書店員向け情報 HELP
ジョイスの挑戦
初版
- 初版年月日
- 2022年2月2日
- 書店発売日
- 2022年2月18日
- 登録日
- 2022年1月28日
- 最終更新日
- 2022年2月15日
書評掲載情報
2022-05-21 | 日本経済新聞 朝刊 |
MORE | |
LESS |
紹介
◆1922年2月2日、ジョイス40歳の誕生日に『ユリシーズ』は出版された。最新研究を踏まえた7つの精選された論考により、世界文学の金字塔を気鋭の研究者が読み解く。植民地主義・文化・教育・世界大戦との関わりなど、ダブリンを舞台に新たな地平が開かれる。作品の構造・背景を知るための初心者向け27のコラムも充実。
◆ジョイスほどにダブリンを愛し、街路の隅々までを精細に書き遺した作家はいない。ヨーロッパの西の果ての国の都市での、人びとの日常と出来事のたった一日の記述。作者だけでなく、何人もの登場人物が、今も確かにそこにうごき存在している。《世界と世紀の創生》でもあるような「ふしぎな規模」の実験文学を読み解く。
目次
【主な目次】まえがき(吉川信)/序にかえて――『ユリシーズ』とアイルランド自由国の誕生(横内一雄)/ジョイス『ユリシーズ』――各挿話のあらすじと解釈のポイント(各章執筆者分担)/第一章 手紙を読む/読まないブルームを読む――『ユリシーズ』の手引きとしての手紙(小林広直)/第二章 階級の授業――『ユリシーズ』第二挿話における植民地教育と社会的分断(田多良俊樹)/第三章 第四挿話と腎臓を食らう男(桃尾美佳)/第四章 『ユリシーズ』と動物の痛み――レオポルド・ブルームの優しさについて(南谷奉良)/第五章 「セイレン」・喫煙(スモーキング)・誘惑(セダクション)(平繁佳織)/第六章 泥、肉、糞――戦時小説としての『ユリシーズ』(横内一雄)/第七章 パラドクシスト・スティーヴンのシェイクスピア論――重力、今、可能態の詩学(金井嘉彦)/附編 『ユリシーズ』を読むための二十七項(各章執筆者+コラム執筆者[戸田勉・新井智也・湯田かよこ岩下いずみ・河原真也・田中恵理・山田久美子])/フォトエッセイ[各章末]/あとがき(金井嘉彦)/執筆者紹介/索引
上記内容は本書刊行時のものです。