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津藩領国支配と地域社会
- 初版年月日
- 2023年8月
- 書店発売日
- 2023年9月10日
- 登録日
- 2023年8月16日
- 最終更新日
- 2023年12月26日
紹介
津藩伊賀・伊勢国領の村落の様相を領主支配法令・年貢・土地政策・中間層・武家層に焦点を当てて分析し、津藩領下における村社会、藩領社会の有り様を検証する。とりわけ伊賀・伊勢領国支配には両国の地域性の差異が影響しており、その状況下で藩権力は「諸事一致」を目指したが、その浸透や展開についての総括や今後の課題も提示する。
目次
序 章
はじめに
第一節 研 究 史
第二節 問題の所在と分析視角
第三節 分析対象と本書の構成
第一章 近世前・中期の郷中統治法令 ――伊賀国領と伊勢国領の法令を中心に――
はじめに
第一節 法令統治と藩法の定立
第二節 伊賀国領に発布された法令
第三節 伊勢国領に発布された法令
第四節 藩法の差異と公儀触
おわりに
補論 久居藩領の「御触状写帳」
はじめに
第一節 「御触状写帳」の性格
第二節 公 儀 触
第三節 特記事項
おわりに
第二章 近世前期の町方支配の様相 ――伊勢国津町を中心として――
はじめに
第一節 津町町年寄伊藤又五郎家の来歴と機能
第二節 町方支配組織
第三節 町方支配法令の概観
おわりに
第三章 近世前期の年貢徴収と内検
はじめに
第一節 年貢徴租法と動向
第二節 内検の実施
おわりに
第四章 近世中期以降の年貢政策 ――年貢動向・徴租法・引の分析を中心に――
はじめに
第一節 津藩の年貢割付状と租率の動向
第二節 徴租法の変遷
第三節 引の変遷と意義の変化
おわりに
第五章 久居藩の年貢制度と動向 ――三重・奄芸郡を事例に――
はじめに
第一節 年貢制度
第二節 久居藩村落の年貢動向
第三節 久居藩の徴租法
おわりに
第六章 近世前期の土地売買慣行 ――無年季的質地請戻し慣行と領主政策――
はじめに
第一節 近世前期の本藩領の土地売買証文
第二節 近世前期の飛び地の土地売買証文
第三節 検地帳と藩法令・村掟との関係
おわりに
第七章 近世中期以降の土地売買慣行 ――村の無年季的質地請戻し慣行から領主政策へ――
はじめに
第一節 近世中期以降の土地売買証文
第二節 元金返売証文による土地の請戻し
第三節 藩施策としての無年季的質地請戻し慣行
おわりに
第八章 伊勢国無足人の軍役と民政 ――幕末維新期を中心に――
はじめに
第一節 無足人制度の概要
第二節 幕末期の無足人の軍役
第三節 平時の民政への関わり
おわりに
補論 明治初期の無足人の由緒 ――伊賀・伊勢国無足人由緒書――
はじめに
第一節 「由緒書」成立の背景と経緯
第二節 伊賀・伊勢無足人由緒書の特徴
第三節 無足人の存在意義
おわりに
第九章 近世後期の藩士の生活と財政 ――伊賀付給人稲葉小左衛門を事例に――
はじめに
第一節 給人の知行地支配と稲葉家
第二節 藩士の年中行事とくらし
第三節 稲葉家の物成と財政
おわりに
補論 藩陪臣の人生儀礼 ――藤堂采女家家臣沢家を事例に――
はじめに
第一節 藩陪臣沢家と人生儀礼
第二節 二代目茂左衛門の人生儀礼
第三節 儀礼における交際と贈答・献立
おわりに
終 章
はじめに
第一節 伊勢国領
第二節 伊賀国領
第三節 中間階層・武家層
おわりに――諸事一致について
上記内容は本書刊行時のものです。