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ごみと暮らしの社会学 梅川 由紀(著) - 青弓社
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ごみと暮らしの社会学 (ゴミトクラシノシャカイガク) モノとごみの境界を歩く (モノトゴミノキョウカイヲアルク)

社会一般
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発行:青弓社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ22mm
重さ 330g
324ページ
並製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7872-3556-5   COPY
ISBN 13
9784787235565   COPY
ISBN 10h
4-7872-3556-7   COPY
ISBN 10
4787235567   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2025年5月1日
発売予定日
登録日
2025年3月11日
最終更新日
2025年4月19日
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紹介

ごみとは何か――。SDGsというワードが浸透し、プラスチックごみ問題がクローズアップされ、フードロス問題が叫ばれる今日、ごみは「解決すべき問題」として取り上げられることが多い。だが、私たちとごみの関係を、そのポジティブな面も含めて正面から考えることが見過ごされてきた。

私たちの日常生活に密接した「生活文化としてのごみ」に着目して、ごみとモノの境界がどこにあるのか、時代によってその境界がどう揺れ動いてきたのか、ごみとモノの価値の違いとは何なのかを、多くの雑誌や資料、フィールドワークから多角的に検証する。

「祖父の形見の壊れた時計はごみなのか」から説き起こし、高度経済成長期の家電やプラスチックの普及によって新たなごみが「発見」され、日常から「排除」されるようになったプロセスを浮き彫りにする。そして、ごみ屋敷の当事者への1年半以上の調査から、ごみとモノの境界と価値の関係性を明らかにする。

ごみとモノの境界を丹念にたどり歩き、「ごみか、モノか」という二極化した捉え方に異議を唱え、所有者の痕跡などから私たちとごみとモノの緩やかな関係性の再構築を宣言する。フリマアプリの浸透など、今日のリユースの流れにもつながる視点や論点を提示する、ごみをめぐる知的冒険の書。

目次

はじめに

第1部 ごみをめぐる議論

第1章 「問題」としてのごみから「生活文化」としてのごみへ
 1 環境社会学による「問題」としてのごみ
 2 「生活文化」としてのごみ

第2章 「モノの価値」と「ごみの家庭生活」
 1 秩序/無秩序という構造化
 2 「ギャップ」と流動性
 3 モノの価値の変化とカテゴリーの変化
 4 モノからごみまでの軌跡
 5 価値と軌跡への着目

第2部 ごみの家庭生活

第3章 高度経済成長期の生活
 1 高度経済成長期
 2 「転換点」としての高度経済成長期
 3 第4章から第6章までの調査方法

第4章 ごみを「発見」する人々――拡大するごみ概念
 1 掃除機
 2 冷蔵庫
 3 粗大ごみ

第5章 ごみを排除する人々――ごみに対する寛容度の変化
 1 高度経済成長期の台所
 2 台所改造
 3 日常生活空間からのごみの排除

第6章 「くず」から「ごみ」へ――「くず文化」の崩壊
 1 くず文化:①――くず
 2 くず文化:②――くず屋
 3 くず文化の崩壊

第3部 モノの価値

第7章 「ごみ屋敷」の現状
 1 ごみ屋敷
 2 ごみ屋敷の当事者
 3 対策

第8章 モノとごみの意味――「ごみ屋敷」の当事者Aさんの事例から
 1 モノと記憶
 2 Aさんについて
 3 スーパーと食品へのこだわり
 4 「望ましい自己」の具現化
 5 廃棄を通して構築されるアイデンティティー

第9章 モノとごみの境界――機能的価値/心情的価値/可能性的価値
 1 モノの三つの価値
 2 「ふつう」に関する複雑な思い

第4部 まとめ

第10章 ごみと人間の関係
 1 モノとごみカテゴリーの二極化
 2 ごみにならざるをえないごみたち

初出一覧

あとがき

著者プロフィール

梅川 由紀  (ウメカワ ユキ)  (

1984年、埼玉県生まれ。神戸学院大学現代社会学部講師。専攻は環境社会学。共著に『ボーダーとつきあう社会学――人々の営みから社会を読み解く』(風響社)、『現代社会の探求――理論と実践』(学文社)、論文に「「ごみ屋敷」を通してみるごみとモノの意味――当事者Aさんの事例から」(「ソシオロジ」第62巻第1号)など。

上記内容は本書刊行時のものです。