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異文化交流文学史 小峯 和明(編) - 文学通信
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異文化交流文学史 (イブンカコウリュウブンガクシ) 16世紀前後の日本と東アジア (ジュウロクセイキゼンゴノニホントヒガシアジア)

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発行:文学通信
A5判
688ページ
上製
価格 13,000 円+税   14,300 円(税込)
ISBN
978-4-86766-117-8   COPY
ISBN 13
9784867661178   COPY
ISBN 10h
4-86766-117-1   COPY
ISBN 10
4867661171   COPY
出版者記号
86766   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2026年2月10日
書店発売日
登録日
2026年1月10日
最終更新日
2026年2月13日
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紹介

文学における異文化交流とは何か、その探求に挑む。
文学において〈〝異〟なるもの〉とは何か、〈〝異〟なるもの〉とどう出会い、葛藤し克服していったのか、あるいはなしえなかったのか。それらがいかなる文学創造や享受、再生をもたらしたのか。
異文化交流文学論のあらたな起点となる書。

取り上げるテーマは、中国、朝鮮半島、日本、琉球、ベトナムという、文字通りの東アジアに広範に及び、時代も一六世紀前後を焦点としつつも古代から一九、二〇世紀にもわたる、多彩で問題提起に満ちた論考の集合体。全体は、Ⅰ 文学と歴史のあいだ、Ⅱ 外交と学芸と文学、Ⅲ 交易、交通の文学、Ⅳ 宗教の文学、Ⅴ 戦争の文学の五部に分かれる。

歴史事象として史学からのみとらえられがちな異文化交流の問題を、文学の問題として位置づけ直したり読み換えたりする、表現史としての試みをおこないつつ、「異文化交流文学史」の基本的な方法論を提起する。各論としては、外交や漂流、拉致者の異文化交流、あるいは内外の異文化に及ぶコレクションをめぐる交流等々、書籍類を焦点に検証したり、経済や交易、物流などの流通の問題を異文化交流として定位し、文学面からとらえようとする。また、東アジアの宗教としての仏教、道教、神道、キリシタン等々について異文化交流の面から文学としての課題を検討を加えるほか、蒙古襲来や壬辰倭乱、薩摩の琉球侵略等々、東アジア世界で勃発した対外戦争や侵略などを焦点に文学の課題として検討も行う。

既存の時代別、ジャンル別、誕生・隆盛・衰退といった定番の予定調和的な文学史観に依存せず、『源氏物語』に象徴される古典として権威化した、カノンとしての文学作品にのみ依拠しない。一般には文学と認知されていない諸作品や諸資料、あるいは歴史史料とされているものも逆に文学として読み換える、そうした融通性やダイナミズムからあらたな文学史を指向する。言葉や文字による表現史、あるいは絵画や造型、その他種々のメディアと複合させ、輻輳させた文学史観、言い換えれば、「何でもありの文学史」を基軸にする。

執筆は、阿部龍一、荒木浩、伊藤聡、李暁源、位田絵美、宇野瑞木、大木康、大西和彦、岡美穂子、金英順、木村淳也、金文京、グエン・ティ・オワイン、河野貴美子、高陽、小林ふみ子、小峯和明、崔英花、佐伯真一、佐野愛子、鈴木彰、関周一、染谷智幸、高津孝、千本英史、趙恩馤、陳小法、ツベタナ・クリステワ、出口久徳、德竹由明、原克昭、ハルオ・シラネ、樋口大祐、平沢卓也、ファム・レ・フイ、松居竜五、松浦史明、松本真輔、水口幹記、宮腰直人、目黒将史、屋良健一郎、横山學。

目次

はじめに―異文化交流文学史・〈異〉なるものをもとめて(小峯和明)

一、異文化交流文学とは/二、本書の構成と各論の概要

序 章 一六世紀前後の日本と東アジアの〈異文化交流文学史〉(小峯和明)

一、問題の所在/二、全体の構想/三、「東アジア」はどこからどこまでか?/四、具体例から―倭寇・キリシタン・壬辰倭乱の三極―歴史・地図・言語資料から文学への編み換え・読み換えへ/五、往く人、来る人―〈幻想の異文化交流文学史〉へ

Ⅰ 文学と歴史のあいだ

文之玄昌「鉄炮記」と重陽節―「一種子」の「生〻無窮」をめぐる表現構造(鈴木 彰)

一、はじめに―文芸としての「鉄炮記」/二、「鉄炮記」の枠組み―「一種子」の「生〻無窮」/三、「鉄炮記」と重陽節/四、重陽節と「馬射」/五、重陽節をめぐる趣向/六、おわりに

一七世紀末の東アジア海域交流と筆談―朝鮮人金泰璜らの安南漂流とその後(崔 英花)

一、はじめに/二、漂流の顚末―一六八七年、朝鮮人金泰璜の安南漂流/三、調査と陳情―一六八七~一六八八年金泰璜と安南官吏、清文士の間の筆談/四、報告と交渉―一六八八年~一六八九年清の商人陳乾、朱漢源による朝鮮の役人との筆談/五、強弁と忠告―一六九一年陳乾の弟陳坤と済州役人との筆談/六、おわりに

「南国山河」と天書祥瑞―ベトナムの独立宣言にみえる異文化コミュニケーション(ファム・レ・フイ)

一、私撰説話集の漢詩から勅撰国史の漢詩、国民国家の漢詩へ/二、説話の概略/三、「南国山河詩」に関する先行研究と問題提起/四、一〇〇七年の使節と「天書」の演出/五、一〇一〇年の使節と「天書」の演出/六、一〇一二年の使節と「天書」の神の正体/七、李朝における「天書」祥瑞の受容とその活用/八、宋朝の「天書」と李朝の「天書」、李朝の「天書」と杜善、杜善と「南国山河詩」

[コラム] 対外関係を題材にした文学(関 周一)

1 『太平記』に引用された高麗牒状/2 「高麗国」へ渡った赤松左馬助

『大唐西域記』における二つのセイロン島建国神話―羅刹国(僧伽羅国)と執師子国をめぐる(高 陽)

一、はじめに/二、『大唐西域記』の建国神話/三、漢訳仏典、『今昔物語集』などとの関連/四、二つの建国神話をつなぐもの/五、日本図に見る「羅刹国」―文学としての地図の世界/六、その後のセイロン島ものがたり―井上靖の短編小説、鄭和の遠征と南方熊楠/七、おわりに

うるまをめぐって(屋良健一郎)

一、はじめに/二、うるまはどこか/三、うるまをめぐる近代の議論/四、琉球をうるまとする説の登場/五、うるまを台湾とする説/六、おわりに

『袋中上人絵詞伝』小考(千本英史)

一、はじめに―生いたちと青壮年期/二、描かれない滞琉の様相/三、本土帰還後の足跡/四、奥書・識語の確認/五、敬輔没年の問題

[コラム] 「狄之嶋」の新羅明神―『新羅之記録』成立の背景をめぐって(平沢卓也)

1 『新羅之記録』と新羅明神信仰/2 松前への新羅明神勧請と『寛永諸家系図伝』/3 もう一つの始祖伝承/4 渡海の守護神

Ⅱ 外交、学芸と文学

早稲田大学図書館所蔵安南関係古典籍からみる日越間の漂流、交流、研究史(河野貴美子)

一、はじめに/二、日越間の漂流記/三、明清の安南記/四、おわりに

文明と武威―通信使交流と荻生徂徠(李 暁源)(翻訳:松本智也)

一、はじめに/二、意図された誤読/三、徂徠学派の登場と通信使批判の論理/四、文明と武威―優越意識の二つの層位/五、文明意識と疎通の可能性―結論に代えて

琉球使節の外交と文化―楊文鳳に関わる書籍を中心に(木村淳也)

一、はじめに/二、琉球使節の文化活動(漢詩・漢文・写字、その他)/三、楊文鳳という人物/四、『琉館筆譚』、『四知堂詩稿』について五、楊文鳳に関連する書の成立意義/六、楊文鳳に対するヤマト世界の反応/七、おわりに

胡元澄の『南翁夢録』にみられる異文化交流(佐野愛子)

一、はじめに/二、『南翁夢録』の編纂/三、『南翁夢録』に見られる対外戦争/四、北使との交流/五、竹林大士の冥界訪問/六、おわりに

日明医学文化交流の総合的研究―疫病伝播・典籍流通・渡航医師を中心に(陳 小法)

一、はじめに/二、日本における梅毒の流行/三、渡明医術修業者/四、日本で活躍した中国(系)医者/五、おわりに

桃山期の建築意匠における中国人物故事の登場とその文化的意義
 ―紀州・三船神社本殿の建築装飾彫刻と木食応其をめぐって(宇野瑞木)

一、はじめに―「語り」を内包する建築彫刻としての中国人物故事の登場/二、建築彫刻における「二十四孝図」の採用とその背景―新たな文化的権威の表象としての明版の中国人物故事/三、三船神社本殿の建築彫刻の主題について(一)―蟇股/四、三船神社本殿の建築彫刻のモティーフ(二)―木鼻、手挟み、脇障子について/五、建築彫刻のモティーフ採択の背景―応其のメディア戦略としての中国人物故事

[コラム] 一六世紀の衝撃―明代詩学の東アジア展開(高津 孝)

1 はじめに/2 前後七子の復古運動/3 李夢陽/4 詩集自序/5 李卓吾/6 復古主義批判/7 福建の地方文人と琉球/8 最後に

南方熊楠「ロンドン抜書」に筆写された徳川時代初期の文化交流史
 ―コックス、アダムス、ロドリゴへの視線(松居竜五)

一、南方熊楠が筆写した日本に関する欧文文献/二、リチャード・コックスの「日記」について/三、コックス「日記」における日本語の固有名詞/四、熊楠のコックス「日記」理解/五、アダムスの手紙の筆写/六、ロドリゴ『日本見聞録』筆写とキリスト教への視線/七、グローバル・ヒストリーとしての「ロンドン抜書」

フランク・ホーレーの研究軌跡と「宝玲文庫」(横山 學)

一、学徒ホーレー/二、来日当時の日本研究/三、「宝玲文庫」の変遷/四、晩年の研究

[コラム] 在外絵巻と異文化交流―ビゲロー旧蔵・勝田竹翁筆『曽我物語絵巻』を端緒にして(宮腰直人)

1 はじめに/2 『曽我物語絵巻』再考/3 ビゲローコレクションへの一視座

Ⅲ 交易、交通の文学

朝鮮時代の経済・商業の様相と文学―朴趾源の『許生伝』を中心に(染谷智幸)

一、はじめに/二、朴趾源の経済認識/三、朝鮮通信使と交易/四、朝鮮時代の経済と銀/五、野談と商人/六、結語

『於于野談』にみる燕行と交易(金 英順)

一、はじめに/二、燕行と訳官の実態/三、偶然に得た珍宝の交易/四、倭館から燕行の仲介貿易/五、西域の還魂石の交易/六、おわりに

中国明清時代の商業と文学(大木 康)

一、商人と文学/二、明という時代と商人/三、新安商人の物語/四、商人と詩文/五、中小商人の場合/六、経済小説として

一五・一六世紀カンボジア史における〝断絶〟と対東アジア交易(松浦史明)

一、はじめに/二、カンボジア史における〝断絶〟の時代/三、「農業国家」アンコール朝/四、刻文史料にみえる「中国」の展開/五、真臘の朝貢再開と海域世界への接続/六、アンコール朝にとっての東アジア/七、衰退・解体・断絶/八、外部から見た〝衰退期〟のカンボジア/九、カンボジアの東アジアに対する姿勢/一〇、結びにかえて

[コラム] ご禁制の品々から見えること―「長崎旧記類」の記事を中心に(位田絵美)

1 はじめに/2 『通交一覧』の情報源の一つ/3 「旧記類」の情報―輸入禁止の品々/4 おわりに

[コラム] 舶載品から想像する〈世界〉(小林ふみ子)

1 はじめに―奇物珍物の会/2 近藤重蔵の場合/3 大田南畝の記録/4 オランウータンの衝撃の広がり/5 好古的探究と舶載品への関心

Ⅳ 宗教の文学

見え隠れする塔としての多宝塔―『法華経』を文学として読む(阿部龍一)

一、はじめに/二、教理的な『法華経』研究の限界と問題点/三、大乗仏教起源説の変化と文学としての『法華経』/四、文学作品としての『法華経』の物語と仏塔の比喩的意味/五、二仏並坐の場面の読みかえ/六、おわりに

東アジア宗教のなかの吉田神道(伊藤 聡)

一、問題の所在―中世神道の形成と外来思想/二、吉田兼倶と禅僧/三、吉田神道における道教経典の受容/四、三教一致思想と根本枝葉花実説/五、おわりに―東アジア社会における神道の登場

[コラム] 『若狭彦若狭姫大明神秘密縁起』小考―附・『彦火火出見尊絵巻』欠文復原私案(原 克昭)

1 在地縁起にみる異文化交流論の可能性―研究史瞥見/2 『若狭彦若狭姫大明神秘密縁起』の構成―「秘密」の企図したもの/3 『彦火火出見尊絵巻』欠文をめぐる復原私案―空白の一行を埋めてみた

後黎朝期ベトナムの中元節行事について(大西和彦)

一、はじめに/二、 後黎朝期以前のベトナムにおける中元節行事/三、後黎朝前期の中元節行事/四、後黎朝後期の中元節行事/五、おわりに

[コラム] 奝然の「王年代紀」と成尋の「世系」(水口幹記)

1 遣唐使以後の渡海/2 奝然と成尋/3 「王年代紀」と「世系」/4 渡航記の持つ意味

キリシタンの仏伝と母の死―中世末期のアジアと『釈迦譜』の功罪をめぐって(荒木 浩)

一、キリシタンのシャカ誕生譚とキリスト/二、ブッダ誕生と母の死―原罪の中のブッダその一/三、ブッダ出家と妻の死―原罪の中のブッダその二/四、袋中『琉球神道記』の仏伝をめぐって/五、『釈迦譜』という仏伝の介在とその功罪

[コラム] 桑姫伝説にまつわる長崎の大友家縁者たち(岡 美穂子)

1 長崎の豊後町/2 清田(大友)ジュスタと志賀一族/3 大友マセンシア/4 謎の女性清田マダレーナ/5 豊後府内藩主/長崎奉行竹中重義と商人なかや/6 むすびに

[コラム] 韓国における俗講「タン説法」について(趙 恩馤)

1 安政寺の「タン説法」/2 「タン説法」の種類と構成/3 『沈清孝行錄』の様相/4 「タン説法」の現在

Ⅴ 戦争の文学

対外戦争の歴史叙述(目黒将史)

一、はじめに/二、歴史叙述という用語をめぐって/三、近代における琉球侵略の歴史叙述/四、「キリシタン征伐」から「鬼退治」へ/五、おわりに

対馬に於ける蒙古襲来の〈記憶〉―蒙古塚等の伝承を巡って(德竹由明)

一、はじめに/二、対馬の「蒙古塚」について―概括的な言説/三、対馬の「蒙古塚」について―各遺跡に関する具体的言説/四、まとめ

[コラム] 義経渡満説と『鎌倉実記』(佐伯真一)

1 はじめに/2 義経生存説から渡満説へ/3 『鎌倉実記』と義経渡満説/4 『鎌倉実記』の偽作の方法/5 おわりに

明治期に製作された豆本「朝鮮征伐記」とその周辺(松本真輔)

一、はじめに/二、「豆本」と「朝鮮征伐記」/三、文禄慶長の役と文学/四、豆本「朝鮮征伐記」の概要/五、豆本「朝鮮征伐記」の内容/六、おわりに

[コラム] 新発見の壬辰倭乱資料―柳成龍旧蔵『大明萬暦二十八年歳次庚子大統暦』(金 文京)

1 はじめに/2 『大明萬暦二十八年歳次庚子大統暦』について/3 『大統暦』が柳成龍の旧蔵である根拠/4 李舜臣戦死に関する記事/5 『大統暦』が日本に渡った事情/6 おわりに―日本での『懲毖録』及び柳成龍資料

[コラム] 絵入り版本が語る〈歴史〉―『三国志平話』と寛文五年版『源平盛衰記』をめぐって(出口久徳)

1 はじめに/2 『全相平話五種』について―『三国志平話』を中心に/3 寛文五年版『源平盛衰記』について/4 絵入り版本が語る〈歴史〉とは

『嶺南摭怪』と『今昔物語集』における追放の話型をめぐる比較研究(グエン・ティ・オワイン)

一、はじめに/二、 島へ追放した話の話型―『嶺南摭怪』「西瓜古伝」と『今昔物語集』巻一六「伊豆国越智直依観音助拾震旦返来語第二」における類似点と相違点について/三、おわりに

[コラム] 『春の城』の四郎おぼえがき(樋口大祐)

終章

[コラム] 日本文化の発展を刺激した一六世紀(シンポジウムのコメント)(ツベタナ・クリステワ)

1 はじめに/2 日本文化史における文学の役割/3 ヨーロッパ文化との交流/4 一六世紀と文化発展のパターン/5 異文化交流の中身/6 「ボーダーライン」の再解釈/7 東アジア文化の特徴/8 果たして壁のない研究は可能でしょうか

[コラム] 私の異文化交流(ハルオ・シラネ)(翻訳:衣笠正晃))

1 両親の出会い/2 人種問題と反戦運動/3 日本文学への興味/4 日本語の勉強に夢中/5 「源氏物語」研究へ/6 母校コロンビア大學へ/7 日本古典文学を世界へと結びつける潜在力

あとがき

執筆者一覧

版元から一言

【執筆者一覧】(五十音順)

阿部龍一(あべりゅういち) ハーバード大学教授(仏教思想)。主要著書・論文に「龍女と仏陀―平家納経提婆品見返絵の解明をめざして」(小峯和明編『東アジアの仏伝文学』勉誠出版、二〇一七年)、「日本密教の世界観」(伊藤邦武他編『世界哲学史』第三巻、筑摩書房、二〇二〇年)など。

荒木 浩(あらきひろし) 国際日本文化研究センター名誉教授(日本古典文学)。主要著書・論文に『古典の中の地球儀―海外から見た日本文学』(NTT出版、二〇二二年)、『「今昔物語集」の成立と対外観』(思文閣人文叢書、二〇二一年)など。

伊藤 聡(いとうさとし) 茨城大学教授(日本思想史)。主要著書・論文に『中世天照大神信仰の研究』(法藏館、二〇一一年)、『神道の形成と中世神話』(吉川弘文館、二〇一六年)、『日本像の起源―つくられる〈日本的なるもの〉』(KADOKAWA、二〇二一年)など。

李 暁源(いひょうぉん) 仁荷大学校副教授(韓国)(韓国古典文学、東アジア漢文学・文化交流)。主要著書・論文に「華夷と禮樂―18世紀東アジアの衣冠談論と文明意識」(『韓国朝鮮文化硏究』二〇、東京大学文学部朝鮮文化硏究室、二〇二一年)、「通信使と徂徠学派の交流樣相とその意味―文明と武威の錯綜と衝突、そして疏通の可能性」(『韓国文化』七七、奎章閣韓国学硏究院、二〇一七年)など。

位田絵美(いんでんえみ) 近畿大学教授(日本近世文学〈仮名草子研究・対外認識研究〉)。主要著書・論文に『挿絵解釈の研究―『大坂物語』を中心に』(和泉書院、二〇二〇年)、「長崎民衆の異国認識」(染谷智幸編『はじめに交流ありき』、東アジア文化講座1、文学通信、二〇二一年)など。

宇野瑞木(うのみずき) 専修大学准教授(説話文学、比較文学、表象文化論)。主要著書・論文に『孝の風景―説話表象文化論序説』(勉誠出版、二〇一六年)、『和漢のコードと自然表象―十六、七世紀の日本を中心に』(共編、アジア遊学、勉誠出版、二〇二〇年)など。

大木 康(おおきやすし) 東京大学名誉教授(中国文学)。主要著書・論文に『晩明風雅』(香港城市大学出版社、二〇二二年、中国語)、『明清江南社会文化史研究』(汲古書院、二〇二〇年)、『馮夢龍と明末俗文学』(汲古書院、二〇一八年)など。

大西和彦(おおにしかずひこ) 一般財団法人アジア国際交流奨学財団日本語研究員(ベトナム宗教史)。主要著書・論文に『歴史と文化から見たベトナム人―人材育成の心構えと活用』(日本海外投資促進事業団:JETRO、二〇一一年)、「ベトナムの神仏融合と道教」(吉田一彦編『神仏融合の東アジア史』名古屋大学出版会、二〇二一年)など。

岡美穂子(おかみほこ) 東京大学史料編纂所准教授(一六・一七世紀の対外関係史)。主要著書・論文に『つなぐ世界史』第一巻(古代中世)・第二巻(近世)(編著、清水書院、二〇二三年)、The Namban Trade : Merchants and Missionaries in 16th and 17th Century Japan, Brill, 2021など。

金 英順(きむよんすん) 鶴見大学兼任講師(日本中世文学、東アジアの比較文学)。主要著書・論文に『海東高僧伝』(編著、平凡社、二〇一六年)、「東アジアの入唐説話にみる対中国意識―吉備真備・阿倍仲麻呂と崔致遠を中心に」(李銘敬、小峯和明編『日本文学のなかの中国』アジア遊学、勉誠出版、二〇一六年)、『東アジアの文化圏』(編著、日本文学の展望を拓く1、笠間書院、二〇一七年)など。

木村淳也(きむらじゅんや) 大分県立芸術文化短期大学専任講師(琉球文学、日本古典文学、東アジア文化交流史)。主要著書・論文に「琉球の説話・歴史叙述と環境―御嶽神名・伝承と〈自然〉景観」(小峯和明編『日本と東アジアの〈環境文学〉』勉誠出版、二〇二三年)、「琉球の歴史叙述と説話」(小峯和明編『東アジアの文学圏』、東アジア文化講座3、文学通信、二〇二一年)など。

金 文京(きんぶんきょう) 京都大学名誉教授(中国古典文学)。主要著書・論文に『三国志演義の世界』(東方書店、一九九三年)、『三国志の世界』(講談社、二〇〇五年)、『漢文と東アジア―訓読の文化圏』(岩波書店、二〇一〇年)など。

グエン・ティ・オワイン(Oanh Nguyen Thi) タンロン大学タンロン認識教育研究院副院長(ベトナム)(ベトナム古典文学、日越中説話比較研究、日越中漢文漢字比較研究)。主要著書・論文に「ベトナムの漢文説話における「夢」とその資料」(荒木浩編『夢と表象―眠りとこころの比較文化史』勉誠出版、二〇一七年)、「ベトナムの漢文説話の形成」(倉木一宏他編『説話の形成と周縁 中近世篇』臨川書店、二〇一九年)など。

河野貴美子(こうのきみこ) 早稲田大学文学学術院教授(和漢比較文学、和漢古文献研究)。主要著書・論文に『日本霊異記と中国の伝承』(勉誠社、一九九六年)、『日本「文」学史』全三冊(共編著、勉誠出版、二〇一五~二〇一九年)など。

高 陽(こうよう) 清華大学准教授(中国)(日本古典文学、日中比較文学)。主要著書・論文に『説話の東アジア―「今昔物語集」を中心に』(勉誠出版、二〇二一年)、“The Idea of the Anavatapta Lake in India and Its Adoption in East Asia”, religions, 11(3), 134, A&HCI, 2020など。

小林ふみ子(こばやしふみこ) 法政大学教授(日本近世文学・文化)。主要著書・論文に『東アジアの都市とジェンダー―過去から問い直す』(共編、文学通信、二〇二三年)、「大田南畝の狂詩と明詩」(大木康編『明清文学論集―その楽しさ その広がり』東方書店、二〇二四年)、「近世随筆における考証の意義 大田南畝から考える「考証随筆」」(『国語と国文学』一〇二―二、二〇二五年)など。

小峯和明(こみねかずあき) 立教大学名誉教授、元・中国人民大学高端外国専家(日本古典文学、東アジア比較説話学)。主要著書・論文に『遣唐使と外交神話―『吉備大臣入唐絵巻』を読む』(集英社新書、二〇一八年)、『東アジアに共有される文学世界』(編著、東アジア文化講座3、文学通信、二〇二一年)など。

崔 英花(さいえいか) 浙江工商大学副教授(中国)(韓国漢文学、東アジア文化交流、古典文獻学)。主要著書・論文に『조선후기 표해록연구(朝鲜后期漂海録研究)』(宝庫社、二〇一八年)、『경산 정원용 연구(經山鄭元榮研究)』(共著、宝庫社、二〇一九年)など。

佐伯真一(さえきしんいち) 青山学院大学名誉教授(日本中世文学・軍記物語研究)。主要著書・論文に『平家物語の合戦―戦争はどう文学になるのか』(吉川弘文館、二〇二五年)、『軍記物語と合戦の心性』(文学通信、二〇二一年)、『「武国」日本―自国意識とその罠』(平凡社、二〇一八年)など。

佐野愛子(さのあいこ) 明治大学兼任講師(ベトナム漢文説話)。主要著書・論文に「越井伝」―裴鉶『伝奇』「崔煒」と比較して」(『説話文学研究』五七、二〇二二年)、「モンゴルの侵略とその言説―『越甸幽霊集録』を読む」(小峯和明編『東アジアに共有される文学世界』、東アジア文化講座3、文学通信、二〇二一年)、「『越甸幽霊集録』における神との交流」(水口幹記編『前近代東アジアにおける〈術数文化〉』、アジア遊学、勉誠出版、二〇二〇年)など。

鈴木 彰(すずきあきら) 立教大学教授(日本中世文学)。主要著書・論文に『平家物語の展開と中世社会』(汲古書院、二〇〇六年)、『島津重豪と薩摩の学問・文化―近世後期博物大名の視野と実践』(共編、勉誠出版、二〇一五年)、『文化権力と日本の近代―伝統と正統性、その創造と統制・隠滅』(共編、文学通信、二〇二三年)など。

関 周一(せきしゅういち) 神戸女子大学教授(日本中世史、海域アジア史)。主要著書・論文に『中世日朝海域史の研究』(吉川弘文館、二〇〇二年)、『対馬と倭寇』(高志書院、二〇一二年)など。

染谷智幸(そめやともゆき) 茨城キリスト教大学教授(日本近世文学、日韓比較文学)。主要著書・論文に『冒険・淫風・怪異―東アジア古典小説の世界』(笠間書院、二〇一二年)『はじめに交流ありき―東アジアの文学と異文化交流』(編著、東アジア文化講座1、文学通信、二〇二一年)など。

高津 孝(たかつたかし) 放送大学鹿児島学習センター所長・特任教授(中国文学、東シナ海海域交流史)。主要著書・論文に『博物学と書物の東アジア 薩摩・琉球と海域交流』(榕樹書林、二〇一〇年)、『江戸の博物学 島津重豪と南西諸島の本草学』(平凡社、二〇一七年)など。

千本英史(ちもとひでし) 奈良女子大学名誉教授(中古中世散文文学)。主要著書・論文に『験記文学の研究』(勉誠社、一九九九年)、『高校生からの古典読本』(共編、平凡社、二〇一二年)、「『今昔物語集』はどう読まれたか―総六丸から福永武彦まで」(『中世文学』六七、二〇二二年)など。

趙 恩馤(ちょううね) 崇実大学校講師(韓国)(比較説話文学)。主要著書・論文に「浄飯王でみる仏伝文学の主題と意味―浄飯王と釈迦の父子の情を中心に」(『仏教学報』九〇、仏教文化研究院、二〇二〇年)、「日本の「瘤取り爺」説話における舞と祭儀的性格―神楽とこぶ面を中心に」(『洌上古典研究』六五、洌上古典研究会、二〇一八年)など。

陳 小法(ちんしょうほう) 湖南師範大学教授(中国)(日明関係史専攻)。主要著書・論文に『明代中日文化交流史研究』(商務印書館、二〇一一年)、『坐看風雲起:日本室町時代史研究』(中国社会科学出版社、二〇一九年)、『東亜視域下湖南与日本的関係研究』(浙江工商大学出版社、二〇二三年)など。
ツベタナ・クリステワ(Tzvetana Kristeva) 国際基督教大学名誉教授、早稲田大学国際日本学研究所員、法政大学国際日本学研究所員。主要著書・論文に『涙の詩学―王朝文化の詩的言語』(名古屋大学出版会、二〇〇一年)、『心づくしの日本語―和歌でよむ古代の思想』(ちくま新書、二〇一一年)、『パロディと日本文化』(編・共著 笠間書院、二〇一四年)など。

出口久徳(でぐちひさのり) 立教新座中学校・高等学校教諭(日本中世文学)。主要著書・論文に「源平合戦絵の展開―十七世紀を中心に」(中根千絵・薄田大輔編『合戦図―描かれた〈武〉』勉誠出版、二〇二一年)、「〔コラム〕描かれた自然―安野光雅『繪本平家物語』をめぐって」(小峯和明編『日本と東アジアの〈環境文学〉』勉誠出版、二〇二三年)、『絵画・イメージの回廊』(編著、日本文学の展望を拓く2、笠間書院、二〇一七年)など。

德竹由明(とくたけよしあき) 中京大学教授(日本中世文学・伝承文学)。主要著書・論文に「対馬に於ける蒙古襲来周辺言説」(『伝承文学研究』六九、二〇二〇年)、「対馬豊崎郷の「文永の役」関連神社縁起説について」(『伝承文学研究』六七、二〇一八年)など。

原 克昭(はらかつあき) 弘前大学教授(日本思想史)。主要著書・論文に『中世日本紀論考―註釈の思想史』(法藏館、二〇一二年)、「「天神七代」をめぐる言説史・再勘―神話注釈の視座から」(『東洋の思想と宗教』三七、二〇二〇年)など。

ハルオ・シラネ(Haruo Shirane) コロンビア大学教授(日本文学・文化)。主要著書・論文に『四季の創造:日本文化と自然観の系譜』(KADOKAWA、二〇二〇年)、『芭蕉の風景 文化の記憶』(角川書店、二〇二一年)、『東アジアの自然観』(編著、東アジア文化講座4、文学通信、二〇二一年)など。

樋口大祐(ひぐちだいすけ) 神戸大学大学院教授(日本古典文学、海港都市文化研究)。主要著書・論文に『乱世のエクリチュール―転形期の人と文化』(森話社、二〇〇九年)、『変貌する清盛―『平家物語』を書きかえる』(吉川弘文館、二〇一一年)など。

平沢卓也(ひらさわたくや) 立教大学兼任講師(日本思想史)。主要著書・論文に『中世神道入門―カミとホトケの織りなす世界』(共編、勉誠出版、二〇二二年)、「吉田家と日本書紀―吉田兼倶の神代巻講釈を中心に」(遠藤慶太他編『日本書紀の誕生―編纂と受容の歴史』八木書店、二〇一八年)、「『倭姫命世記』と仏法―諄辞・清浄偈を中心に」(小峯和明監修・原克昭編『宗教文芸の言説と環境』笠間書院、二〇一七年)など。

ファム・レ・フイ(Pham Le Huy) ベトナム国家大学ハノイ校講師(日本古代史、ベトナム古代・中世史)。主要著書・論文に「ベトナムの年号史試論―丁・前黎・李・陳朝期(十世紀~十四世紀)の事例を中心に」(水上雅晴編『年号と東アジア―改元の思想と文化』八木書店、二〇一九年)、「歴史と説話との交差―ベトナムの「剣湖伝説」を事例にして」(小峯和明編『東アジアに共有される文学世界』、東アジア文化講座3、文学通信、二〇二一年)など。

松居竜五(まついりゅうご) 龍谷大学教授(比較文学比較文化、南方熊楠)。主要著書・論文に『南方熊楠 複眼の学問構想』(慶應義塾大学出版会、二〇一六年)、『南方熊楠大事典』(共編、勉誠出版、二〇一一年)など。

松浦史明(まつうらふみあき) 愛知学院大学准教授(東南アジア前近代史)。主要著書・論文に「アンコール朝の揺れ動く王権と対外関係」(荒川正晴他編『岩波講座世界歴史第4巻 南アジアと東南アジア:~15世紀』岩波書店、二〇二二年)、「仏教王ジャヤヴァルマン七世治下のアンコール朝」(千葉敏之編『歴史の転換期4 1187年:巨大信仰圏の出現』山川出版社、二〇一九年)など。

松本真輔(まつもとしんすけ) 長崎外国語大学教授(日本中世文学、韓国古典文学)。主要著書・論文に「壬辰倭乱とその文学」(小峯和明編『東アジアに共有される文学世界』、東アジア文化講座3、文学通信、二〇二一年)、「朝鮮半島の仏教信仰における唐と天竺―新羅僧慈蔵の伝を中心に」(金英順編『東アジアの文学圏』、日本文学の展望を拓く1、笠間書院、二〇一七年)など。
水口幹記(みずぐちもとき) 立命館大学教授(日本古代史、東アジア文化史)。主要著書・論文に『日本古代漢籍受容の史的研究』(汲古書院、二〇〇五年)、『古代日本と中国文化 受容と選択』(塙書房、二〇一四年)、『成尋』(吉川弘文館、二〇二三年)、『東アジア的世界分析の方法 〈術数文化〉の可能性』(編著、文学通信、二〇二四年)など。

宮腰直人(みやこしなおと) 同志社女子大学教授(語り物文芸・お伽草子研究 奈良絵本・絵巻研究)。主要著書・論文に「幸若舞曲『文覚』小考―〈風〉の表象に注目して」(『日本と東アジアの〈環境文学〉』勉誠出版、二〇二三年)、「米沢藩と〈平家物語〉―藩士の文事を中心にして」(『軍記物語の窓』第六集、和泉書院、二〇二二年)など。

目黒将史(めぐろまさし) 県立広島大学准教授(日本中世・近世文学、軍記文学、琉球をめぐる文学)。主要著書・論文に『薩琉軍記論架空の琉球侵略物語はなぜ必要とされたのか』(文学通信、二〇一九年)、『資料学の現在』(編著、日本文学の展望を拓く5、笠間書院、二〇一七年)など。

屋良健一郎(やらけんいちろう) 名桜大学教授(日本史・琉球史)。主要著書・論文に『訳注琉球文学』(共編、勉誠出版、二〇二二年)、「近世における琉球人の日本漂着」(島村幸一編『琉球船漂着者の「聞書」世界』勉誠出版、二〇二〇年)など。
横山 學(よこやままなぶ) ノートルダム清心女子大学名誉教授、ハワイ大学図書館沖縄文庫(坂巻・ホーレー文庫)特別顧問。主要著書・論文に『琉球国使節渡来の研究』(吉川弘文館、一九八七年)、『書物に魅せられた英国人:フランク・ホーレーと日本文化』(吉川弘文館、二〇〇三年)など。

【翻訳】

衣笠正晃(きぬがさまさあき) 法政大学教授(比較文学、日本文学研究史)。主要著書・論文に「「文検」と国文学研究―擬似教室空間のなかの文学」(『言語と文化』二〇、二〇二三年)、訳書にハルオ・シラネ『芭蕉の風景 文化の記憶』(角川書店、二〇〇一年)など。

松本智也(まつもとともや) 四国学院大学助教(日朝関係史、日本近世史)。主要著書・論文に『〈文事〉をめぐる日朝関係史―近世後期の通信使外交と対馬藩』(春風社、二〇二三年)、「近世後期日本知識人の日朝関係認識―文化度通信使との接触を通じて」(『歴史評論』八三四、二〇一九年)など。

著者プロフィール

小峯 和明  (コミネ カズアキ)  (編)

立教大学名誉教授、早稲田大学招聘研究員、元・中国人民大学高端外国専家。
『説話の森』(岩波現代文庫)、『説話の声』(新曜社)、『説話の言説』(森話社)、『今昔物語集の世界』(岩波ジュニア新書)、『野馬台詩の謎』(岩波書店)、『中世日本の予言書』(岩波新書)、『今昔物語集の形成と構造』『院政期文学論』『中世法会文芸論』(笠間書院)、『東洋文庫809 新羅殊異伝』(共編訳)、『東洋文庫875 海東高僧伝』(共編訳)、『予言文学の語る中世 聖徳太子未来記と野馬台詩』(吉川弘文館)、『遣唐使と外交神話 『吉備大臣入唐絵巻』を読む』(集英社新書)、『東アジアに共有される文学世界 東アジアの文学圏(東アジア文化講座3)』(編著、文学通信)、『日本と東アジアの〈環境文学〉』(編著、勉誠社)、『世界は説話にみちている 東アジア説話文学論』(岩波書店)、『中世絵画物語論』(花鳥社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。