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ト・日 書店
子どもの文化 書店(直)
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奄美
四六判
208ページ
上製
価格
2,000円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年9月30日
- 書店発売日
- 2019年10月8日
- 登録日
- 2019年7月5日
- 最終更新日
- 2022年8月5日
紹介
とろとろと漆黒の闇に火の生れる轟なるもの火のかたち見ゆ
樹木、昆虫、鳥類が鋭い暗喩となって戦後の日本を、滅亡に向かってひた走る現代文明を指弾してやまない。中田實の、滅びゆくものに向ける眼差しはひたすらにやさしい。(福島泰樹)
月光の会を長年支え続けた中田實の血潮が宿る第一歌集。
以下歌集より抜粋
昭和二十六年十二月三十一日曇天の横浜港 父は「日本」に降り立つ
総革の膝元までのコート垂れ累累続く死者の群れたち
分水嶺の左に流れ日本海へ 分かれの悲しみが滲む手の甲
北緯三十度線の国境よ荒海よ 密航者俺の眼に屋久島聳ゆ
両腕の肘より先の無き夢を ただ夢に見き哭いて見てゐし
炎天の蜘蛛の糸にぞ絡められ八月の蟬は風邪に揺らぐを
目次
奄美
血脈/波紋/啓蟄/豊島/帰島
蒼氓
あかねさす駅/蒼氓/樹々の声/楽園/羽撃き
カンボジア
Kに/風の音/革命家/カンボジア
跋―轟なるもの火のかたち見ゆ 福島泰樹
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。