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内藤実記
歴史と史料
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年3月31日
- 書店発売日
- 2024年3月7日
- 登録日
- 2024年1月24日
- 最終更新日
- 2024年9月3日
書評掲載情報
2024-05-12 | 読売新聞 朝刊 |
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重版情報
2刷 | 出来予定日: 2024-06-04 |
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日経新聞文化面、読売新聞「本よみうり堂」の著者来店で紹介 まだまだ伸びます http://www.enishishobo.co.jp/reviw.htm |
紹介
学習院名誉院長、譜代大名挙母(ころも)藩(豊田市)内藤家第15代当主である著者が、内藤氏の足跡を追った実記。平安時代に現れ、鎌倉・南北朝・室町・戦国の歴史に名を残し、江戸幕府を支えた譜代大名、旗本、幕臣や大名家家臣たちの歴史・系譜を長年にわたり徹底的に発掘した労作。600人以上を収載。カラー口絵16ページ、貼函入り。
<内容>
中世―周防、安芸、丹波、甲斐、相模、若狭、三河の内藤氏。
江戸時代―平・延岡、湯長谷、挙母、村上、高遠、鳥羽、岩村田の譜代藩主7家。旗本28家、幕臣、御三家ほかの大名家家臣23家、都合58家。
資料編―58家の歴代当主履歴、内藤氏系図、『吾妻鏡』『後鑑』にみる内藤氏、江戸時代の藩邸・藩校・家訓・家範・墓所と「内藤一族名簿」(兼索引)。
目次
〈内藤氏の歴史〉
はじめに
一 内藤氏の出自 出自は藤原鎌足/藤原秀郷の末裔
二 中世の内藤氏
1 周防の内藤氏
鎌倉幕府の周防内藤氏/室町時代、周防・長門に根付く内藤氏/長門国守護代内藤氏/越智・河野氏と内藤氏
2 安芸の内藤氏
内藤氏と佐伯氏/長田郷の内藤氏/室町幕府を支えた内藤氏/戦国時代の安芸内藤氏
3 丹波の内藤氏
丹波内藤氏の登場/丹波守護代内藤氏/応仁の乱から/守護代時代/八木城落城
4 甲斐の内藤氏
甲斐内藤氏と承久の乱/甲斐内藤氏の戦国時代/九一色衆の内藤氏
5 相模の内藤氏
後北条氏と内藤氏/津久井衆
6 若狭の内藤氏
三 三河の内藤氏
1 戦国時代の三河内藤氏
三河内藤氏の始祖/明応から徳川家康誕生まで/内藤清長の死
2 一向宗の乱から小田原落城まで
竹千代時代の家康と内藤氏/三河一向一揆と内藤氏/乱世を生き抜く内藤氏
3 小田原落城から大坂の陣まで
関ヶ原の戦い/内藤家長の伏見籠城
四 江戸時代の内藤家
1 多岐にわたる発展
2 勃興期の三河の内藤氏
3 近世大名内藤家の発展 大名(7家)
延岡内藤家(①類)/湯長谷内藤家(②類)/挙母内藤家(⑧類)/村上内藤家(⑫類)/
高遠内藤家(㉘類)/鳥羽内藤家(㉙類)/岩村田内藤家(㉞類)
4 旗本(28家)
内藤直政家(⑩類)/内藤信全家(⑬類)/内藤信広家(⑭類)/内藤信通家(⑮類)/
内藤信清家(⑲類)/内藤忠勝家(⑳類)/内藤忠貫家(㉑類)/内藤勝次家(㉒類)/
内藤正成家(㉓類)/内藤正成(織部正)家(㉕類)/内藤正治家(㉖類)/内藤正信家(㉗類)/
内藤忠知家(㉚類)/内藤忠吉家(㉛類)/内藤忠清家(㉜類)/内藤政吉家(㉝類)/
内藤正直家(㉟類)/内藤忠次家(㊱類)/内藤政康家(㊲類)/内藤正直家(㊳類)/
内藤忠成家(㊴類)/内藤重種家(㊵類)/内藤重長家(㊶類)/内藤重親家(㊷類)/
内藤重之家(㊸類)/内藤勝重家(㊻類)/内藤政重家(55類)/内藤正輝家(56類)
5 幕臣(4家)
内藤章政家(⑪類)/内藤忠治家(⑰類)/内藤正忠家(57類)/内藤勝吉家(58類)
6 御三家家臣(11家)
内藤忠郷家(⑯類)/内藤忠房家(⑱類)/内藤政次家(㊹類)/内藤正重家(㊺類)/
内藤正次家(㉔類)/内藤政勝家(㊼類)/内藤正成家(㊽類)/内藤高康家(㊾類)/
内藤拠康家(㊿類)/内藤高致家(52類)/内藤政成家(53類)
7 大名家家臣(8家)
内藤治部左衛門家(③類)/内藤政敦家(④類)/古谷手満家(⑤類)/内藤政温家(⑥類)/
内藤政峯家(⑦類)/内藤政平家(⑨類)/内藤勝虎家(51類)/内藤直政家(54類)
五 内藤家の近代
延岡内藤家/挙母内藤家/高遠内藤家
六 内藤家の「家」と文化
1 養子縁組による家の存続
政策上の養子縁組/徳川家から養子を迎えた例/有力大名からの養子/同族・兄弟を養子
2 学問と文芸
高遠藩主内藤頼寧の文芸/俳諧師・内藤風虎/磐城の歌碑と句碑/俳諧師・内藤露沾/
充真院の旅日記/内藤政定/内藤正範/歴史学者内藤耻叟
〈資料編〉
1 内藤氏系図
⑴ 続群書類従本「内藤系図」
⑵ 寛政重修諸家譜所載系図
2 史書に見る中世の内藤氏
⑴ 『吾妻鏡』に見える内藤氏
⑵ 『後鑑』に見える内藤氏
3 江戸藩邸・旗本屋敷
4 大名内藤家の藩校
5 内藤義概家訓
6 延岡内藤家家範
7 内藤家の墓所
8 大名内藤家の家紋
9 内藤各家歴代当主履歴
10 内藤一族名簿(兼索引)
前書きなど
日本人の姓の中で数多い姓名の筆頭は佐藤姓である。次に鈴木・高橋・田中・伊藤姓と続く。十位までの間に渡辺・山本・中村・小林・加藤姓が挙げられる。本書の主題、内藤姓は如何なる順位になるのであろうか。「名字由来ネット」というサイトによれば、百五十六位となる。多い姓のように思われる内藤姓は日本の中ではそれほど多くない姓と言ってよい。百五十位は松下で、以下小池・吉岡・野田・荒木・大谷・内藤・松浦・熊谷・黒田・尾崎などとなっている。
しかし少ないとはいえ本邦の歴史のなかで、姓名が確立され始めた平安時代末期の早い時期から内藤姓は散見されるようになり、その後日本全国に拡散し、日本の歴史の中で、社会的に重きのある行動する人物が現れるようになった。その意味では内藤姓は天下の大姓であると位置づけても過言ではないと考えるものである。
本書は内藤姓出現以来、千有余年の間の実態を把握し、それぞれの時代にあって、内藤一族が如何なる行動をし、社会に貢献し、あるいは結果的に歴史の表舞台で興亡してきたかを、文書・記録や系図などの史資料を基に抽出した上で、その足跡をたどることを目的とするものである。ただ参考資料とした文献が、全て信憑性のあるものとは限らない。特に戦場に関する軍記物などは、記録者の立場に立つもの、勝者に有利なもの、固有名詞や事実関係に思い違いがあるもの、属性が親子、兄弟の間違い、文字の違い、たとえば季と秀、道と通、内藤と内蔵、覚と寛、等々さまざまな要素がある。千年の間、書写されることで書き間違いが積み重なるのは、避けられないであろう。本書では記載されたことを第一に尊重するけれども、明らかに間違いと判別できるものは、注記を入れて、訂正を加えている。
全国の史料を調査して網羅することはできなかったが、極力調査に努めて、その史料を基に精査したつもりである。特に鎌倉・室町・戦国の中世の内藤史料については十分であるとはいえず、なお今後も調査を進めたいが、新しい史料が現れることも期待すると同時に、明治大学に保管されている延岡藩内藤家の史料をはじめ多くの史料が残る江戸時代の内藤氏研究が、将来にわたって進むこと、そしてその一助に本書がなれば幸いである。
版元から一言
学習院名誉院長、譜代大名挙母藩内藤家第15代当主である著者が、出自である内藤氏の足跡を長年にわたり徹底的に発掘した労作です。600人以上を収載。
上記内容は本書刊行時のものです。