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中井正一再考
集団/身体/言語活動
発行:青灯社
四六判
246ページ
上製
価格
2,700円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2024年9月20日
- 登録日
- 2024年8月22日
- 最終更新日
- 2024年9月20日
紹介
多彩な対象に美を見出す稀有なる美学者。
代表作「委員会の論理」にいたるその思想を再構成する。
【中井正一】とは?
◆ 反ファシズムをとなえ、戦前戦後の進歩的文化人を中心に広く影響をのこす。
◇ 機械、映画、スポーツや言語活動等、あらゆるものを美的観点から論じた。
◆ 主観の解体と集団的知覚など、現代のメディア論にも通じるテーマを展開。
◇ 代表作『委員会の論理』(1936)は「メディア学の古典」として読み継がれる。
著者は日本とフランスでメディア・コミュニケーション論を研究。
その26年間にわたる研究の記録から再構成された、中井正一論の集大成の書。
目次
第一章 中井正一再考──集団的思惟の機構について
第二章 中井正一における集団的コミュニケーションの観念
第三章 集団/身体/言語活動
第四章 中井正一の言語活動論をいかに読むか
第五章 中井正一と概念の問題
第六章 中井正一における〈性格〉論の諸相
第七章 集団的思考と危機──三○年代の中井正一と分裂するディア・ロゴス
前書きなど
中井は美学者を自認していたが、しかし特異な美学者であった。既存の芸術観が芸術と機械を対立させていたのに対し、中井は機械のもつ美を論じてみせた。そして映画の価値が今日のようには確立されてはおらず、ようやく芸術として認知されつつあった時代、彼は色彩映画の実験に関わり、映画を積極的に論じている。中井はまた、スポーツや探偵小説、さらには新聞も美的観点から論じている。極めて多彩な彼の研究で共通するのは、芸術から逸脱するものを排除せず、むしろそれらを挺子にして独自の美学を模索する姿勢である。
(第一章より)
上記内容は本書刊行時のものです。