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教育における質的研究法 関口 靖広(著) - 北大路書房
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教育における質的研究法 (キョイクニオケルシツテキケンキュウホウ) 批判的実在論からのアプローチ (ヒハンテキジツザイロンカラノアプローチ)

教育
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発行:北大路書房
A5判
440ページ
並製
定価 4,500 円+税   4,950 円(税込)
ISBN
978-4-7628-3328-1   COPY
ISBN 13
9784762833281   COPY
ISBN 10h
4-7628-3328-2   COPY
ISBN 10
4762833282   COPY
出版者記号
7628   COPY
Cコード
C3037  
3:専門 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2026年11月20日
書店発売日
登録日
2026年8月31日
最終更新日
2026年10月16日
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紹介

何が(What)そこで起こっているのか? どのように(How)なっているのか? どうして(Why)そうなのか? 教育現象を生成・維持・変容させているプロセスを,より〈深く〉理解するために。質的研究法の基本から応用までを,批判的実在論の視座から具体的に解説する。教育をフィールドワークするすべての人へ。

【主な目次】
第I部 入門編
第1章 質的研究法:どのような問いを探究するか
第2章 研究の開始
第3章 主研究の実施
第4章 観察とその記録
第5章 データの分析
第6章 研究のまとめ
第II部 探究編
第7章 批判的実在論:研究法を支えるメタ理論
第8章 概念枠組み・研究課題・研究設問の設定
第9章 事例の選出(サンプリング)の方法
第10章 分析的帰納
第11章 理論生成とグラウンデッド・セオリー・アプローチ
第12章 教授実験,デザイン実験,アクション・リサーチ
第13章 インタビューの方法
第14章 文化的意味
第15章 分析の単位
第16章 事例研究(ケース・スタディ)
第17章 質的研究の評価

目次

はしがき

第Ⅰ部 入門編

第1章 質的研究法:どのような問いを探究するか
第1節 トピック,概念枠組み,研究課題,研究設問
第2節 量的アプローチ
第3節 質的アプローチにおける問い
第4節 質的アプローチの特徴

第2章 研究の開始
第1節 研究日誌
第2節 研究手続きの検討
1.観察/2.インタビュー(面接)/3.質問紙/4.資料の収集/5.実験
第3節 予備研究の実施
1.研究対象の選択/2.研究手続きの選択

第3章 主研究の実施
第1節 データ収集の許可を得る
第2節 フィールドに入る

第4章 観察とその記録
第1節 観察の仕方
1.感受概念/2.図と地/3.コンテクスト/4.間接的な観察手法
第2節 観察ノートの書き方と内容
1.2種類の記述:事実レベルと解釈・意見レベル/2.当事者と観察者が同一の場合の記述/3.他の研究者にも理解できる記述:データは同じ研究領域の研究者たちとの共有財産/4.データ分析に関する考察の記述
第3節 観察ノートを書く際の注意
1.観察記録は,観察の後できるだけ早く書き留める/2.オーディオ記録やビデオ記録があっても,観察記録はつける/3.要約しないで記録する/4.書き留める前に,人に内容を話さないようにする/5.観察の進んだ時間の流れに沿って記述する
第4節 データ収集実習:観察
1.観察実習1/2.観察実習2/3.観察実習3/4.観察実習4
第5節 データ収集実習:インタビュー

第5章 データの分析
第1節 データ収集中の分析
第2節 データ収集後の分析
1.コードとカテゴリー/2.分析作業における暫定的コード化/3.コードの種類
第3節 データ分析の手順
1.フィールドノーツの整理/2.フィールドノーツの通読とコード化/3.全体像の再構成

第6章 研究のまとめ
第1節 序論部分
1.タイトル/2.要約/3.目次/4.序文(はじめに)/5.先行研究の検討(文献レビュー:概念枠組みの設定,および研究課題の具体化)/6.研究方法(研究デザイン,研究過程)/7.研究対象についての記述
第2節 本論部分(データ分析と考察)
1.全体構造/2.微視的構造
第3節 結論部分
1.研究結果のまとめ/2.今後の展望および課題/3.教育的示唆/4.その他


第Ⅱ部 探究編

第7章 批判的実在論:研究法を支えるメタ理論
第1節 科学研究の存在論と認識論
第2節 実証主義パラダイム
第3節 解釈主義パラダイム
1.構成主義/2.社会的構成主義/3.社会的構築主義
第4節 存在論の復権:批判的実在論
1.因果性の考え方/2.因果的力,傾向,構造,メカニズム/3.科学の対象と実在/4.実在の階層
第5節 批判的実在論における社会科学研究
1.説明:因果的プロセスの探究/2.アブダクション・リトロダクション/3.妥当性および理論選択について:判断論的合理主義/4.問いの立て方について/5.事例の選出とデータ分析について/6.混合研究法について

第8章 概念枠組み・研究課題・研究設問の設定
第1節 概念枠組みの設定
1.概念枠組みのレベル/2.概念枠組み設定の際の注意点
第2節 研究課題・研究設問の設定
1.構造や因果的メカニズムを問う/2.コンテクストを問う/ 3.効果/結果を問う /4.研究課題・研究設問を設定する際の注意点

第9章 事例の選出(サンプリング)の方法
第1節 研究の初期に行われる事例選出の方法
1.包括的選出/2.割り当て(quota)法または,変異最大化(maximumvariation)法/3.ネットワーク選出または雪だるま式(snowball)選出/4.極端な事例の選出/5.理想的事例の選出/6.典型的事例の選出/7.稀少事例の選出/8.比較事例(comparablecase)の選出
第2節 データ分析過程での事例選出法
1.負事例の選出/2.変異事例の選出:バリエーションの探索/3.理論的サンプリング

第10章 分析的帰納
第1節 分析的帰納の手順とその基本的考え方
第2節 分析的帰納を応用した古典的研究:ミーハンのLearning Lessons

第11章 理論生成とグラウンデッド・セオリー・アプローチ
第1節 概念化としての理論
1.概念とカテゴリー/2.理論とは
第2節 カテゴリー(および概念)の生成とそれらの階層的関係付け
第3節 “All is data”:理論創出のためのメタ理論
第4節 分析の基本原理:継続的比較法
1.概念-指標モデル/2.コーディング
第5節 理論的サンプリング
1.最初のデータ収集/2.比較対象の選出/3.理論的飽和
第6節 理論的メモ:分析者の思考の最前線
第7節 理論的メモの整理と理論の創出
1.理論的メモの整理/2.理論を書き上げる
第8節 グラウンデッド・セオリー・アプローチの評価と活用の仕方について

第12章 教授実験,デザイン実験,アクション・リサーチ
第1節 教授実験
1.ロシアにおける教授実験/2.構成主義における教授実験/3.構成主義における教授実験の手続き
第2節 デザイン実験
第3節 アクション・リサーチ
1.アクション・リサーチの進め方/2.研究者と当事者の二面性/3.アクション・リサーチと実践的理論
第4節 批判的実在論に基づく介入プログラムの評価について
1.介入プログラムの評価サイクル/2.批判的実在論における介入プログラムの実践の具体化

第13章 インタビューの方法
第1節 インタビューと日常会話
第2節 インタビュー対象者(インタビュイー)の選出
第3節 インタビュー・マネジメント
1.第1のレベル:「聞く」/2.第2のレベル:「聴く」/3.第3のレベル:メタレベル
第4節 インタビューの一般的手順
1.自然な関わりを形成する/2.相手が価値ある語り手であることを理解させる/3.相手の語っていることを理解していることを示す/4.基礎的事項や事実関係を押さえる/5.難しい問題を聞く/6.クールダウンする/7.終了の挨拶をし,今後のことを確認する
第5節 インタビューの内容
1.経験/行動に関する質問/2.意見/価値に関する質問/3.感情に関する質問/4.知識に関する質問/5.知覚に関する質問/6.背景/人口統計に関する質問
第6節 質問に使う言い回し
1.オープンエンド型質問/2.「はい/いいえ」型質問および誘導的質問の危険性/3.前提付き質問/4.一回の質問に一つのことを聞く/5.当事者に明確に伝わる質問をする/6.「なぜ?」「どうして?」という質問の問題点
第7節 質問の順序に関するヒント
1.始めは現在の事柄に関することを聞く/2.経験/行動に関する質問を始めにし,意見や感情等についての質問はその後にする/3.事実確認後,反事実的な問いかけを活用して,構造やメカニズムや条件を浮かび上がらせる/4.どのような変化が起こったかを問う
第8節 インタビューの質(クォリティ)
1.詳しさ(Detail)/2.深さ(Depth)/3.鮮明さ(Vividness)/4.ニュアンス(Nuance)/5.豊かさ(Richness)
第9節 信頼関係の形成と中立性の維持
第10節 より深い理解のためのインタビュー技術
1.質問の際に回答を例示して説明する方法/2.具体的な場面設定の利用/3.質問の前に「前置き」する方法:トゥー・センテンス型/4.フォローアップ質問
第11節 インタビューのコントロール
1.インタビュアーの質問に相手が的確に答えているとき/2.インタビュアーの質問に相手が的確に答えていないとき
第12節 難しいインタビュー
1.デリケートな話題/2.社会的地位や役割/3.沈黙の意味
第13節 インタビューの事例研究
事例1 授業について生徒へのインタビュー(あまりうまくいっていない事例)/事例2 授業について教師へのインタビュー/事例3 学校改革について教師へのインタビュー
第14節 インタビューの記録
第15節 さまざまなインタビュー手法の創造
1.フォーカス・グループ・インタビュー/2.ペア・インタビュー/3.3回インタビュー法

第14章 文化的意味
第1節 意味の実在
第2節 意味と社会的相互行為
第3節 意味の共有
第4節 意味の種類あるいはレベル
1.意味の範囲/2.意味を表現するものとしての規範/3.顕在の程度
第5節 文化的テーマ
第6節 社会・文化の変容の理論

第15章 分析の単位
第1節 個人
第2節 慣習的行為
第3節 エピソード
第4節 遭遇または出来事
第5節 役割
1.生得的役割,フォーマルな役割/2.組織におけるインフォーマルな役割/3.社会的,または社会心理学的類型
第6節 プログラム
第7節 関係
第8節 グループ,集団
第9節 組織
第10節 地域社会
第11節 社会的世界,ライフスタイル,下位文化

第16章 事例研究(ケース・スタディ)
第1節 事例研究A:個別学習プログラムの問題
1.ベニーの数学のコンセプション/2.IPIの学習環境/3.批判的実在論の視点から
第2節 事例研究B:マイノリティ学生の成績不振問題
1.比較事例研究/2.批判的実在論の視点から
第3節 事例研究C:予言の自己成就理論の限界
1.負事例の分析/2.批判的実在論の視点から
第4節 事例研究D:教師教育改善プログラムの問題
1.教師教育者たちの実践のメカニズム/2.批判的実在論の視点から

第17章 質的研究の評価
第1節 研究結果の妥当性の問題
1.量的研究(エクステンシヴな研究)における妥当性/2.質的研究(インテンシヴな研究)における妥当性
第2節 研究結果の一般化可能性の問題
1.量的研究(エクステンシヴな研究)における一般化可能性/2.質的研究(インテンシヴな研究)における一般化可能性
第3節 教授実験,デザイン実験,アクション・リサーチの評価

引用・参考文献
資料:中学校2年数学の授業ビデオについての初期のコーディングのサンプル
人名索引
事項索引

著者プロフィール

関口 靖広  (セキグチ ヤスヒロ)  (著)

関口靖広(せきぐち・やすひろ)
1957年 茨城県に生まれる
1983年 筑波大学大学院修士課程教育研究科(数学教育コース)修了
1991年 米国ジョージア大学大学院博士課程(数学教育専攻)修了(教育学博士)
山口大学教育学部教授を経て,現在は,山口大学名誉教授
《主著・論文》
An investigation on proofs and refutations in the mathematics classroom.博士論文,The University of Georgia, 1991年
「数学の教授・学習過程におけるScaffolding(足場設定)」古藤怜先生古稀記念論文集編集委員会編『学校数学の改善:Do Mathの指導と学習』(pp.166‒182),東洋館出版社,1995年
「学校数学と教室文化」日本数学教育学会編『学校数学の授業構成を問い直す』(日数教Yearbook第3号)(pp.19‒32),産業図書,1997年
Mathematical norms in Japanese mathematics lessons. In D. Clarke, C. Keitel, & Y. Shimizu (Eds.), Mathematics classrooms in twelve countries: The insider ’s perspective (pp.289‒306), Sense Publishers, 2006年
「研究方法論」日本数学教育学会編『数学教育学研究ハンドブック』(pp.9‒15),東洋館出版社,2010年
『授業を科学する:数学の授業への新しいアプローチ』(清水美憲編,分担執筆),学文社,2010年
Activity systems analysis of classroom teaching and learning of mathematics: A case study of Japanese secondary schools. Educational Studies in Mathematics, 108(3), 493‒511, 2021.

上記内容は本書刊行時のものです。