『昭和文学研究』第八一集)など。

謝 惠貞  (シャ ケイテイ)  (

東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。現在、台湾・文藻外語大学日本語文学科准教授。
専攻は日本近現代文学、日本統治期台湾文学、越境文学。特に横光利一、村上春樹、東山彰良、温又柔、李琴峰を中心に研究。
主な業績に『横光利一と台湾―東アジアにおける新感覚派の誕生』(ひつじ書房、二〇二一年)、「『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』論―巡礼の意味をめぐって」(『越境する中国文学』編集委員会編『越境する中国文学』所収、東方書店、二〇一八年)、「越境するノスタルジア―東山彰良『流』におけるアウトロー像を通して」(林淑丹編『東アジアにおける知の交流:越境・記憶・共生』所収、國立台湾大学出版中心、二〇一八年)など。
また、西成彦 『外地巡礼―「越境的」日本語文学論』(みすず書房、二〇一八年)を中国語訳し(允晨文化、二〇二二年)、台湾の読者に紹介している。

三須 祐介  (ミス ユウスケ)  (

早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。一九九四年~九六年復旦大学(上海)交換留学、二〇一〇年~一一年中央研究院文哲研究所(台湾)訪問学人。現在、立命館大学文学部教授。
専攻は近現代中国演劇、特に上海を中心とした地方劇の研究、台湾を中心とした中国語圏のセクシュアル・マイノリティ文学研究。
主な業績に「林懐民「逝者」論―「同志文学史」の可能性と不可能性をめぐって」(『ことばとそのひろがり』第六号)、「『秋海棠』から『紅伶涙』へ―近現代中国文芸作品における男旦と“男性性”をめぐって」(『立命館文学』第六六七号)など。

上記内容は本書刊行時のものです。