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堀川 伊藤 正博(著/文) - あるむ
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堀川 (ホリカワ) 歴史と文化の探索 (レキシトブンカノタンサク)

歴史・地理
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発行:あるむ
A5判
408ページ
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-86333-083-2   COPY
ISBN 13
9784863330832   COPY
ISBN 10h
4-86333-083-9   COPY
ISBN 10
4863330839   COPY
出版者記号
86333   COPY
Cコード
C0025  
0:一般 0:単行本 25:地理
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2015年8月13日
最終更新日
2015年8月13日
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紹介

名古屋の堀川には こんな歴史があった!
名古屋城とともに生まれ、街や人々の暮らしに合わせてその姿を変えてきた堀川。用水、舟運、産業、娯楽、災害など堀川の多彩な面を歴史の歩みと読切りの物語にまとめ、写真・図版・脚注を使って読みやすく紹介。[詳細な堀川年表を収載]
「あとがき」より……
堀川文化探索隊が活動を始めてすでに十三年がたった。これまでの活動のなかでの見聞をもとに、堀川が歩んできた歴史と周辺におけるエピソード等をまとめてみた。その過程で、まさに堀川の歴史は名古屋の歴史であり、名古屋の歴史は堀川の歴史であると、一層強く感じるようになった。第Ⅰ部・歴史編は今回新たに書き下ろし、時の流れとともにその時代の激浪に翻弄され変貌してゆく堀川の姿を見つめてみた。第Ⅱ部の文化探索編は毎月おこなっている探索隊の活動の際に配布したレジュメを再編集し、上流から水の流れにしたがって下りながら、沿川での出来事を一話読切りの物語として紹介している。

目次

堀川の橋と街の略図

●第Ⅰ部 堀川の歴史1

*江戸時代の堀川3
堀川の開削3
築城と堀川3 自然河川はあったのか5
どのような規模の工事だったのか10
堀川はいつ開削されたのか12
堀川七橋21
五條橋22 中橋23 伝馬橋23 納屋橋25
日置橋27 古渡橋28 尾頭橋29
河岸の姿30
町屋は堀川岸に30 納屋橋下流の官庁街31
白鳥の御船蔵32 白鳥御材木場33
堀川の支流33
紫川34 七志水川34 江川からの流れ35
笈瀬川からの流れ36
御普請総奉行 福島正則38
御用水の開削44
お城の危機44 庄内川の水をお堀へ46
堤の松並木48
大幸川の堀川接続49
伊勢湾台風にも匹敵する大水害49
大幸川を笈瀬川から堀川へ50
堀川の維持管理53
通航を取り締まる 御船御番所53
水深の維持と石垣護岸への改修57
海へ延びる堀川59
名古屋の大動脈 堀川61
府下第一の用川61
堀川で運ばれた米 堀川端の藩蔵63
米商人の繁栄64
堀川で運ばれた木材 藩をうるおした木曽材65
堀川で運ばれた肥料 年間一四万両の五十集・干鰯67
東岸は材木の町、西岸は蔵の町69
輸送能力の限界に達した堀川69
堀川と人々の暮らし71
堀川での祭礼71 殿様・お姫様の船遊び72
庶民の船遊び73 堀川の釣り74
桜の名所 堀川76
武士は堀川で水練 殿様は……77
安政の東海・東南海大地震79

*明治の堀川83
疲弊した住民たち83
明治維新後の名古屋83 士族の困窮86
農民の困窮87 商人の困窮88
黒川の開削89
黒川開削工事92 熱田港の整備94
新木津用水の拡幅95
犬山と名古屋を結ぶ舟がゆく97
大きな足跡 黒川治愿99
堀川の支流102
古川の流入102
三階橋の南で庄内用水・御用水などが分流104
新たな息吹 産業の勃興105
輸送路としての堀川113
南からの輸送113 北からの輸送115
熱田港の輸送116
外航船との連絡路 四日市航路を開け116
航路の維持と限界 名古屋港の築造119
堀切筋の拡幅 賑わいは伝馬橋から納屋橋へ121
堀川端で競い合う 倉庫業の発達124
堀川の維持管理126
維持は地元住民から県へ126
混雑する堀川 輸送路確保と公共物揚場の整備127
浚渫が最大の課題130
堀川にも大きな被害 濃尾地震133
元杁樋門・矢田川伏越の改築134
新運河の開削136
熱田運河(姥子川運河)の開削136 新堀川の開削137
憩いの場は下流へ141

*大正の堀川145
発展した名古屋の玄関口 納屋橋145
堀川が正式名称 法による管理が始まる151
木材の川 堀川へ156
水面を埋め尽くす筏156 貯木場の整備158
高まる堀川改修の機運162 消えた 中島164
汚濁が進む堀川166
幻の大中川運河計画168
運河網計画169

*昭和の堀川171
中川運河 開削171
昭和の堀川大改修176
堀川 開削以来の大改修176 堀川口の改修178
黒川の改修 新市街地の水害を減らせ179
堀川などの汚れと浄化182
悪臭を発散し汚滓を浮流する堀川・新堀川182
日本初の新処理方式 堀留・熱田下水処理場の建設183
中川運河も急激に汚濁184
河川浄化の取り組みが始まる185
軍需産業の町 名古屋へ187
消された地図と焦土になった名古屋189
復興への道192
飢餓からの脱出 巨大井戸の掘削192
港と運河の一体的な運用 名古屋港管理組合設立194
伊勢湾台風来襲196
想像を絶する 水また水……堀川も破堤196
堀川口防潮水門の建設199
繁栄する名古屋と汚れゆく堀川200
ドブの堀川 浄化対策が始まる202
名城下水処理場の建設と拡充203
ヘドロの浚渫203
木曽川からの導水調査・庄内川からの導水実験204
水面清掃・浄化実験・啓発活動204
水質の改善と足踏み205
艀と筏 興隆から衰退へ206
木材業 繁栄から衰退へ211
飛躍をめざして 西部木材港への移転214
原木が輸入できない 時代の急激な変化215
舟運の終焉……堀川の再整備218

*平成の堀川223
新たな時代に向けて…堀川の改修始まる223
浄化をめざして さまざまな取り組み226
堀川を再び 立ち上がる人々229
堀川を愛し浄化に取り組む人々230

●第Ⅱ部 堀川文化探索235

*水分橋から猿投橋236
少しでも多くの水を、少しでもきれいな水を 庄内用水頭首工236
明治の技術を伝える産業遺産 庄内用水元杁樋門239
水害に泣いた輪中242
三階橋に農民集結 理不尽な地租は呑めぬ245
川の下を流れる川を舟が行く 矢田川伏越247
子どもたちの歓声が聞こえる 天然プール251
名古屋の農業をささえた 庄内用水252
マダム貞奴の川上絹布255
散策路として復活 御用水跡街園257
御用水・黒川沿いの染色工業地帯258

*猿投橋から朝日橋259
小さな橋に大きな名前 黒川橋と稲置街道259
一シーズンで六十万本の氷 べか舟が運んだ荷物263
日本有数の製糸工場 原名古屋製糸所265
吹上御苑のモデル 御深井の庭270
お堀端の病院 好生館病院跡274
小舟町鷹匠町と片かげり 鷹匠橋276
個性ある商店街 美濃街道界隈279

*朝日橋から納屋橋281
花の名古屋の碁盤割281
船源邸と鬼頭邸 碁盤割の町家284
緋牡丹博徒お竜 五條橋を渡る286
白壁・石垣の続く道 四間道288
名古屋商人の繁栄 大船町292
メインストリートの伝馬橋筋294
堀川端の肥料商 野尻理右衛門296
生まれが違う 錦通298

*納屋橋から尾頭橋300
五万人以上が押し寄せた 納屋橋渡り初め300
世界は我が市場なり 旧加藤商会ビル303
佐屋街道への近道 柳街道305
キリシタンの悲哀 堀川の長屋306
天王崎の洲崎神社 八角堂と愛知医学校308
大久保利通暗殺未遂と名古屋電燈311
紫川にはまる 大須旭廓314
戦前からの唯一の飾り板 岩井橋316
桃と桜が色を競う 堀川 317
宝珠の火、万世不変 日置橋319
名古屋のロンドン塔 松重閘門320
合板の発祥地 名古屋321
名古屋で最初に発達した近代産業 紡績業324
堀川端わらべ歌と森の台地 古渡・金山328

*尾頭橋から七里渡331
くもる日の海をいとひて 佐屋路の道標331
船乗守護の住吉神社 文人墨客の沢の観音334
男踏歌の列がゆく 熱田神宮337
冨士の白雪朝日に解て 本遠寺342
中島のセメント工場と名古屋の公害第一号344
嗚呼六月九日 愛知時計347
シーボルトと圭介の出会い 七里の渡し351

●第Ⅲ部 堀川年表355

主な参考文献391

著者プロフィール

伊藤 正博  (イトウ マサヒロ)  (著/文

伊藤 正博:1949年 名古屋市生まれ。日本大学法学部卒業。郷土史研究科・堀川文化探索隊会員。名古屋開府とともに開削された堀川が、城下町の生活と産業都市を支え変貌してきた歴史を調査研究。あわせて堀川の魅力を伝え、再生を願って語り部としても活動している。著書に『CDーROM版堀川ミュージアム』(共著)『北区・歴史と文化探索トリップ』(共著)がある。

沢井 鈴一  (サワイ スズイチ)  (著/文

沢井 鈴一:1939年 愛知県春日井市生まれ。明治大学文学部卒業。堀川文化探索隊代表。著書に『浮世絵は愉しい』『伝えたい ときめきを共有する教育』『堀川端ものがたりの散歩みち』『花の名古屋の碁盤割』『名古屋の街道をゆく』『名古屋大須ものがたり』などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。