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柴崎友香の世界 鈴木 智之(著) - 青弓社
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柴崎友香の世界 (シバサキトモカノセカイ) つながるものとつながらないもの (ツナガルモノトツナガラナイモノ)

社会一般
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発行:青弓社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ18mm
重さ 302g
296ページ
並製
定価 3,400 円+税   3,740 円(税込)
ISBN
978-4-7872-9285-8   COPY
ISBN 13
9784787292858   COPY
ISBN 10h
4-7872-9285-4   COPY
ISBN 10
4787292854   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2026年5月27日
書店発売日
登録日
2026年4月6日
最終更新日
2026年5月22日
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紹介

柴崎友香の作品に魅了された文学社会学者が読み解く、物語の広がり、記憶や空間の交差、つながるものとつながらないもの。
 
『きょうのできごと』『寝ても覚めても』『わたしがいなかった街で』『千の扉』の4作品を取り上げ、人物や物語を精緻に読解する。また、作品に描かれた土地を実際に歩き、空間的な視点からテクストの情景を私たちの目の前に浮上させる。

私とあなた、昨日と今日、日常と戦場、現在と過去――。柴崎作品が偶発的なつながりから日常に潜む危うさや生きることの不安定さを描き、私たちに謎や問いをそっと提示する、その巧みな手つきや魅力を明らかにする。

柴崎が描く物語世界で様々なつながりは日常的な振る舞いのなかで生まれ、ときには偶発的に持続し、またときにはあっけなく消失する。そのつながりのもろさのはざまで懸命に生きる私たちの「生」のありようを浮き彫りにする文学評論。

目次

序 章 時空間をめぐる小説

第1章 親密と内密の隙間に差し込む光――『きょうのできごと』の時空間
 1 二つのつながり
 2 一日の出来事
 3 親密と内密の間
 4 それぞれの時間、「今日」というつながり
 5 移動する人
 6 差し込む光

第2章 顔と反復――『寝ても覚めても』における「磁場」の構成と遷移
 1 異形の恋愛小説?
 2 出来事の推移
 3 写真、あるいは時間
 4 反復(repetition)と再現(representation)
 5 時間の叙述形式
 6 物語の「磁場」とその変容、それを生き抜く力

第3章 知覚の瞬き――『寝ても覚めても』における光の点滅と世界の現れ
 1 叙景の手触り
 2 孤立した叙景
 3 光の現れ
 4 ガラス越しに世界に触れる
 5 アーケードの上の猫、あるいは世界
 6 知覚の瞬き

第4章 テレビ・戦争・住宅地――『わたしがいなかった街で』における「日常」の形
 1 「普通」で「異様」な日常の小説
 2 「わたしがいなかった街」の「戦争」
 3 無縁の記憶
 4 日常と戦争
 5 物語の回復とは別の形で
 6 わたしがいない街で

第5章 記憶の場所としての団地――『千の扉』とその輻輳的時空間
 1 移り住んだ場所の過去に触れる
 2 作品の概要
 3 「団地」という場所――その時空間配置
 4 千歳の物語
 5 「私」がいなかった街で
 6 「ノスタルジア」とは別の形で 

第6章 歴史の地層、痕跡の露出、生活の履歴――『千の扉』とともに戸山ハイツを歩く
 1 戸山ハイツとその周辺
 2 歴史の地層、痕跡の露出
 3 「教会」「トンネル」「山」――線型的時間とは別の形で
 4 「団地」の生活の履歴
 5 「植物」「煙草」「万国旗」、そして「喫茶店」――団地の生活時間とその空間的表出
 6 日常生活空間のヘテロトピア化――『千の扉』と団地の時空間
 7 想起されざる記憶に触れる

終 章 この離接的な世界で

あとがき

著者プロフィール

鈴木 智之  (スズキ トモユキ)  (

1962年、東京都生まれ。法政大学社会学部教授。専攻は理論社会学、文化社会学。著書に『郊外の記憶――文学とともに東京の縁を歩く』『顔の剝奪――文学から〈他者のあやうさ〉を読む』『「心の闇」と動機の語彙――犯罪報道の一九九〇年代』『村上春樹と物語の条件――『ノルウェイの森』から『ねじまき鳥クロニクル』へ』(いずれも青弓社)、『眼の奥に突き立てられた言葉の銛――目取真俊の〈文学〉と沖縄戦の記憶』(晶文社)、共編著に『失われざる十年の記憶――一九九〇年代の社会学』(青弓社)、訳書にクレール・マラン『断絶』『病い、内なる破局』、カトリーヌ・マラブー『偶発事の存在論――破壊的可塑性についての試論』(いずれも法政大学出版局)、モーリス・アルヴァックス『記憶の社会的枠組み』(青弓社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。