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来談者のための治療的面接とは
心理臨床の「質」と公認資格を考える
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年6月15日
- 書店発売日
- 2019年6月10日
- 登録日
- 2019年12月20日
- 最終更新日
- 2022年8月1日
紹介
「いのち」の面接
まだ見ぬ来談者のために
この本は,臨床家 増井武士先生による渾身の1冊です。
一つに,心理臨床家として,来談者にベストを尽くすために何が必要なのかを観念的だけではなく,具体的にも考えています。もう一つは,「資格」についてです。答えが出ない心理臨床という仕事に,○×式の試験でよいのか,という疑問から,臨床家の資格について問いかけています。心理臨床の原論というべき本。
本当に来談者のために仕事をしたい方のための1冊です。
神田橋條治先生,序。
目次
序(神田橋條治)
第Ⅰ章 私が歩んできた心理臨床の道
1 日本心理臨床学会の巨大化と私
2 ある企業での仕事と心理臨床の質──内なる資格とその評価
3 大学病院精神療法外来の立ち上げ
第Ⅱ章 スクールカウンセラー制度の導入と心理臨床家の質の低下
1 スクールカウンセラー制度の功罪
2 これまでの臨床心理士の資格は,一体,何だったのだろうか?
3 心理臨床は資格が行うものではありません
第Ⅲ章 資格問題への長年の懸念
1 心理臨床家としての資格は誰が決めるか?
2 医師国家試験との決定的な違い
3 研究業績と臨床の質
4 我々の仕事はサービス業か?
5 内的資格の探求とその評価
第Ⅳ章 公認心理師の試験方法に対する懸念と疑惑
1 試験方法の妥当性についての疑惑
2 心理臨床家の資格を鋳型で決めてよいものか?──「心のうぶ毛」と「鋳型」
3 関係解決型思考と自己完結型思考
4 正解と現場
5 来談者が感じる資格についての重要性
6 質の低下のつけは来談者が払い続けている事実
7 近代合理主義の明と暗
8 本書の願い
9 試験方式の変更の提案
第Ⅴ章 心理臨床における質の低下
1 公認心理師資格にまつわる危機感
2 歴史的背景
3 心理臨床家の仕事の質はどこで決めるか?
4 ここで言う心理臨床の質の低下とは
5 質の低下のありのままの姿の理解
6 組織における質の低下とその知恵
第Ⅵ章 私の治療的面接の原則論
1 治療的面接における日常性の大切さ
2 私という原点に常に戻ること
3 自己自体感と生き物としての面接
4 素直さを失うことと自己自体感の回復
5 対応論
上記内容は本書刊行時のものです。