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メダンの夕べ エミール・ゾラ(著) - 幻戯書房
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メダンの夕べ (メダンノユウベ) 戦争と女たち (センソウトオンナタチ)

文芸
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発行:幻戯書房
四六変型判
432ページ
定価 3,900 円+税   4,290 円(税込)
ISBN
978-4-86488-333-7   COPY
ISBN 13
9784864883337   COPY
ISBN 10h
4-86488-333-5   COPY
ISBN 10
4864883335   COPY
出版者記号
86488   COPY
Cコード
C0397  
0:一般 3:全集・双書 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2025年10月31日
書店発売日
登録日
2025年9月9日
最終更新日
2025年10月17日
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紹介

戦場、野戦病院、兵舎、総司令部などにおける「現実」を直視し、戦時下の軍人や女たちの生を鮮明に描き出すことによって、戦争美化の言説に抗議の声をあげる――パリ郊外のメダンにあるゾラ宅に集った、モーパッサン、ユイスマンスら6人のフランス自然主義作家が普仏戦争(1870-71)を記録、諷刺した短編小説集。本邦初完訳。

目次

序文
水車小屋の攻防  エミール・ゾラ 
脂肪の塊  ギ・ド・モーパッサン
背囊を背負って  ジョリス゠カルル・ユイスマンス
瀉血  アンリ・セアール
大七事件  レオン・エニック
戦闘のあと  ポール・アレクシ
補遺一 (五十周年記念の再刊に寄せた)レオン・エニックによる序文
補遺二 メダンの夕べ―どのようにしてこの書が作られたか

『メダンの夕べ』年譜
訳者解題

著者プロフィール

エミール・ゾラ  (エミール ゾラ)  (

(Émile Zola 1840–1902)
1840年、パリ生まれ。書店勤務のかたわら執筆を行い、『テレーズ・ラカン』(1867)などを発表。科学と合理主義に基づく姿勢を「自然主義」と呼び、運動を主導した。『ルーゴン゠マッカール叢書』を構想し、『居酒屋』(1877)、『ナナ』(1880)で成功を収める。ほかに『ボヌール・デ・ダム百貨店』(1883)、『ジェルミナール』(1885)、『獣人』(1890)など。全二十巻の叢書完成後、連作『三都市』、『四福音書』の執筆を続けた。晩年にドレフュス事件に介入し、アルフレッド・ドレフュス復権に貢献した。

ギ・ド・モーパッサン  (ギ ド モーパッサン)  (

(Guy de Maupassant 1850–93)
1850年、ノルマンディー地方のトゥールヴィル゠シュル゠アルクに生まれる。役所に勤めながらフローベールの指導のもとに研鑽を積み、1880年に短編「脂肪の塊」で成功を収める。以後、勢力的に活動して多数の中短編を発表、農民や小市民の生態を諷刺的に描いた。短編集に『テリエ館』(1881)、『ミス・ハリエット』(1884)など。長編に『女の一生』(1883)、『ベラミ』(1885)、『モン゠オリオル』(1887)、『ピエールとジャン』(1888)など。『水の上』(1888)などの旅行記も残している。

ジョリス゠カルル・ユイスマンス  (ジョリス カルル ユイスマンス)  (

(Joris-Karl Huysmans 1848–1907)
1848年、パリ生まれ。ボードレールの影響の濃い散文詩集『薬味箱』発表ののち、ゾラの自然主義に傾倒。『マルト』(1876)、『流れのままに』(1882)などを発表する。デカダンスの美学を謳う『さかしま』(1884)で転機を迎え、以後、自然主義から離反してゆく。『彼方』(1891)、『出発』(1895)、『大伽藍』(1898)などにおいて神秘主義や回心のテーマを追求し、自身もカトリックに転向した。絵画批評にも秀で、『現代芸術』(1883)、『ある者たち』(1889)などの評論がある。

アンリ・セアール  (アンリ セアール)  (

(Henry Céard 1851–1924)
1851年、ベルシーに生まれる。ゾラに感銘を受けて親交を結んだ。『メダンの夕べ』(1880)参加ののち、自然主義の理念を追求した『美しい一日』(1881)を発表。小説家としては寡作な一方、ジャーナリストとして活動し、演劇にも関心を寄せた。戯曲に『諦めた人たち』(1889)など。1906年に長編『海辺の売地』を発表。1918年よりアカデミー・ゴンクール会員。

レオン・エニック  (レオン エニック)  (

(Léon Hennique 1850–1935)
1850年、グアドループのバス゠テールに誕生。ゾラを敬愛し、『献身的な女』(1878)、『エベール氏の災難』(1884)などの自然主義小説を発表。のちに『プフ』(1887)、『ある性格』(1889)でより自由な作風を見せた。戯曲に『エステル・ブランデス』(1887)、『アンギャン公の死』(1888)。1900年よりアカデミー・ゴンクール会員(1907‐12年に会長)。

ポール・アレクシ  (ポール アレクシ)  (

(Paul Alexis 1847–1901)
1847年、エクス゠アン゠プロヴァンス生まれ。文学を志してパリに上京、以後、ゾラの親友として自然主義の普及に努める。短編集に『リュシー・ペルグランの最期』(1880)、『愛への欲求』(1885)など、長編に『ムリヨ夫人』(1890)。ジャーナリストとして精力的に活動し、多数の新聞・雑誌に寄稿したほか、アントワーヌの「自由劇場」立ち上げに貢献した。

足立和彦  (アダチ カズヒコ)  (

1976年、京都府生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学、パリ第四大学博士課程修了。現在、名城大学法学部教授。専門はフランス十九世紀文学、とくにモーパッサン。著書に『モーパッサンの修業時代――作家が誕生するとき』(水声社)など。翻訳にアラン・パジェス『フランス自然主義文学』(白水社、文庫クセジュ)、アンリ・トロワイヤ『モーパッサン伝』(水声社)など。

安達孝信  (アダチ タカノブ)  (

1990年、石川県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学、パリ第三大学博士課程修了。現在、名城大学外国語学部准教授。専門はフランス十九世紀文学、とくにゾラ、ユイスマンス。共訳書にミシェル・ウエルベック『ウエルベック発言集』(白水社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。