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パリの小学生とペール・ラシェーズへ(写真物語)
- 初版年月日
- 2017年10月
- 書店発売日
- 2017年10月5日
- 登録日
- 2019年8月8日
- 最終更新日
- 2019年8月8日
紹介
花の都といわれるパリ、そこでは数十年も前からしばしばテロが起こり、小学生もその犠牲になってきました。それでも、日常は続いていきます。この本に主演する小学生の生活も…。
現在、移民の多いパリ20区にある公立小学校―ヴィトゥルーヴ学校―の5年生4人が1グループになって『ペール・ラシェーズへのフーガ』をクラスの中心的存在になって創り出していくのがこの本の内容です。
この学校の一連の教育的実践は、GFEN(新しい教育のフランスグループ)の活動的なメンバーでもあった、フランス国民教育省の視学官ロベール・グロトンの主導で1962年に始まっています。行政官が新教育を率先する姿勢に興味をひかれました。そして、プロジェクトの実現を通して教えるという教育方法であると同時に、両親の活動的な参加と教師・生徒による学校の共同管理に基づいて設立されたことにも共感を覚えました。付け加えると、この学校で実施したPISAテストや卒業生への追跡調査においては良好な結果が得られています。
それで、公立小学校の図画工作専科教諭をしていた私は、この本を翻訳して皆さんにお伝えしたいと思いました。その後、病を得て、出版までに時間が経過してしまったことを、申し訳なく思っています。
初見においては、墓地の暗さが印象的でしたが、数十回の読書に至ってようやく視界が開けてきました。この本は、プロジェクト学習の一環としても、美術・歴史・文明書としても読めますが、読む人の視点や視座によっては、異なる姿を現してくれます。
私は、「mement mori(死を思え)」を実感したゆえに、生が輝きを増す体験をしました。あなたも、自分らしい読み方で新たな発見をしてください。
終わりに、この本を読んでくださっている ―かつて子どもだったあなた、現在子どものあなた―
すべての人にエールを贈ります。”生きてるって、素敵!!”
上記内容は本書刊行時のものです。