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シャルル・フーリエの新世界
- 初版年月日
- 2024年7月30日
- 書店発売日
- 2024年7月16日
- 登録日
- 2024年6月18日
- 最終更新日
- 2024年8月30日
書評掲載情報
| 2024-10-27 |
読売新聞
朝刊 評者: 郷原佳以(東京大学教授・仏文学者) |
| 2024-10-20 | 読売新聞 朝刊 |
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紹介
広大無辺なフーリエ世界への最良の手引き
奇抜な理論とユートピア的な実践でもって、一部の熱心な弟子たちをのぞいては同時代人に理解されず、後年、空想的社会主義者として学説史の端に置かれたシャルル・フーリエの思想は、20世紀後半になってその全容を現し始めた。壮大な歴史観のもとに、種々の造語,奇想天外なエピソードを交えて、理想の共同体の建設を唱える彼の著述は、労働、産業、経済、婚姻、家族、道徳をめぐって、現代社会を根底から覆すアイディアの宝庫であった。
フーリエの著作群に通底する思考の力学を浮き彫りにし、その秘められた可能性を浮上させる14の読解。
目次
序文 福島知己
第Ⅰ部 フーリエとは誰か
嗜好の洗練による「文明」から「調和」へのパッサージュ――奢侈をめぐるフーリエと経済学的知……篠原洋治
アナロジー論と自然的平衡錘の理論――『産業の新世界』序文の一草稿の検討……福島知己
アソシエーションの二つの(失われた)起源――フーリエとサン゠シモン主義……金山準
第Ⅱ部 思想の諸相
フーリエの理想建築構想とその変貌……小澤京子
コンフィチュール/コンポートあるいは「調和世界」のパン――フーリエにおける子どもと食の問題……橋本周子
分人主義的結婚論の先駆者フーリエ――『愛の新世界』とヘーゲル『法の哲学』における遺産相続の問題……藤田尚志
密謀,あるいは産業のとばくち――フーリエからだいぶ離れて……森元庸介
第Ⅲ部 フーリエはどう読まれたか
政治的なものの感覚的革命としてのファランステールの爆発的拡大について……フロラン・ペリエ
情念の社会学としての神学――クロソウスキーにおけるフーリエ……大森晋輔
シャルル・フーリエと物書き狂人――レーモン・クノーの視点から……塩塚秀一郎
【幕間】
21世紀におけるフーリエ研究の活力……トマ・ブシェ
第Ⅳ部 フーリエをどう読むか
詩「未来はオーレンカのもの」をめぐって……阿部日奈子
シャルル・フーリエの情念を天然知能的計算に転回する……郡司ペギオ幸夫
フーリエの未来の肉体としての反古墳――いや、墓とは?……中村恭子
上記内容は本書刊行時のものです。
