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チベット仏教の世界 永沢 哲(著/文 | 編集) - 法藏館
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書店員向け情報

チベット仏教の世界

哲学・宗教
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発行:法藏館
A5判
厚さ39mm
重さ 1003g
900ページ
定価 3,500円+税
ISBN
978-4-8318-6390-4   COPY
ISBN 13
9784831863904   COPY
ISBN 10h
4-8318-6390-4   COPY
ISBN 10
4831863904   COPY
出版者記号
8318   COPY
Cコード
C1015
教養 単行本 仏教
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年6月15日
書店発売日
登録日
2021年4月22日
最終更新日
2021年5月27日
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紹介

●現代日本を代表するチベット仏教の研究者であり、自らも修行者である永沢哲氏(宗教人類学、上智大学グリーフケア研究所客員准教授)の編著による、チベット仏教を知るための決定版である。
●特筆すべきは、本書の多彩な執筆陣は、いずれも自らがチベット仏教の修行を実践していること。
●本書の刊行の背景にあるのは、世界が過剰なグローバリズムに進むなか、コロナ禍により大きな転換点を迎えた現代において、人類の行く末を選択するにあたって、宗教は重要な役割を持つという時代的な要請である。
●チベットは、2500年前に誕生し、アジア全土に広がった仏教の全体を移植し、発展させた。チベット仏教は、長い歴史の中で発展、成長した人類の叡智である仏教の哲学、心の技法(修行)を持っている。そして、その知恵は現在、世界に向かって大きく広がろうとしている。
●本書は、チベット仏教の現在を、その特徴である顕教と密教を縦軸に、思想、修行、社会的展開を横軸に、各相から紹介を試みる。
●編著者の永沢哲氏が2016年にサンガより刊行した『チベット仏教(サンガジャパンVol.24)』は現在の姿と各派、近現代の人物に焦点をあてた。
本作では、深く踏み込んで、顕教の教えと技法、密教の教えと技法(その多くの精髄は、詩の形で表されている)、そして伝承の要の一つである経典の翻訳に焦点を当てた。
加えて本作では、現在の社会における社会参加の姿と宗教的な核をもった事業を具体的事例とともに紹介。
また、伝統的な修行による境地と科学的な知見とが統合するプロセスにある現在の最新研究もわかりやすく解説する。
●本書は、学術的な最新研究の成果を凝縮した、チベット仏教の現在を深く知るための必須の一冊である。
●本書が既存のチベット仏教の書籍とは違う、8つの特徴的な点を挙げる。
1.今までと違ったチベット仏教の本を目指している。
2.従来密教のイメージとして語られてきたマンダラや儀式といった、その表層的ではなく、密教の核心に迫っている。
3.顕教から密教へのプロセスが可視化されている。
4.未来に向かって行われているチベット大蔵経の多言語への翻訳や、モンテッソ―リ教育と仏教の知恵を融合した新しい教育など、現代の動きを伝えている。
5.慈悲と菩提心と密教のつながりを災害の対応を通して考察している。
6.死の問題を正面から扱っている。
7.チベット仏教を支えてきたのは、有名な高僧―「リンポチェ」―だけではないことを伝えている。高度の密教の修行をつうじて、悟りを完成する人々の多くは、無名の行者たちである。表紙を飾る尼僧の姿は、そのことを象徴している。
8.本書を読み進めることで、チベットだけではなく、仏教全体の大きな営みを見ることができる。個々の人々が、じぶんの内面に向かいながら、助け合って生きることが、仏教の本質である。それが本書の底流に流れる基調音である。

目次

序文 永沢 哲 
チベット全図
【対談】ヒマラヤ仏教――テーラワーダとチベット/井上ウィマラ×永沢 哲

【顕教】
出離・菩提心・空性・仏性・極楽――顕教の道/永沢 哲 
ロジョンの歴史と実践のエッセンス 三浦順子 
チェゴムパ・シェラプ・ドルジェとテンポ・テルトン・シェラプ・ウーセルの伝記/井之元秀昭 
二諦を明瞭にする燈明――カキョン・ナムカ・タク編チェゴムパ・シェラプ・ドルジェ教戒コレクション『メンガク・リンポチェ・プンパ』第四章、およびテンポ・テルトン・シェラプ・ウーセル全集より/井之元秀昭
チベットの般若心経――ランサルトルワとマントラ/現銀谷史明 
アミダの名は忘れないで――チベットの極楽信仰/中沢 中 
チベットにおける如来蔵思想の展開/加納和雄 
「四つの執着から離れる」サチェン・クンガー・ニンポ、教えと戒めの詞 タクパ・ギャルツェン、解説 クンガー・レクリン/訳 クンガ・テンパ  
アティシャの『菩提道灯論』とラムリム(道次第)/望月海慧

【密教】
移植と創造――チベット密教総説/永沢 哲
【インタビュー】「ヤチェンガルと虹の身体――行者たちの浄土」ラマ・ウゲン/聞き手 永沢 哲
「福徳ある心の甘露――コルデー・イェルメーという見解の要旨」ガトン・ガワン・レクパ/訳・解説 クンガ・テンパ  
カルマパ三世ランジュン・ドルジェのマハームドラーと仏性論/槇殿伴子 
ブッダの独り子――ヴァジラ・プラーヘとゾクチェン/永沢 哲
青空の心――ゾクチェン経典の世界/永沢 哲
ゾクチェン経典『アティ』入門――驚くほど明解な瞑想マニュアルの歴史と教え/箱寺孝彦
経典『自然なる三身の現出』より 本然の境地への導き入れ/箱寺孝彦 
インド・チベット仏教におけるマンダラについて――ブッダグフヤ著『マンダラに関する教説の綱要』を起点として/種村隆元
行者たちの祈り/永沢 哲
ダライ・ラマ七世の詩 「中観の見解の教え・四念住の歌」/齋藤保高 
マハームドラーの歌――カギュ派の口伝/永沢 哲 

【現代チベット仏教の諸相】
◎仏典翻訳
経典の英訳について ゾンサル・ケンツェ・リンポチェの提言―さまざまな談話から/ゾンサル・ケンツェ・リンポチェ
チベットにおける仏典翻訳の初期の一例/齋藤直樹
仮面の翻訳師たち/石川美惠

◎慈悲と科学
医療における慈悲とウェルビーイング――Compassion and Wellbeing in Healthcare/バリー・カーズィン
コンパッション瞑想の心理・神経メカニズム/藤野正寛
仏教国ブータンのCOVID-19対策/坂本龍太 
チベットの法王から、世界の精神的指導者に/長田幸康 

◎災害と仏教:慈悲と授記
【インタビュー】「震災と仏教――ネパール大地震救援記」パクチョク・リンポチェ/聞き手 永沢 哲  
祈りと授記/永沢 哲 
女神たちの争乱――COVID-19とチベット仏教/永沢 哲 

◎死の技法と現代科学
【インタビュー】「トゥクタム――死のサマーディ」テンジン・ウセル/聞き手 永沢 哲
極楽へ――チベットの往生容儀/永沢 哲 
トゥクタムと死の光明――カルマ・チャクメのトゥクタム論/永沢 哲
『チベットの死者の書』と脳科学/永沢 哲 

◎気づきの教育とチベット文化
今この瞬間を生きる喜び――瞑想指導とインタビュー/ヨンゲ・ミンギュル・リンポチェ
仏教的ホリスティック教育①仏教と学校教育――ホリスティック教育の展開としての仏教からの試み/中川吉晴
仏教的ホリスティック教育②仏教の叡智×現代教育――新たな教育のゴールデンスタンダードに向けて/オステンセン蕗子
チベットの大衆僧院主義/大川謙作 
チベット僧院式の思考力養成講座/小野田俊蔵
チベットの音楽と楽器/小野田俊蔵
あとがき/永沢 哲

著者プロフィール

永沢 哲  (ナガサワ テツ)  (著/文 | 編集

1957年、鹿児島生まれ。東京大学法学部卒業。宗教人類学(チベット仏教)、身体論。京都文教大学准教授、上智大学グリーフケア研究所客員准教授を経て、アティ=ゾクチェン研究所所長。現在の主な研究テーマは、チベットに伝承されるゾクチェン密教、ロンチェンパの哲学、人類の思考における「微細な身体」の観念の発生と展開、仏教哲学と科学のインターフェース。文献研究、フィールドワーク、科学をつなぐ作業を行っている。著書に『野生のブッダ』(法蔵館)、『野生の哲学―野口晴哉の生命宇宙―』(筑摩文庫、湯浅康雄賞)、『瞑想する脳科学』(講談社)、訳書に『虹と水晶』、『夢の修行』、『チベット密教の瞑想法』(法蔵館)、『癒しのダンス』(講談社)、論文にThe Rainbow Body (in J. Oliphant & D.Rossi(eds.), Shar ro:Festschrift in Honor of Chogyal Namkhai Norbu)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。