版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
ヴァイオリンを弾き始めた日本人 梶野 絵奈(著) - 青弓社
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
ト・日     書店
子どもの文化     書店(直)
直接取引:あり
返品の考え方: 返品は常時フリーです。了解者名が必要な場合は「矢野」と記入してください

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

ヴァイオリンを弾き始めた日本人 (ヴァイオリンヲヒキハジメタニホンジン) 明治初年、演奏と楽器製作の幕開け (メイジショネン エンソウトガッキセイサクノマクアケ)

芸術
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ30mm
重さ 779g
564ページ
並製
定価 6,400円+税
ISBN
978-4-7872-7463-2   COPY
ISBN 13
9784787274632   COPY
ISBN 10h
4-7872-7463-5   COPY
ISBN 10
4787274635   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0073  
0:一般 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年3月29日
書店発売日
登録日
2024年2月15日
最終更新日
2024年4月27日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

ヴァイオリンは、宗教的・教育的・政治的な意図が折り重なるなかで日本に導入された。演奏技術や楽器製作に関して緻密な資料調査を積み重ね、日本の近代化と歩調を合わせるようにヴァイオリンが受容された過程とそれに関わった人々の熱量を現代に再現する。

目次

はじめに

第1部 「楽器中の帝王」日本での普及の始まり

第1章 ハリストス正教会とヴァイオリン
 1 日本の正教会でのヴァイオリン伝習の始まり
 2 ハリストス正教会の日本人たちの活動の様相

第2章 雅楽家の有志団体・洋楽協会が「欧州管絃楽」を実現するまで
 1 ヴァイオリン指導の先駆けになった二人のお雇い外国人
 2 伶人たちのヴァイオリン習得――『洋楽協会記録』から

第3章 音楽取調掛でのヴァイオリンと管絃楽
 1 ヴァイオリンと管絃楽に関する教科制定の変遷
 2 音楽取調掛時代のヴァイオリン譜
 3 ドイツとボストンの音楽教育界でのヴァイオリン

第2部 ヴァイオリン関連産業の発展の様相

第4章 ヴァイオリンの国産――手工芸から近代型産業へ
 1 音楽取調掛と洋楽協会が購入したアメリカ製の楽器
 2 ヴァイオリンの流通と初期の国内楽器製造の状況
 3 ヴァイオリン製作が産業に発展するまで

第5章 ヴァイオリン普及の拡大――消費の対象として
 1 ヴァイオリン譜の出版と流通
 2 学びと演奏環境をめぐる諸情報

おわりに

参考文献一覧

あとがき

版元から一言

日本人はいつ、どのようにしてヴァイオリンを演奏しはじめたのか。どのようにしてその製作を始めたのか。そして、演奏技術や楽器製作はどのように広まったのか。これまで未知だった日本でのヴァイオリン黎明期を解き明かす。

いつ誰がヴァイオリンを演奏しはじめたのか――最初に伝習を始めたハリストス正教会、それに続いた洋楽協会、音楽取調掛における伝習開始の経緯や目的、具体的な実践内容をひもとく。指導に当たった外国人の宣教師や音楽教師と日本人の弟子たちとの試行錯誤、日本の音楽教育やオーケストラの萌芽についても描き出す。

いつ誰がヴァイオリンを作り始めたのか――初めてヴァイオリン製作に成功した職人をはじめとする黎明期の職人について、定説の検証や新資料の発見に基づき新たな説を提示する。また楽譜や教則本が国産されて、消費の対象になる過程にも光を当てる。

ヴァイオリンは音楽を楽しむ道具としてだけでなく、宗教的・教育的・政治的な意図が折り重なるなかで日本に導入された。緻密な調査により、日本の近代化と歩調を合わせてヴァイオリンが日本人に受け入れられていった当時の熱量を現代に再現する。

著者プロフィール

梶野 絵奈  (カジノ エナ)  (

3歳でヴァイオリンを始める。国立音楽大学器楽学科ヴァイオリン専攻卒業。オーストリア国立ザルツブルク・モーツァルテウム大学大学院器楽学科ヴァイオリン専攻修士課程修了。モーツァルテウム管弦楽団賛助出演などクラシックの本場で多数の演奏会に出演。カナダ・オタワでジョン・カズシ基金助成によるリサイタルシリーズをおこなって以来、国内外でリサイタルを開催。室内楽、オーケストラの演奏でも活躍する傍ら、「かじのヴァイオリンスクール」を主宰して後進の育成にも力を注いでいる。徳永二男、カルビン・ジープ、ハーゲン弦楽四重奏団などに師事。2007年に東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻比較文学比較文化コース修士課程入学。19年に博士号(学術)取得。現在は武蔵野大学非常勤講師、東京大学非常勤講師。専門は音楽学、比較音楽論。著書に『日本のヴァイオリン史――楽器の誕生から明治維新まで』、共編著に『貴志康一と音楽の近代――ベルリン・フィルを指揮した日本人』(ともに青弓社)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。