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ピアジェ入門 活動と構成
子どもと学者の認識の起源について
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年1月
- 書店発売日
- 2021年1月22日
- 登録日
- 2020年12月25日
- 最終更新日
- 2023年12月26日
紹介
ジャン・ピアジェは20世紀屈指の偉大な心理学者とされる。発達心理学・発生的認識論で画期的な研究を行い、現在もピアジェの提示した基礎概念や研究法は、これらの領域では根本的に重要なものであり続けている。そのピアジェの生誕100年を祝して、1996年にジュネーブで展示会が開催された。展示会は、ピアジェの生涯とその業績について、明確で簡潔な展望を試みるものであった。この展示会の内容を伝え、さらに読者がピアジェについての知識を深めてゆく手引きとなるように作成されたのが、本書である。
そのような由来をもつため、本書は、ピアジェとはいかなる人か、その人となりと功績を示すとともに、ピアジェ独特の考え方や主な研究成果について一般の読者にもわかるように要領よく紹介するものとなっている。また、さらに一歩踏込んで、ピアジェの発達心理学や教育学での貢献に展望を与えつつ、発展的話題を提供する章も含んでいる。
目次
翻訳者 序文
まえがき
第1章 ジャン・ピアジェ その人柄と業績
1. 進化の旗印のもとに
2. ピアジェの学問的進化:学者としての生涯
3. ピアジェの業績の進化:不変のテーマと常に新しい発見
4. ピアジェによる、誕生から成人になるまでの知的発達
第1章の解説
第2章 活動と構成
1. 最初の一歩
2. 保存
3. 因果的説明
4. 数の構成
5. 空間の構成
6. 活動と構成、仮のエピローグ
第2章の解説
第3章 考えるときに頭の中で何が起こっているか?
1. ピアジェと子どもの表象の分析
2. 心の理論についての現在の研究
3. 心理学者による描画の研究
4. 子どもたちから見た心の働き
5. 心理学者としての子ども
第3章の解説
第4章 観察下の活動的な子ども
1. 観察下の活動的な子ども
2. 世界征服のための教育的近代性とは?
3. ピアジェは教育学者か?
第4章の解説
概略的な書誌情報
解説
解説1 ピアジェの国際教育局における活動
解説2 ユネスコ機関紙≪プロスペクト(Prospects)≫の発行
解説3 発生的認識論国際センターと研究紀要EEGの発行
解説4 ピアジェ研究の入門書
翻訳者あとがき
事項索引
人名索引
訳者紹介
前書きなど
ジュネーブで組織され、一般市民に向けて開催された、ジャン・ピアジェ生誕100年祭の展示会は、4つの部門から成っている[本書は、それに対応した形での4章構成となっている]。
1. ジャン・ピアジェ、その人柄と業績
2. 活動と構成
3. 考えるときに頭の中で何が起こっているか?
4. 観察下の活動的な子ども
第1部[=第1章]は、偉大な学者ジャン・ピアジェの生涯とその業績について、明確で簡潔な展望を試みるものである。第2部[=第2章]は、ピアジェが子どもの心理学的発達をどう見ていたかに、光をあてるものである。第3部[=第3章]は、子どもが思考をどのようなものだと思っているかについて述べている。最後に第4部[=第4章]は、≪活動主義学校≫の枠組みにおいて、また、世界の様々な文化の中に見られる教育の諸概念と比較をする中で、ピアジェの思想の教育学的応用について考察している。
この本は、この展示会の系統的で網羅的な目録とはなっていない。この書籍の目的は、むしろ読者に展示会の大きなテーマについての統合的視点を与え、また読者の望むままにさらに知識を深められるようにすることで、展示会を補足することである。
展示会の各部門[つまり本書の各章]のために提供されたテクストは、それぞれの中心概念を取り上げ、展示会に出展された主要な図的資料によって飾られている。部門ごとに、ある部分に特に関心をもった読者が参照できるように、著作の文献目録が示されている。英語による要約が、4つの部門のそれぞれについて作成されている[本書では省略]。
エルヴェ・プラトウ(Hervé Platteaux)
版元から一言
ジャン・ピアジェとは、20世紀の偉大な心理学者とされていますが、一般にはまだまだ知られていません。
本書が幅広い読者に読まれ、ピアジェについて知っていただくとともに、子どもの心や教育、その子どもを取り巻く環境や社会について考えるヒントとして読んで欲しい一冊となっています。
上記内容は本書刊行時のものです。