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長崎の原爆で終わった抑留 マリー゠エマニュエル・グレゴリー(著) - えにし書房
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長崎の原爆で終わった抑留 (ナガサキノゲンバクデオワッタヨクリュウ) イギリス人修道女の戦争体験記 (イギリスジンシュウドウジョノセンソウタイケンキ)

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発行:えにし書房
四六判
並製
価格 2,500円+税
ISBN
978-4-86722-110-5   COPY
ISBN 13
9784867221105   COPY
ISBN 10h
4-86722-110-4   COPY
ISBN 10
4867221104   COPY
出版者記号
86722   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年8月9日
書店発売日
登録日
2022年7月7日
最終更新日
2022年8月9日
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紹介

戦時中に設置された敵国民間人抑留所の実態を明らかにする貴重な歴史証言!
第二次世界大戦中に長崎の敵国民間人むけの抑留所に収容されていたときに原爆を体験したイギリス人カトリック修道女がフランス語で書いた回想録(1947年刊)の全訳に、訳者による解説「敵国民間人の抑留とマリー=エマニュエル修道女」を付し、日本のいわゆる「抑留所」の実態、歴史的位置づけを他国と比較しながら検証した貴重書。

〈目次〉
日本でとらわれの身となったヌヴェールの聖ベルナデッタ修道会の一修道女――その原爆による解放
第1章 香里にて、1940~42年
第2章 神戸にて、1942~44年
第3章 長崎にて、1944~45年
第4章 帰国、1945~46年

解説 敵国民間人の抑留とマリー=エマニュエル修道女
前編 太平洋戦争中の敵国民間人の抑留について
抑留の概略/「抑留」の定義と強制疎開/アメリカでの日系人抑留との比較/歴史叙述の偏りと虚偽の証言

後編 マリー=エマニュエル修道女の軌跡
戸籍名と修道名/ヌヴェール愛徳修道会と聖母女学院/来日と神戸での抑留/長崎にて/もう一冊のフランス語の日本抑留記/帰国とその後/本書の位置づけ

マリー=エマニュエル修道女略年譜

目次

日本でとらわれの身となったヌヴェールの聖ベルナデッタ修道会の一修道女――その原爆による解放
第1章 香里にて、1940~42年
第2章 神戸にて、1942~44年
第3章 長崎にて、1944~45年
第4章 帰国、1945~46年

解説 敵国民間人の抑留とマリー=エマニュエル修道女
前編 太平洋戦争中の敵国民間人の抑留について
抑留の概略/「抑留」の定義と強制疎開/アメリカでの日系人抑留との比較/歴史叙述の偏りと虚偽の証言

後編 マリー=エマニュエル修道女の軌跡
戸籍名と修道名/ヌヴェール愛徳修道会と聖母女学院/来日と神戸での抑留/長崎にて/もう一冊のフランス語の日本抑留記/帰国とその後/本書の位置づけ

マリー=エマニュエル修道女略年譜

前書きなど

本書は、第二次世界大戦中に長崎の敵国民間人むけの抑留所に収容されていたときに原爆を体験したイギリス人カトリック修道女がフランス語で書いた回想録『日本でとらわれの身となったヌヴェールの聖ベルナデッタ修道会の一修道女―その原爆による解放』 Une religieuse de Nevers de la Congrégation de Sainte-Bernadette Captive au Japon - Sa libération par la bombe atomique, Tarbes, Imprimerie des Orphelins-
Apprentis, 1947 の全訳に、訳者による解説「敵国民間人の抑留とマリー=エマニュエル修道女」を付したものである。
 著者のマリー=エマニュエル修道女は、イギリス生まれでありながらカトリックに帰依し、ルルドの泉に関連の深いフランスのヌヴェール愛徳修道会に所属して、フランス語も完璧にマスターしていたが、この修道会が大阪府寝屋川市の香里に設立していた聖母女学院で英語を教えられる修道女が必要になったことから、昭和十五年(一九四〇年)春に同校の教師として来日したところ、翌年に日米戦争がはじまり、まもなくイギリス国籍だったために敵国人として神戸の敵国人抑留所に集められ、ついで長崎に移送され、ここで原爆に立ち会うことになった。
 原書はホチキスで中綴じした四十ページ前後の小冊子だが、日本やフランスの図書館にはほとんど所蔵がなく、その存在自体、おそらく研究者の間でもあまり知られていない。たまたま古書として入手した訳者は、一読して軽い驚きを受け、ここで訳さなければ永久に日の目をみることはないかもしれないという思いから、あえて訳出した次第である。
 訳語の選択にあたっては、なるべく当時の一般的な日本での言葉づかいを尊重しようとした。たとえば、抑留施設については、役所では「抑留所」という言葉が使われていたが、一般の人々は「収容所」と呼んでいたようだし、もとのフランス語にも近いと思われるので、こちらを採用した。適宜、「抑留所」と読み替えていただきたい。キリスト教の用語も、とりわけ戦後の第二バチカン公会議を機に大きく変わっており、必ずしも現在カトリックで定められている用語には従っていない。そのようなわけで、いくつかの訳語に違和感を覚えられる向きもあるかもしれないが、ご寛容いただければ幸いである。

版元から一言

知られざる歴史証言に、日本のいわゆる「抑留所」の実態、歴史的位置づけを他国と比較しながら検証した解説を付した貴重な書。

著者プロフィール

大橋 尚泰  (オオハシ ナオヤス)  (訳・解説

1967年生まれ。早稲田大学仏文科卒。東京都立大学大学院仏文研究科修士課程中退。現フランス語翻訳者。
著書『ミニマムで学ぶフランス語のことわざ』(2017年、クレス出版)、『フランス人の第一次世界大戦―戦時下の手紙は語る』(2018年、えにし書房)。訳書『1932年の大日本帝国―あるフランス人記者の記録』(アンドレ ・ヴィオリス著、2020年、草思社)。解説に、『復刻 アラス戦線へ―第一次世界大戦の日本人カナダ義勇兵』(諸岡幸麿著、解説部分担当、2018年、えにし書房)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。