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実験音楽
1970年から現代まで
- 出版社在庫情報
- 不明
- 書店発売日
- 2026年1月24日
- 登録日
- 2025年12月5日
- 最終更新日
- 2026年1月9日
紹介
総作品数700超。実験音楽の歴史を新たに描く野心的大作。
ジョン・ケージ、クリスチャン・ウォルフ、アルヴィン・ルシエから
大友良英、クリスチャン・マークレー、マンフレッド・ヴェルダー、
ヴァンデルヴァイザー以降の現代を生きるアーティストたちまで、
半世紀にわたる実験音楽の営みを500名を超える作家とその作品から見通す。
科学、数学、歴史、哲学、視覚芸術、インスタレーション、
ソーシャリー・エンゲイジド・アート、テクノロジー、環境保護活動……
あらゆる領域を侵食し続ける「音楽」の全貌。
本書は、現代における実験音楽を、過去の一時的な運動ではなく、いまなお広がり続けている音への多様なアプローチとして捉え直す一冊である。
実験音楽とは、特定の響きや様式によって定義されるものではなく、探究すること、不確実性を引き受けること、
そして新しい発見へと開かれた「姿勢」そのものなのだということが、本書を通して浮かび上がってくる。
構成は時系列や技法別ではなく、「共鳴」「和声」「オブジェ」「かたち」「知覚」「言語」「相互作用」「場所」「歴史」といった主題ごとに展開される。
さまざまな実践を振り返りながら音楽を「つくること」「聴くこと」が、どのように問い直され、更新されてきたのかを描き出していく。
名著として名高いマイケル・ナイマン『実験音楽──ケージとその後』の「続編のようなもの」として書かれた、実験音楽の現在地を示す、待望のガイドブック。
言及されるアーティスト(一部)
赤間涼子、アストロ・ツイン、足立智美、アニア・ロックウッド、アラン・ラム、アルヴィン・ルシエ、アントワン・ボイガー、池田亮司、ウォルター・ツィンマーマン、宇波拓、エヴァン・ジョンソン、エメカ・オグボー、エリック・カールソン、エレナ・ビゼルナ、大友良英、カサンドラ・ミラー、カールステン・ニコライ、キース・ロウ、クリスチャン・ウォルフ、クリスチャン・マークレー、クリスティーナ・クービッシュ、クリス・ワトソン、小杉武久、ゴードン・ムンマ、Sachiko M、佐藤実、サラ・ヒューズ、ジェイソン・カーン、ジェームズ・サンダース、ジェニファー・ウォルシュ、ジャン゠リュック・ギオネ、ジョン・ケージ、ジョン・ゾーン、ジョン・ルリー、杉本拓、鈴木昭男、ステファン・トゥート、スティーヴン・コーンフォード、スティーヴン・チェイス、セルジュ・バグダサリアンズ、チヨコ・スラブニクス、角田俊也、デイヴィッド・ダン、デイヴィッド・チュードア、刀根康尚、トム・ジョンソン、中村としまる、ニコラス・コリンズ、ノミ・エプスタイン、パトリック・ファーマー、ピエール・シェフェール、ピーター・キュザック、ヒルデガルト・ヴェステルカンプ、フィル・ニブロック、フランシスコ・ロペス、ペーター・アブリンガー、ヘンリー・フリント、ポーリン・オリヴェロス、ポール・デマリニス、マイケル・ウィンター、マイケル・パーソンズ、マイケル・ピサロ、マーカス・カイザー、マックス・ニューハウス、マルコム・ゴールドスタイン、マンフレッド・ヴェルダー、メレディス・モンク、モートン・フェルドマン、ヤナ・ヴィンデレン、ヤープ・ブロンク、ヤン・ジュン、ユルク・フライ、ヨシ・ワダ、リチャード・シャルティエ、リー・パターソン、ロードリ・デイヴィス、ロバート・アシュリー、ローレンス・イングリッシュ、ローレンス・クレーン、ワジム・カラシコフ……
目次
謝辞
第一章 実験音楽を定義する
I 序
II 不確定性
III 沈黙
第二章 科学的アプローチ
I 科学的発見の役割
II 和声的関係
III 数による演奏
IV つくりながら学ぶ
V 隠された音を見出す
第三章 物質性・身体性
I 演奏の身体性
II 共鳴する空間
III 楽器としてのオブジェ
IV かたちから音へ
第四章 知覚
I 聞き手の位置
II 時間の知覚
第五章 情報、言語、相互作用
I 音響情報の操作
II 生物の音
III 言語
IV 相互作用
第六章 場所と時間
I マッピング
II サイト・スペシフィックな作品
III 歴史
実験音楽の支援ネットワーク
原註
訳註
索引
前書きなど
この本は、作品相互の本質的な関連においてとらえられるように構成されている。私はこの本がこの分野を完全にとらえきれているとも、あるいは読者がそれについての知識を完全に得られるとも主張はしない。しかし私は、実験音楽の広さ、豊かさ、可能性が、私がこの執筆を始めるまえに理解していたより、幾何級数的に大きくなっていることを認識している。この地図を拡張し、より詳細にする方法があることはまちがいないのだ。
この本について私には希望がもうひとつある。それはこの本が創造のための刺激、つまり音をあつかう多くのさまざまな思考に寄与することである。私はひとりの作曲家として実験音楽の世界に入り、実験音楽の現在とはなにかを見出す切迫さをおおいに感じながら大学院を出た。簡単な答えを得ることはできなかったし、この本がその答えとなるとも思っていない。だが私は、以前には関係づけられていなかった作品のあいだに多くの線を結ぶことができた。こういった関係づけから実験音楽について考えることによって新鮮なアイデアが多く生まれたのだが、それが他者にとっても同様のことをもたらすことを私は望む。
──本書「第一章 実験音楽を定義する」より抜粋
上記内容は本書刊行時のものです。
