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無責任の体系と沖縄戦 島袋 純(著) - 高文研
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無責任の体系と沖縄戦 (ムセキニンノタイケイトオキナワセン) 戦争犯罪・語り・平和教育 (センソウハンザイカタリヘイワキョウイク)

社会科学
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発行:高文研
A5判
縦210mm 横150mm 厚さ12mm
重さ 240g
184ページ
定価 2,200 円+税   2,420 円(税込)
ISBN
978-4-87498-988-3   COPY
ISBN 13
9784874989883   COPY
ISBN 10h
4-87498-988-8   COPY
ISBN 10
4874989888   COPY
出版者記号
87498   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2026年9月15日
書店発売日
登録日
2026年7月17日
最終更新日
2026年8月13日
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紹介

沖縄戦では多くの住民が軍と戦時行政によって戦場に動員され命を落とした。しかし、沖縄戦における戦時行政は、罪として裁かれることなく、戦後日本社会では責任がほとんど問われてこなかった。それどころか当時の島田叡知事は、軍命よりも住民保護を優先し命を捧げて県民に寄り添ったという「救世主」島田叡の歴史的叙述(語り)も、教科書や映画で広く浸透しており全国の小中高において「平和教育」として教えられており、戦時行政の戦争責任を問う教育実践はほとんどない。研究においても、2023年の川満・林の著作が出るまでほとんどその戦争責任を問う声はなかった。本書は、この責任回避の構造を「無責任の体系」として捉え、制度・記憶・教育の観点から分析するものである。
沖縄戦では軍及び政治行政によって、食料は安全が保障されない強制疎開や逆に可動力のあるものを未成年や高齢者女性を含めて戦闘力として戦場に動員した。最も重要な基本原則である「軍民分離の原則」を完全に無視し「軍民共生共死の一体化」を進めて文民保護義務や未成年保護義務に違反する行為が多数行われ、また従わないものや非協力的なものはスパイ容疑でその場で殺害されたことも多数にのぼる。しかし戦後日本では、それらの行為が戦争犯罪として裁かれることはなく、国家責任も十分に問われてこなかった。

目次

序章 沖縄戦と現在

第1章 無責任の体系の生成―戦争犯罪と法的責任の不問―
1.戦争犯罪としての沖縄戦
2.法的責任の不問化
3.無責任体系の成立

第2章 無責任の体系の不可視化―沖縄戦の「語り」と責任の消去―
1.国家主義的な「語り」とその「語り直し」の重要性
2.「救世主」島田叡知事の「語り」
3.「救世主」の「語り」がもたらす構造的暴力

第3章 無責任の体系の再生産とその克服―平和教育の再生と構造転換―
1.沖縄の平和教育の限界
2.「語り」を再構成し、構造的暴力を刷新していく教育の構成
3.構造的暴力を刷新する力を育成する実践枠組み
4.具体的な授業の展開と受講生の様子
5.授業の構成に関する考察
第3章末尾資料 「沖縄の政治」授業配布資料

終章 無責任の体系の現在的展開

著者プロフィール

島袋 純  (シマブクロジュン)  (著)

1961年生まれ。琉球大学教育学部政治学教授。1993年早稲田大学大学院博士後期課程修了、博士(政治学)。行政学・地方自治論を専門とし、欧州におけるリージョナリズム(道州制)及びスコットランドの政治行政、沖縄振興体制・沖縄の政治行政等が主たる研究対象。日本政治学会、日本平和学会、日本行政学会、日本地方自治学会に所属し、これらの学会理事を歴任。市民研究会として沖縄自治研究会および沖縄国際人権法研究会を創設し、現在同研究会共同代表。
主な著作として、『市民性教育副読本小さな市民の大きな力私たちのまちづくり』沖縄県選挙管理委員会・沖縄県明るい選挙推進協議会2006年3月(編著)、『私たちがつくる社会』法律文化社2012年(編著)、『「沖縄振興体制」を問う』法律文化社2014年(単著)、『沖縄が問う日本の安全保障』岩波書店2015年(編著)、『沖縄平和論のアジェンダ』法律文化社2018年(共著)、『若者と民主主義の今―その遠心力と求心力―』晃洋書房2025年(共著)。

上記内容は本書刊行時のものです。