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教育における質的研究法
批判的実在論からのアプローチ
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2026年11月20日
- 書店発売日
- 2026年10月19日
- 登録日
- 2026年8月31日
- 最終更新日
- 2026年10月16日
紹介
何が(What)そこで起こっているのか? どのように(How)なっているのか? どうして(Why)そうなのか? 教育現象を生成・維持・変容させているプロセスを,より〈深く〉理解するために。質的研究法の基本から応用までを,批判的実在論の視座から具体的に解説する。教育をフィールドワークするすべての人へ。
【主な目次】
第I部 入門編
第1章 質的研究法:どのような問いを探究するか
第2章 研究の開始
第3章 主研究の実施
第4章 観察とその記録
第5章 データの分析
第6章 研究のまとめ
第II部 探究編
第7章 批判的実在論:研究法を支えるメタ理論
第8章 概念枠組み・研究課題・研究設問の設定
第9章 事例の選出(サンプリング)の方法
第10章 分析的帰納
第11章 理論生成とグラウンデッド・セオリー・アプローチ
第12章 教授実験,デザイン実験,アクション・リサーチ
第13章 インタビューの方法
第14章 文化的意味
第15章 分析の単位
第16章 事例研究(ケース・スタディ)
第17章 質的研究の評価
目次
はしがき
第Ⅰ部 入門編
第1章 質的研究法:どのような問いを探究するか
第1節 トピック,概念枠組み,研究課題,研究設問
第2節 量的アプローチ
第3節 質的アプローチにおける問い
第4節 質的アプローチの特徴
第2章 研究の開始
第1節 研究日誌
第2節 研究手続きの検討
1.観察/2.インタビュー(面接)/3.質問紙/4.資料の収集/5.実験
第3節 予備研究の実施
1.研究対象の選択/2.研究手続きの選択
第3章 主研究の実施
第1節 データ収集の許可を得る
第2節 フィールドに入る
第4章 観察とその記録
第1節 観察の仕方
1.感受概念/2.図と地/3.コンテクスト/4.間接的な観察手法
第2節 観察ノートの書き方と内容
1.2種類の記述:事実レベルと解釈・意見レベル/2.当事者と観察者が同一の場合の記述/3.他の研究者にも理解できる記述:データは同じ研究領域の研究者たちとの共有財産/4.データ分析に関する考察の記述
第3節 観察ノートを書く際の注意
1.観察記録は,観察の後できるだけ早く書き留める/2.オーディオ記録やビデオ記録があっても,観察記録はつける/3.要約しないで記録する/4.書き留める前に,人に内容を話さないようにする/5.観察の進んだ時間の流れに沿って記述する
第4節 データ収集実習:観察
1.観察実習1/2.観察実習2/3.観察実習3/4.観察実習4
第5節 データ収集実習:インタビュー
第5章 データの分析
第1節 データ収集中の分析
第2節 データ収集後の分析
1.コードとカテゴリー/2.分析作業における暫定的コード化/3.コードの種類
第3節 データ分析の手順
1.フィールドノーツの整理/2.フィールドノーツの通読とコード化/3.全体像の再構成
第6章 研究のまとめ
第1節 序論部分
1.タイトル/2.要約/3.目次/4.序文(はじめに)/5.先行研究の検討(文献レビュー:概念枠組みの設定,および研究課題の具体化)/6.研究方法(研究デザイン,研究過程)/7.研究対象についての記述
第2節 本論部分(データ分析と考察)
1.全体構造/2.微視的構造
第3節 結論部分
1.研究結果のまとめ/2.今後の展望および課題/3.教育的示唆/4.その他
第Ⅱ部 探究編
第7章 批判的実在論:研究法を支えるメタ理論
第1節 科学研究の存在論と認識論
第2節 実証主義パラダイム
第3節 解釈主義パラダイム
1.構成主義/2.社会的構成主義/3.社会的構築主義
第4節 存在論の復権:批判的実在論
1.因果性の考え方/2.因果的力,傾向,構造,メカニズム/3.科学の対象と実在/4.実在の階層
第5節 批判的実在論における社会科学研究
1.説明:因果的プロセスの探究/2.アブダクション・リトロダクション/3.妥当性および理論選択について:判断論的合理主義/4.問いの立て方について/5.事例の選出とデータ分析について/6.混合研究法について
第8章 概念枠組み・研究課題・研究設問の設定
第1節 概念枠組みの設定
1.概念枠組みのレベル/2.概念枠組み設定の際の注意点
第2節 研究課題・研究設問の設定
1.構造や因果的メカニズムを問う/2.コンテクストを問う/ 3.効果/結果を問う /4.研究課題・研究設問を設定する際の注意点
第9章 事例の選出(サンプリング)の方法
第1節 研究の初期に行われる事例選出の方法
1.包括的選出/2.割り当て(quota)法または,変異最大化(maximumvariation)法/3.ネットワーク選出または雪だるま式(snowball)選出/4.極端な事例の選出/5.理想的事例の選出/6.典型的事例の選出/7.稀少事例の選出/8.比較事例(comparablecase)の選出
第2節 データ分析過程での事例選出法
1.負事例の選出/2.変異事例の選出:バリエーションの探索/3.理論的サンプリング
第10章 分析的帰納
第1節 分析的帰納の手順とその基本的考え方
第2節 分析的帰納を応用した古典的研究:ミーハンのLearning Lessons
第11章 理論生成とグラウンデッド・セオリー・アプローチ
第1節 概念化としての理論
1.概念とカテゴリー/2.理論とは
第2節 カテゴリー(および概念)の生成とそれらの階層的関係付け
第3節 “All is data”:理論創出のためのメタ理論
第4節 分析の基本原理:継続的比較法
1.概念-指標モデル/2.コーディング
第5節 理論的サンプリング
1.最初のデータ収集/2.比較対象の選出/3.理論的飽和
第6節 理論的メモ:分析者の思考の最前線
第7節 理論的メモの整理と理論の創出
1.理論的メモの整理/2.理論を書き上げる
第8節 グラウンデッド・セオリー・アプローチの評価と活用の仕方について
第12章 教授実験,デザイン実験,アクション・リサーチ
第1節 教授実験
1.ロシアにおける教授実験/2.構成主義における教授実験/3.構成主義における教授実験の手続き
第2節 デザイン実験
第3節 アクション・リサーチ
1.アクション・リサーチの進め方/2.研究者と当事者の二面性/3.アクション・リサーチと実践的理論
第4節 批判的実在論に基づく介入プログラムの評価について
1.介入プログラムの評価サイクル/2.批判的実在論における介入プログラムの実践の具体化
第13章 インタビューの方法
第1節 インタビューと日常会話
第2節 インタビュー対象者(インタビュイー)の選出
第3節 インタビュー・マネジメント
1.第1のレベル:「聞く」/2.第2のレベル:「聴く」/3.第3のレベル:メタレベル
第4節 インタビューの一般的手順
1.自然な関わりを形成する/2.相手が価値ある語り手であることを理解させる/3.相手の語っていることを理解していることを示す/4.基礎的事項や事実関係を押さえる/5.難しい問題を聞く/6.クールダウンする/7.終了の挨拶をし,今後のことを確認する
第5節 インタビューの内容
1.経験/行動に関する質問/2.意見/価値に関する質問/3.感情に関する質問/4.知識に関する質問/5.知覚に関する質問/6.背景/人口統計に関する質問
第6節 質問に使う言い回し
1.オープンエンド型質問/2.「はい/いいえ」型質問および誘導的質問の危険性/3.前提付き質問/4.一回の質問に一つのことを聞く/5.当事者に明確に伝わる質問をする/6.「なぜ?」「どうして?」という質問の問題点
第7節 質問の順序に関するヒント
1.始めは現在の事柄に関することを聞く/2.経験/行動に関する質問を始めにし,意見や感情等についての質問はその後にする/3.事実確認後,反事実的な問いかけを活用して,構造やメカニズムや条件を浮かび上がらせる/4.どのような変化が起こったかを問う
第8節 インタビューの質(クォリティ)
1.詳しさ(Detail)/2.深さ(Depth)/3.鮮明さ(Vividness)/4.ニュアンス(Nuance)/5.豊かさ(Richness)
第9節 信頼関係の形成と中立性の維持
第10節 より深い理解のためのインタビュー技術
1.質問の際に回答を例示して説明する方法/2.具体的な場面設定の利用/3.質問の前に「前置き」する方法:トゥー・センテンス型/4.フォローアップ質問
第11節 インタビューのコントロール
1.インタビュアーの質問に相手が的確に答えているとき/2.インタビュアーの質問に相手が的確に答えていないとき
第12節 難しいインタビュー
1.デリケートな話題/2.社会的地位や役割/3.沈黙の意味
第13節 インタビューの事例研究
事例1 授業について生徒へのインタビュー(あまりうまくいっていない事例)/事例2 授業について教師へのインタビュー/事例3 学校改革について教師へのインタビュー
第14節 インタビューの記録
第15節 さまざまなインタビュー手法の創造
1.フォーカス・グループ・インタビュー/2.ペア・インタビュー/3.3回インタビュー法
第14章 文化的意味
第1節 意味の実在
第2節 意味と社会的相互行為
第3節 意味の共有
第4節 意味の種類あるいはレベル
1.意味の範囲/2.意味を表現するものとしての規範/3.顕在の程度
第5節 文化的テーマ
第6節 社会・文化の変容の理論
第15章 分析の単位
第1節 個人
第2節 慣習的行為
第3節 エピソード
第4節 遭遇または出来事
第5節 役割
1.生得的役割,フォーマルな役割/2.組織におけるインフォーマルな役割/3.社会的,または社会心理学的類型
第6節 プログラム
第7節 関係
第8節 グループ,集団
第9節 組織
第10節 地域社会
第11節 社会的世界,ライフスタイル,下位文化
第16章 事例研究(ケース・スタディ)
第1節 事例研究A:個別学習プログラムの問題
1.ベニーの数学のコンセプション/2.IPIの学習環境/3.批判的実在論の視点から
第2節 事例研究B:マイノリティ学生の成績不振問題
1.比較事例研究/2.批判的実在論の視点から
第3節 事例研究C:予言の自己成就理論の限界
1.負事例の分析/2.批判的実在論の視点から
第4節 事例研究D:教師教育改善プログラムの問題
1.教師教育者たちの実践のメカニズム/2.批判的実在論の視点から
第17章 質的研究の評価
第1節 研究結果の妥当性の問題
1.量的研究(エクステンシヴな研究)における妥当性/2.質的研究(インテンシヴな研究)における妥当性
第2節 研究結果の一般化可能性の問題
1.量的研究(エクステンシヴな研究)における一般化可能性/2.質的研究(インテンシヴな研究)における一般化可能性
第3節 教授実験,デザイン実験,アクション・リサーチの評価
引用・参考文献
資料:中学校2年数学の授業ビデオについての初期のコーディングのサンプル
人名索引
事項索引
上記内容は本書刊行時のものです。

