版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
ホワイトカラーの生産性はなぜ低いのか 村田聡一郎(著) - プレジデント社
..
【利用不可】

ホワイトカラーの生産性はなぜ低いのか (ホワイトカラーノセイサンセイハナゼヒクイノカ) 日本型BPR2.0

このエントリーをはてなブックマークに追加
四六判
272ページ
定価 1,600 円+税   1,760 円(税込)
ISBN
978-4-8334-5245-8   COPY
ISBN 13
9784833452458   COPY
ISBN 10h
4-8334-5245-6   COPY
ISBN 10
4833452456   COPY
出版者記号
8334   COPY
Cコード
C0034  
0:一般 0:単行本 34:経営
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2024年1月24日
最終更新日
2024年6月1日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

工場は少人数で回せるようになったのに、売上に比例して事務職は増え続けているのは、なぜなのか。
複数の部門システムが個別に管理され、情報一元化のために膨大な労力を割かなくてはいけないのはなぜなのか――?

トヨタ生産方式に代表されるカイゼンによって、ブルーカラーの現場では生産性アップが進んでいるのに対し、ホワイトカラー業務の生産性は、思うように改善されていない。
なぜ、日本企業のホワイトカラー業務は効率が悪く、生産性が低いのか。
その理由は、多くの日本企業、とくに経営者や上級管理職が、「ホワイトカラーの生産性を高める方法」を知らないことにある。

ブルーカラー業務に求められるのは、一定の品質のモノを大量に生み出すことであり、業務の一部を機械化するなどして、生産性が劇的にアップした。
ところがホワイトカラー業務では、そうはいかない……。

本書ではホワイトカラー業務の特性を読み解きながら、生産性が低い理由と、そこから脱却するための手法、そして、組織全体を成長させ、変革させるためのアプローチを解説する。

「食い入るように読みました。まさに書かれている通りのことが弊社内でも起きている」
「現場のカイゼンでは改善できないこともある、と常々感じてきたのでモヤモヤが晴れた」
「失われた25年とは管理職が自己の能力向上を怠り、忖度がはびこり、若手の成長のボトルネックになってきた期間」
「ワンファクト・ワンプレイス・リアルタイムこそが要だと実感した」
「DXという言葉の中に埋まっている本質を見せていただいたように感じられた」
などなど、反響続々!!

Chapter 1 生産性のカギは「人間性の尊重」
Chapter 2 日本の置かれた現状
Chapter 3 ホワイトカラーの生産性革命とは
Chapter 4 部分最適vs全体最適
Chapter 5 ホワイトカラー業務の本質
Chapter 6 現場主導のカイゼンによる生産性アップの限界
Chapter 7 日本型BPR 2.0=変革の仕組み化

※本書では、ブルーカラーとホワイトカラーは単なる職種の違いとして表記しており、どちらかが上で、どちらかが下だという見方はしていない。

目次

Chapter 1
■生産性のカギは「人間性の尊重」
Aさんの話(40代女性、工場ライン作業者)/現場力とカイゼンこそが日本の強み/トヨタ生産方式とは/ジャスト・イン・タイム/自働化/少人化/豊田章男氏の解釈/TPSの根幹は「人間性の尊重」/厳しいWIN-WIN/ドラッカーの洞察/ではホワイトカラー職場は?

Chapter2
■日本の置かれた現状
Bさんの話(30代、IT企業勤務)/「横這い」ニッポン/デジタルが引き起こした生産性革命/グレーゾーン業務を放置/サボっているのは管理監督者

Chapter3
■ホワイトカラーの生産性革命とは
Cさんの話(28歳、経理部門)/「デジタル」の対語は「フィジカル」/デジタルのコスト構造:差分コストは事実上ゼロ/優劣の話ではない/ブルーカラーとホワイトカラー/現代のホワイトカラーはデジタルワーカー/デジタルによる能力拡張①:個人レベル/定型処理の価値がゼロになった/そもそも「企業」とは何か/優れた企業はプロセスを高度化していく仕組みを持つ/デジタルによる能力拡張②:組織・企業レベル/Excelバケツリレーの解消/ソフトウェア化=機械化/ヒトにやらせてはいけない業務

Chapter4
■部分最適vs全体最適
Dさんの話(27歳、入社4年目)/全体最適だけが重要/部分最適の積み上げ=全体最適ではない/日本で大発達した「部門システム」の功罪/初めから全体最適を目指した欧米企業/ホワイトカラーも「ジャスト・イン・タイム」に/日本企業のERP導入例

Chapter5
■ホワイトカラー業務の本質
Eさんの話(35歳、プロジェクトリーダー)
1.業務で何を扱うか
_ブルーカラーが扱うのは「モノ」/ホワイトカラーが扱うのは「情報」
2.情報を作る「作業量」と「価値」は比例しない
_情報の価値は常に相対的である/価値ゼロの情報を見分ける4つの問い/一生懸命に、丁寧にやるだけではいけない
3.曖昧な「定型」と「非定型」の境目
_定型化/機械化/ソフトウェア化/ホワイトカラー業務が定型化されない6つの理由
4.「見える化」がしにくい
_Column ホワイトカラーはシロアリ?

Chapter6
■現場主導のカイゼンによる生産性アップの限界
Fさんの話(30代、企画部門)/そもそも生産性とは? 「生産性を上げる」とは?/少人化しない限り、労働生産性は上がらない
1.改善した分、他の作業をしてしまう
_莫大なグレーゾーン業務
2.現場は「増やす」ことはできても「やめる」ことができない
_カイゼンの2つの鉄則/トップダウンの改善活動/上が「やめていい」と言ってやる例/経営者の「働かせ方」が間違っている/欧米企業は以前からそうしている
Column 「3%のコストダウンは難しいが、3割ならばすぐにできる」

Chapter7
■日本型BPR 2.0=変革の仕組み化
Sさんの話(52歳、執行役員 業務変革本部長)
1.「経営のしくみ」が時代遅れになっていると自覚する
_人は城、人は石垣、人は堀?/デジタル時代のオペレーショナル・エクセレンス
2.北極星を明示し、明確に紐付ける
_北極星とは錦の御旗/ブラックボックスから経営アルゴリズムへ
3.組織:専任組織を設け、「五位一体」で推進する
_プロジェクトではなく永続組織/「事業」と「組織能力」を分けて考える/CEO直轄で部門の利害を排除/組織能力の5つの要素/必ず専任/欧米ではごく一般的
4.システム:全社デジタル基盤を導入する
_ワンファクト・ワンプレイス・リアルタイムとは/シンプルなクラウドERP+F2S
5.プロセス:ホワイトカラーから定型業務を剥がす
_(1)「定型」業務/(2)「部分的に定型化できる非定型」業務/定型化するというトップの決断と、その成果/(3)「非定型」業務
6.ヒト(意識改革):グレーゾーン業務をやめさせる
_日本型雇用慣行の弊害
7.データ:全体最適を見据えたカイゼン2.0への昇華を
_カイゼン2.0へ/ニッポンの未来を創る、現在のそして未来を担うリーダーたちへ

■筆者あとがき 日本企業で働くすべての方に

著者プロフィール

村田聡一郎  (ムラタソウイチロウ)  (

SAPジャパン株式会社 カスタマー・アドバイザリー統括本部 コーポレート・トランスフォーメーションディレクター。
1969年神奈川県生まれ。外資系IT企業、スタートアップを経て、2011年SAPジャパン入社。顧客の企業変革(コーポレート・トランスフォーメーション)に伴走する。著書『Why Digital Matters?“なぜ”デジタルなのか』(プレジデント社)、寄稿「ヒトではなく、電子を走らせろ。電子は疲れない」(『一橋ビジネスレビュー』2020年秋号所収)など。海外事例にも精通し、DXやカイゼンをテーマにした講演多数。COO養成塾 事務局長。白山工業株式会社 社外取締役。「合い積みネット」共同創業者。米国Rice UniversityにてMBA取得。

上記内容は本書刊行時のものです。